ソルティライフ ソルティライフ
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イラスト・Tadami
いつでも潮気のある生活を過ごしたい。
MONTHLY COLUMN 遠くて、近い、海。
キャビンの棚 目にはみえない「風」をとり続けて
Seascape「海景」風をめぐる旅
船厨 サーディーン、アンチョビー、またはピルチャード
「鰯のトマト煮」
海の博物誌 マグロやサバの背が青く、腹が白いのはなぜ?
YAMAHA NEWS 全国6会場で展示・試乗会「ヤマハマリンデー」を開催!/流し釣りに対応した小型フィッシングボート「F.A.S.T.21」新発売/「海の思いでアルバム2006」締め切り迫る!/季刊誌「キャプテンズワールド」のご案内/出動!レンタルボート釣査隊
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MONTHLY COLUMN
 ニュージーランドは、国民のボート・ヨットの保有率がとても高いことで知られている。北島最大の都市、前回アメリカズカップが行われたオークランドは「シティ・オブ・セール」とも呼ばれ、多くのヨットが街の中心部に舫をとっている。オークランドに限らず、海辺の街に住む、住・職・遊の環境がひとところにある人々の生活をとても羨ましいと思う。

 しかし、必ずしもすべての人々がその環境をそのまま享受しているわけでもなく、あえて、さらに「気持ちのいい」遠くの海へ出かけている人々もいる。オークランドから北へ230キロほど離れたベイ・オブ・アイランズで、休みのたびにオークランドから遊びにやってくるという若者に出会った。そういえば、イースターの休みだったこの時期、オークランドから北へ向かう幹線道路では、ボートをトレーラーに載せて走る車を多く見かけた。また遠くからベイ・オブ・アイランズに愛艇を保管している人も多い。もちろん、ベイ・オブ・アイランズは、それほどすばらしい海というわけなのだが。

 ポルトガルの首都、リスボンの人々にとっては南部のアルガルヴェ地方がそうであった。夏のある日、たった一つしかない、南部へ向かうハイウェイは、ボートやジェットを積んだ車で延々と混み合っていた。地中海気候の中にあるこのすばらしいリゾートエリアは、海外からのお金持ちのためだけにあるのではないのだ。

 道路事情や住宅事情の異なる日本では(ボートが自宅に置けない、トレーラーで自由に走ることのできる広い道路が少ない、高速代が高い、泊地が少ない、スロープもない)、遠くの海で遊ぶことは、難しいのだろうか。いや、常々、仲間と話すことだが元々「ボートって遊びは(ヨットもジェットだって)パワーが要る」のである。素敵な海で素敵な体験を享受しようと思えば、ちょっとした苦労を厭わないバイタリティーが必要なのかもしれない。欧米のボーターやセイラーとは、インフラなのではなく、遊びに対する意気込みといおうか、その辺りが根本的に多くの日本人と異なっているような気もする。


 もちろん日本でも、パワフルな海の男、海の女はいくらでも思い出すことができる。以前、海のない「群馬県」に住むボートオーナー氏を取材したことがある。会社経営者で、たいそうな働き者と映ったが、週末になると、関越道を使って都内にでて、そこからさらに高速を乗り継いで横浜に通っていた。子供の時に始めてみた海のことを鮮明に覚えていて、以来、ボートで海に出ることに憧れ、大人になってその夢を叶えた。

 この夏、石垣島で出会った東京の下町に住む女性は年に2~3回、マリンジェットを愉しむために沖縄に通っていた。旅行中に知り合った、ジェットのチームの仲間の気の良さに魅せられて通っているのだという。「沖縄の海もすばらしいけれど、ここの仲間が大好き。今のところ、地元で乗る気はない」。極端な例だが、彼女もパワフルだ。二人に共通しているのは「仕事も遊びも全力投球」であることと、力を注いだ分、人生の至福を大いに享受していることだ。

 ネガティヴにとらえれば、ボートやヨットは、金もかかるしパワーも必要だ。ただし、それらに見合った、それ以上の何物かはきっと得ることができる。「海」は、自ら近くに引き寄せることができる。


田尻 鉄男●たじり てつお
外洋帆走部に所属しクルージングに明け暮れたの大学生活、1年間の業界紙記者生活を経て、88年、プロダクションに入社。以来、日本のボーティングシーン、また沿岸漁業の現場を取材してきた。1963年、東京生まれ。



キャビンの棚
 フリーの写真家にしてボートヨット専門誌「KAZI」のチーフ・フォトグラファでもある、矢部洋一さんの写真集「海景」が出版された。
 雑誌の取材で、20年以上、世界の海をとり続けてきた矢部さんだが、そうした環境の中、取材用の写真を撮りながら、パッションを前面に押し出す写真集用の作品をとっていくことは、とても難しかったと、本書で告白している。最近、年を重ねて余裕が出てきたせいでようやく、情熱を前面に押し出す作品がまとまって、この写真をまとめるにいたった、という。
 「風を撮る」「写真から風を感じる」、そんなテーマでまとまった写真集を通して伝わるのは、もちろんご本人のおっしゃる「パッション」だが、そのパッションに、海、船、自然への愛が見え隠れすることはもちろん、そればかりではなく、それらへの謙遜の気持ちや、さらに被写体となる人々や海に関わる人々への感謝の気持ちさえも、感じ取ることができるとみるのは、思い過ごしだろうか。

Seascape「海景」風をめぐる旅
著者/矢部洋一
発行/舵社
定価/2,000円(税別)



船厨
 まさに庶民の魚、美味、日本中で食されている魚が「鰯」。そういえば、以前訪れたポルトガルのリスボンでは、路地裏のレストランの軒先でも、炭火で焼かれていて、まるでウナギの蒲焼きに釣られるのと同じようにして、レストランのドアを何度かくぐったことがある。
 ポルトガルばかりか世界中で食されているのはいうまでもない。サーディーン(北米西岸)、アンチョビー(南米西岸)、ピルチャード(欧州)として愛されている。
 日本では古くから食卓に上るだけでなく、灯りの油や、肥料としても使われてきた。身体こそ比較にならないが、その有用度は鯨に匹敵していた。
 目刺しや、塩焼き、刺身と、その調理方法、加工方法によって、さままざまな味わい、愉しみをもたらしてくれるのも鰯の嬉しいところ。一般では、春と秋が鰯の本格的な漁期といわれるが、秋刀魚と鰯、迷う季節である。
鰯のトマト煮
●材料(2~3人分)
鰯(はらわたを取り除く)4尾、トマト1コ、にんにく3コ、ししとう6~8コ、オリーブオイル大さじ1、白ワイン大さじ2、トマトピューレ200cc、バジル、オレガノ、塩、コショウ 適宜

●作り方
1)トマトはかわをむいて半分に切る
2)鍋、または小さなスキレットをプレヒートしてオリーブオイルを敷き、ししとうを炒めて取り出しておく
3)オリーブオイルを足してにんにく(薄切り)を弱火で炒める
4)3)の鍋に鰯を並べ周りにトマトを入れ、白ワイン、トマトピューレ、バジル、オレガノを加えふたをして中火で7~8分煮る
5)塩、コショウで味を整えて、2)のししとうを鍋に戻しオリーブオイルを少々たらす


海の博物誌
 今年の夏も街や海は、目にも眩しいファッションに身を包んだ人で大いに華やいでいた。いよいよ夏も終わるが、これから秋にかけてどことなくシックなファッションが多くなっていくのだろうか。人間社会では季節やお国柄や職業によって、服装も機能や色使いもさまざまだ。
 サカナ社会も同様かもしれない。珊瑚の海に泳ぐサカナはいかにもその雰囲気に似合っている。黒潮や温かい大洋を長旅するカジキなどは精悍な姿にふさわしい色をしている。
 さて、寿司屋でもお馴染みのマグロやサバの背中、つまり水面に向いた側は青っぽく、お腹のほうはなぜ白いのだろうか。
 まだはっきりとは分っていないらしいが、背が青っぽいと水の色と見分けが付きにくく、鳥に発見される確立が少なくなるからだという、いわば保護色の一種ということらしい。
 ではなぜお腹は白いのか。これも保護色の役割で、主にサメなどに襲われて食べられる危険性から身を護れるからだ。背が青で腹が白という組み合わせは、表層を泳ぐサカナのパターンで、海底や深海に暮らすサカナにはまた違ったそれなりのファッションがあって、赤、茶、黒など目立たない色をしたものが多いようだ。彼らの色にも色々事情があるようで。



ヤマハニュース

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【編集航記】
久しぶりにセイリングしてきました。東京湾の風に吹かれながら、ヘルムをとり、ハーバーに戻って、仲間と酒盛り、旨い料理に舌鼓を打つ。これだけのことなのに、なんて楽しいのでしょうか。残暑が厳しいとはいえ、あっという間に秋ですね。東京湾では俄然、シーバスがおもしろくなります。もちろん、今年こそランカーを狙いますよ。(編集部・ま)

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