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ルアーのポジショニングと投入方法(1)

実際のカジキに役立つワンポイントアドバイスです。

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カジキのいる海域に着いたら、次にすべきことはルアーの投入です。ここではセンターリガーから曳くルアーを含め、全部で5本のルアーを流すことにして話を進めます。

曳き波の前面に交互に置いていく

ルアーのポジショニングと投入方法についてイラスト

まずは艇速を7~8ノットに落としてボートが作る曳き波を確認します。艇尾の近くにはプロペラが作る白い泡波が吹き上がっていますが、これがカジキに対して効果的なアトラクターになることを意識して5本のルアーをどのように配置するか、あらかじめ考えておくことが大切です。

一般的な考え方のポジショニングは以下の通りです。

1:総体的に大型のルアーを艇尾近くに置いて、小型のルアーはアウトリガーあるいはセンターリガーで曳くようにして艇から離して置く。
2:一番手前のショート・フラットラインのルアーを曳き波の3波もしくは4波目に置く。
3:次のロング・フラットラインのルアーをひとつ後ろの波に置く。
4:同じようにアウトリガーのルアーを5波、6波と交互に置き、センターリガーから流す小型ルアーを7波に置く。
5:ルアーはそれぞれの波の斜面の前面に置くようにする。

なぜ、大型のルアーをショートに置くのか?

大型のルアーを艇尾の近くに置くのは、プロペラが立てる乱れた泡波の影響を受けても、ある程度の重さと表面積で水をつかみしっかりと泳ぐことができるからです。ここに小さなルアーをセッティングしても水流にもまれてしまうためルアーのアピールができません。大きくてしっかりとしたアクションが可能な大型のルアーをショートレンジに配置することが必要です。
また付け加えれば、大型のカジキはショートルアーにヒットしやすいことが経験的に知られています。後部のコックピットにいるアングラーの目の前でいきなりヒットしたという話も良く聞きます。両舷フラットラインにはショート&ロング・アウトリガーに比べ、ヘビーなタックル(より強いライン)を用意し、サイズのより大きなルアーを流した方が効果的です。

波の斜面の前面に置く

ルアーを決めた波の斜面前面に置くことは、艇からルアーの確認がしやすく、またサーフィンと同じ原理で、この位置がルアー本来の動きをよく引き出してくれます。したがって、もしもこの位置での動きが激しすぎて暴れるようなら、ルアーを波の後斜面に置くようにすれば、ヘッドアップした姿勢で失速気味におとなしく泳ぐことになると思います。
このテクニックは全体の中で一本だけ泳ぎすぎるルアーがある時の調整テクニックとして重要なのでぜひ使ってください。一本のルアーの泳ぎを修正するため艇速を変えると、他の4本のルアーの泳ぎ方に悪影響が出るおそれがあるので、一本だけの場合は特に有効です。

ルアーをスムーズに投入するコツ

ルアー投入では、ライン同士が絡んだりするトラブルは絶対に避けたいです。そのためには遠いポジションのルアーから入れるとよいでしょう。センターリガーからアウトリガー、最後にフラットラインという順にすればスムーズです。遠い位置から決めていくので、事前に曳き波をしっかり数え、レイアウトもあらかじめ決めておくことが必要です。
投入している時はルアーを見失いがちになるので、視界の良いフライングブリッジのクルーから指示をもらうほか、リールをすばやく巻き上げたりロッドを煽ったりしてルアーに飛翔を挙げさせて、位置の確認をしよう。
アウトリガーを経由するラインのリリースにはいろいろな方法がありますが、ラバーバンドなどで固定するタイプのリリースシステムでは、セットした後でルアーの位置がずれるので注意しましょう。目安としては狙う波より1波分ぐらいうしろに固定するのがよいと思います。タグラインを利用しているなら、逆に1波分くらい短く入れてからセットするようにしましょう。その点ではアウトリガーリリース用に「ローラートローラー」を使っていると、セットした後でもルアーの位置を自由に調整できて便利です。

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