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開発ストーリー:MT-07

MT-07の開発ストーリーをご紹介します。

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ヤマハ発動機株式会社
MC事業部GB統括部スポーツG
商品企画
兎田 潤一

一生の相棒になるモデル「MT-07」
大型初心者の皆さんやバイクのあるライフスタイルを求める方にぜひ!

MT=マスターオブトルクとは、人とバイクとの一体感

「MT-07」のMTとは、マスターオブトルクのことです。これは人とバイクとの一体感をあらわしており、MTシリーズのなかでも「MT-07」は、より多くの方にMTの魅力を実感いただきたいモデルとして、CP2(クロスプレーン2気筒)エンジンならではのトルク感が十分ありながら、より乗りやすく扱いやすいモデルとして位置付けられています。

“相棒感”が進化し、毎日もっともっと乗りたくなる

今回の開発コンセプトは、“The Customer- Accessible MT with a Fitter Body”。つまり、“もっとライダーにフィットして、もっと扱いやすく”ということを目標に進めてきました。「軽量コンパクトで、とてもトルクフルなバランスのとれたバイク」という「MT-07」がもともと持っている特徴はキープしながら、MTシリーズとして統一されたデザインを採用し、さらに「もっと乗っていたい」と思える、扱いやすさを重視しています。

言葉でまとめると「キープコンセプト」「デザインのアップデート」「乗りやすいライディングポジション」に集約されますが、出来上がった車両を見ていただくと、もっと自分のバイクとしてニヤニヤ見ていたい、もっと色んな所に行きたい、もっと乗っていたい、という満足感・相棒感が進化していることを感じていただけると思います。

乗りやすさ&新作ヘッドランプでロングライドが快適に

2気筒エンジンならではの使いやすさは、とても大切なポイントです。単に怖くない、扱いやすいということでは、つまらないにものになってしまいますが、フィーリングとして“楽しい”要素をきちんと織り込み、操る楽しさにさらに磨きをかけました。2気筒ならではの太い音がかっこよさにも繋がっていますし、所有感を高めてくれると思います。

またハンドルポジションや、タンクとシート周りの形状の変更で、いっそう乗りやすくなっています。特にシートは、最も細くなっているタンクとの接合部分や、ライディング中に膝が当たる部分の形状を見直し、足を素直に降ろしやすくなっています。
さらにバイファンクションのヘッドランプは、照射範囲も広く、ムラ無く明るく照らすので、ロングライドで帰りが遅くなるような場合も安心です。

快適にロングライドを楽しみたい方、この前のツーリングでちょっと疲れちゃったという方に、ぜひ乗っていただきたいですね。

一生の相棒として、多彩な楽しみ方が可能

使いやすいだけでなく、「MT-07」は、“一生の相棒“になれるポテンシャルを持っています。”一生の相棒“の定義は難しいですが、街乗りだけじゃなく、ツーリングの相棒として、また最近流行りのソロキャンプのツールとしても最適です。それでいて、ワインディングで乗ったらヒラヒラと楽しく、その気になればサーキットに持ち込んでもガッツリ楽しめる多様性があります。今回は外観もアップグレードしているので、乗らないでウットリ見ている時間も楽しいという、多彩な楽しみ方、多様な使い方が可能です。

生活の一部にバイクが自然にある、「MT-07」があることでできることがたくさん増える、といった形で、バイクのあるライフスタイルに重きを置く人にぜひ愛用いただきたいですね。なぜなら「MT-07」は、朝バイクに乗る時に迷いなく「乗ろうかな♫」って、気負わず乗れますし、通勤・通学など、日常使いにも最適です。
「通勤に使うから」と家族を説得して購入いただくのもありかな(笑)と思っています。

今回、デザインにもかなり力を入れているので、例えば休日にツーリングに出かけ、良い景色に巡り合いバイクと一緒に写真を撮っていただいたら、確実に写真映えすると思いますよ。


ヤマハモーターイタリア
開発プロジェクトリーダー
ロッコ・フィオリーナ

イタリア・日本のタッグで
アジャイルな楽しさがさらにパワーアップ!

完成度の高いモデルをさらに磨き上げる難しさ

改良を重ねてきた3代目の「MT-07」。もともとの「MT-07」らしい優れた性能を踏襲しながら、ライダーの快適性向上、ハンドルバーやライディングポジションの変更、コックピット周りのパーツやコンポーネント、メーターパネルの見直し、タイヤやブレーキシステムの変更など、あらゆることに磨きをかけました。
すでに高いレベルにある性能をさらに一段引き上げるのは、正直大変でした。

MTシリーズらしさの要
 コンパクトな顔まわりと燃料タンクカバーに大苦戦!?

なかでも顔まわりと燃料タンクカバーを可能な限りコンパクトにするのがとても難しかったです。
フロントフェイスは、コンパクトにして車体側に寄せることがとても大変でした。その上、周辺の配線類も隠さなければなりませんし、新しいヘッドランプの技術要件も満たさなければならないなど、チャレンジングなことばかりでした。
しかしイタリアと日本のスタッフが一致団結し、コントロールユニットをタンデムシート下に設置するという今までにない新しい手法で、コンパクトなフロントフェイスを可能にすることができました。

燃料タンクカバーは、内部構造はそのままに周りのデザインを一新。スチール製のタンクと樹脂製カバーと、素材の異なるものの一体化を図り、カバーを小さくすることに注力しました。
しかも形状をコンパクトにしつつ、「MT-09」同様、トルク&パワー感を表現するエアフローをテーマにしたスタイリング、またMTシリーズとしての統一感も演出する必要がありました。デザイン性と機能性、さらに乗車時の快適なポジションまで含め、あらゆる要素を統合するのは容易ではありませんでした。

エンジンは、FI適合を見直してEU5に対応させつつ、ドライバビリティ・リニアリティのある加速を高次元で両立させています。
また最新の音響解析技術により排気系を最適化。特に低速低開度時の音色を創り込んでいて、270度クランクのCP2エンジンらしい力強い加速に貢献するパルス感のあるサウンドを実現しました。

ライポジ変更、制動力UPのブレーキ&Newタイヤのコンビネーションで
操作する面白さがさらに増大

「MT-07」は、扱いやすさを追求したモデルです。幅を広げてアップライトに変更したハンドルポジションやニーグリップしやすい新作タンクカバー、さらに変更したブレーキシステムとウェット性能に優れた新タイヤとの組み合わせで、一層扱いやすくコントロールしやすくなっています。

大型初心者ライダーはもちろん、経験のあるライダーのみなさんも楽しく乗れますので、街中や峠、ツイスティロードなどで、アジャイルな面白さを体験いただきたいですね。


ヤマハ発動機株式会社
プランニングデザイン部プランニング1G
デザイン企画
安田 将啓

次世代MTシリーズデザイン

「MT-07」らしさを踏襲しつつも第3世代としての進化を表現

ヘッドランプ周辺の各パーツ類をエンジン中心方向に大胆に寄せ、ミニマムオーバーハングシルエットでMTらしい、さらに引き締まった塊のイメージを再現しました。また、空気の動きを意識させるような造形を取り入れて、MTシリーズのアイデンティティやDNAをアップデートしつつ、第3世代の「MT-07」として今までのモデルに対し明確な差と進化を感じられるキャラクターづくりを念頭にデザインしています。

特に「MT-07」は、ヘッドランプからガソリンタンク、そしてシートカウルへと流れる車体上側と、エンジンや足回りで構成する車体下側の、“走りの機能美”と“人とマシンの融合美”を両立するデザインメソッド『ダブルデッキ・ストラクチャー』を採用しています。ヘッドランプからテールまでインテグレートされた印象を第3世代としてどう昇華しグレードアップしていくか工夫しました。

初代「MT-07」のデザインから踏襲している “走りの機能美”と“人とマシンの融合美”を両立するデザインメソッド“ダブルデッキ・ストラクチャー”(2014年初代「MT-07」のデザインスケッチより)

自在で俊敏な運動性能を表現するシルエットとフォルム

サイドビューは、MTシリーズのトルク&パワー感を視覚的に強く訴えかけるために、エアフローの動きを取り込んだスタイリングです。ポジションランプ横のフロントウイングでインテークへと整流した空気が、シート下のエアクリーナーへ流れ、エンジンで燃焼され、排気に繋がるという、「MT-07」の部品レイアウトと相まった独自のスタイリング表現としています。ウイング形状のテールカウルもフロントウイングとトーンを合わせ、車体全体で調和を感じられるよう再調整しています。

※イメージ画像は「MT-09」

「MT-07」のタンクカバーは造形の自由度が高いので、インテーク部分はもちろん、もう一段上のショルダー部分も空気を吸い込んで張り出した印象にしています。このきちんと空気を取り込んだ形というのが、第3世代のポイントです。
それに対し、2気筒ならではのスリムなタンク後端とシートがMTらしい大きな抑揚を生み、ライダーの動きの自由さや、トルクを得て前に突き進んでいくパワーを表現しています。

削ぎ落とし、研ぎ澄ますことで生まれる美しさ

フロント周りの造形は、ヘッドランプなど新しいコンポーネントをデザインに織り込みながら、必要最低限の構造体を魅力的な造形でまとめ、メカニカルな表情としました。これによってヘッドランプと周辺の各パーツ類をエンジン中心方向に大胆に寄せ、ミニマムオーバーハングシルエットでMTらしい引き締まった塊のイメージを表現しています。
加えて、構造体の隙間に配置したLEDポジションランプの光り方を「Y」の文字のようにし、第3世代MTシリーズの象徴としています。

熟成したコックピットコンポーネント

お客さまが乗車時最初に触れ、目に入りやすいコックピット周りは、アルミ製の幅広テーパーハンドルを新しく採用したり、メーターの画面デザインを新しくしたりと質感の熟成を図っています。
また、ニーグリップエリアにも特徴的なパターンを配することで、ライディング時のフィッティングの良さを感じていただけると思います。

カラーリング

エンジンにも新色採用

カラーリングは、モーターサイクルにおいて最も重要なパーツ「エンジン」に金属部品の素材感を表現する新色「クリスタルグラファイト」を採用。エンジン細部の溜まりやリブの造形を際立たせています。

パステルダークグレー(グレー)

マス集中化、吸排気系の視覚化、機能部品造形など、「MT-07」のスタイリングコンセプトとMTシリーズならではの強い個性を強調するカラーです。ホイールはバーミリオンカラーを採用。

ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)

ヤマハのレースブルーとマットグレーを組み合わせ、「YZF-R1」とのリレーションを持たせています。エキサイティングなパフォーマンスをダイレクトに訴求するカラーです。

マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー)

ローグロスの黒とエンジンに採用した新色「クリスタルグラファイト」を組み合わせ、ダークトーンのローコントラストでシリアスにパフォーマンスを表現したカラーです。

グレー
ブルー
マットダークグレー
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