ヤマハ発動機株式会社

とじる

EXULT 38 CONVERTIBLE

STAGE

未だ見ぬ海へ

日本の海は、宝の海。
私たちの海は、歓びで満ちている。

 日本国内のマリン雑誌・ポスター・パンフレットはもとより、海外のマリン専門誌にも採用される「Tadami」さん。独特のデフォルメ手法で描かれるそのイラストは、海の楽しさや魅力・本質を感動の大きさまで伝えるようなフィーリングが年齢層を超えて愛され続けている。その根幹は、「内外の海で誰よりも色んな船に乗ってきた」とご本人が言われる通り、誰よりも海を愛し、数えきれないほどのボートに触れてきた体験にあるといえるだろう。
 そして今、日本経済復活の兆しが見える中で、ビッグボートへの憧れの視線が注がれるようになっている。再び憧れのステージとなりつつある日本の海には、いったいどんな魅力があるのか。誰よりも海の楽しさを知るTadamiさんに、八丁堀は隅田川の脇の運河が流れるまさにウォーターフロントの環境の中にあるアトリエで語っていただいいた。

Tadamiマリンイラストレーター

僕にとっては東京湾は、コルテス海のライバルなんですよ。

 フランスの海洋学者「ジャック・イヴ・クストー」がコルテス海の事を「世界最大の水族館」と表現したのですが、僕は東京湾はコルテス海に決してひけをとらない海だと思っています。
 東京・千葉・神奈川という大都会に囲まれながら、アメリカの東海岸などに比べたら変化に富んでいて、様々な表情を見せてくれる。しかも色んな種類の魚や生物が生息している。スケールこそ大きくないですが、こんなに魅力的な海は無いと思います。

 東京湾だけじゃないですよ。瀬戸内海も世界に誇れる水域だと思っています。2008年から始めた「海の駅クルーズ」では、僕の発案・デザインした全長6メートルのタグボートスタイルのプレジャーボート「GT-TUG20 」で東京湾から瀬戸内まで「海の駅」を辿って2600キロをクルーズしたのですが、瀬戸内海の島々には「日本の海辺の原風景」というんでしょうか、昔のままの建築物が生活を伴ってそのまま残っている風景が印象的でした。

 その時のイメージを作品として残しましたが、エーゲ海のような「ロマンティックさ」という点ではインパクトは少ないのかもしれないのですが、重なり合う島々それぞれに息づく歴史の深さや海とのなじみ方など、まさに世界に誇れるクルージングエリアだと思うんですよね。

日本の海は最高に恵まれてる。
遊び方次第で歓びはもっと広がる。

 僕は取材も兼ねて世界のあちこちの海を見てきましたが、北の海から亜熱帯の海の楽しさを味わえる日本の海は最高に恵まれた海だと思うので、要はどう遊ぶか?が肝でしょうね。

 つい先日も北海道に行って釣りを楽しんできましたが、タラやホッケは勿論、時期によってはマグロの類も釣れるそうですね。っていうことは日本中どこへ行っても面白い釣りができるってことじゃないですか。
 これは、日本の周りをいくつかの海流が巡っているからだと思うんですが、大型魚狙いのビッグゲームフィッシングでも日本程恵まれている場所って無いんじゃないですか?
 全国各地でビルフィッシュトーナメントが開催されているし、釣れているというのは本当に凄い事だと思いますよ。

つまり、日本中の外洋のどこを走っていても、このイラストの様に、ボートの下にはカジキが居るかも知れない、って考えると楽しいですよね・・

ボートの楽しみは釣りだけじゃない。
乗り移った瞬間からすべてが楽しい。

 僕はもちろん釣りもしますが、ボートの魅力は「ボートに乗り移った瞬間のプレミア感」だと思っています。ボートの上で食べる物・飲む物・音楽・空気が普段の物とは全く違って感じられるじゃないですか・・。この楽しみがあるから、この仕事をずっとやってきて良かったな、と思うんですね。
この楽しさを誰かに分かってもらいたい、と思うから色んな人を誘ってしまうんです。

 僕は、全て小型のボートですが、西表島・東京・沼津・瀬戸内海にボートとヨットを置いていて、季節毎にそれぞれの海でボートを楽しむのですが、やはりそれぞれの海毎に違う風景・違う聞こえ方があるんですね。
 経済的に許せば日本全国どこへでも走っていけるサイズのボートを持っていれば良いのですが、それはなかなか叶いませんので、日本の色んな海を楽しむために頑張って4隻のボートを維持してます(笑)

Tadami's MarineLife Style

バハでフライフィッシングに興じる
カリブ海でのTadamiさん
シャローウォーターでのキャスティング
総行程2600Kmにも及ぶ東京~瀬戸内海の駅クルーズはTadamiさんにとっても一世一代の大事業

EXULTというポジションが出来つつありますね

 EXULTは流石にボート作りを積み重ねてきた結果としてのボートだと思いますね。ボーティングのラグジュアリーを詰め込んだムーディーな雰囲気と、使い勝手などのソフトな部分を上手く詰め込んでいますよね。
 海外のボートを見ても、ここまで仕上げを丁寧に作っているボートは無いくらい、表面加工や切り口の仕上げなど綺麗ですね。
 ボートで遊ぶのに変に神経を使いたくないじゃないですか・・このボートだと、見たまんま・感じたまんまの楽しみをゲストも感じて貰えるでしょうから、このボートに乗り込むだけで楽しさ感を伝えてくれますよね。
 従来のヤマハボートを熟成させた完成度の高いボートでエピキュリアン的なイメージを感じさせてくれるボートですね。

 EXULT36に採用したガンネルの無いボート作りや、通常なら上下で割るハルの型抜きを左右に割って行うカップリング技術により、必要かどうかは別にして、他社艇にはまねのできないデザイン表現も面白いですよね。カラーリングなどは非常にシンプルで、変にグラフィックなどが無いのも良いと思います。

元々がボート遊びって欧米から来たものじゃないですか・・
欧米のボートを見て、それを真似て作るという領域からEXULTは既に抜け出しつつある、と思います。強いて言わせていただけるなら、インテリアにチョイスの幅があるといいですよね。
「次」を見たくなるシリーズですよね・・・

<取材を終えて>
さすがに、デザイン的視点での評価は中々厳しい部分が有ったものの、Tadamiさんのボート・海への情熱を感じる事のできるインタビューでした。
世界中の大人から子供まで、Tadamiさんのイラストで一人でも多くのマリン・ボートファンが生まれてくれる事を期待したいと思います。

Tadamiさんプロフィール

本名:高橋 唯美(本名:タダヨシ)
1949年8月11日東京都中央区八重洲に生まれる
  • 2000年より毎秋3ヶ月間、【期間限定移住】と称して北米東海岸のニューポート(ロードアイランド州)の海際に小屋を借りて、イラストに生かすべく文化を吸収中。
  • 主に40フィート以下のディンギー、セイルクルーザー、パワーボートに関しては日本最多種類(230種類以上)のボートを試乗テスト(セールボートとパワーボートの両方というのは世界でも稀有)。パワーボート・セイルボート・釣り(魚)のイラストが描けるというのはTadamiさん以外には居らず、世界で唯一の存在と言える。

毎年3カ月間の期間限定移住をするニューポートの「小屋」この小屋の中から新たなTadamiワールドのイメージが醸成されていく。

取材日:2014年8月22日

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