ソルティライフ ソルティライフ
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イラスト・Tadami
いつでも潮気のある生活を過ごしたい。
MONTHLY COLUMN 釣りの神様
キャビンの棚 海を愛する“ミスターポップス”とともに秋の夜をセイリング
「Sailing」Erich Kunzel, Cincinnati Pops Orchestra
船厨 カジキは旨い「カジキとトマトのロースト(オーブン焼き)」
海の博物誌 魚の体温≒水温
YAMAHA NEWS サロンクルーザー「SC-30」デビュー!/「海の思い出アルバム2007」作品募集中!/「水辺の風景画コンテスト」作品募集中!/「マリーナ百景」更新/「カジキ釣講座」更新/「大漁ネット」更新
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MONTHLY COLUMN
 和歌山県の紀伊勝浦で毎年行われている「勝浦ビルフィッシュトーナメント」を久しぶりに取材してきた。国内では下田の国際カジキ釣りトーナメント(JIBT)に次いで歴史あるトーナメントだ。
 20周年となった記念大会の覇者は「UMIJIN」チーム。なんと昨年に次いで2連覇を成し遂げた。
 ご存じのようにカジキ釣りは決して確率の高い釣りとはいえない。バストーナメントのように大モノをキープしながら次々と釣っていきライブウェルの魚を入れ替えていくといったスタイルとは異なり、カジキの場合はとにかく魚に出会うこと自体が難しい。
 もちろん、カジキ釣りにはヒットの後、取り込むまでに相当の技術を要する。また、潮を読み、棚を読み、水温、気温、水色、様々なデータを計算しながら、ポイントを定める。ルアーの選択、流し方、ボートスピードなど、釣果を上げるためにしなくてはならないことは無数にある。それでも、今大会のランディング率6.25%という数値(40艇が2日間で5本のカジキをランディング)を見てもわかるように、カジキ釣りは「運」が大きな作用を及ぼす。そして2年連続で優勝した「UMIJIN」はまず、その「運」を味方に付けたように思える(もちろん「UMIJIN」さんの技術やそこに至る努力を軽んじているわけではない)。
 以前、ある著名なプロ・バサーのこんな話を人づてに聞いたことがある。彼は、子供の頃からなぜか魚がよく釣れた。まだ釣りの技術など意識したこともない頃から友達と一緒に川や池に行って、同じ道具、同じ場所で釣っているのに、不思議と自分だけが釣れたのだと。
 筆者は相当なヘボ釣り師だが、「なるほど確かにそういうことはあるな」と、思い当たる節がないでもない。自分だけが釣れる、ということはよくあるが、自分だけが釣れないということは、あまりない。
 以前、対馬でヨコワ(クロマグロの幼魚)の曳き縄釣りの取材をしていたとき、その日はおおかたの船が不漁だったのに、筆者の乗っていた船は入れ食い状態で、大漁であった。船頭から「今日はあんたのおかげだ」とたいそう喜ばれた。無線で他の船から、「そのアンチャン、明日、ウチの船に乗ってもらえんだろうか」とプロからも誘われるほどの釣運の持ち主なのだ。私は。
 来年の勝浦で「UMIJIN」さんの3連覇を我が手で阻止したいというオーナーさんはぜひ、私にお声かけください。といっても、実はビルフィッシュトーナメントの取材に限っては、いまだにデッキからカジキの写真を撮れたことがない(自艇で釣るシーンを見たことがない)のだが。
 釣りの神様も、なかなか厳しいお方なのだ。


田尻 鉄男●たじり てつお
外洋帆走部に所属しクルージングに明け暮れたの大学生活、1年間の業界紙記者生活を経て、88年、プロダクションに入社。以来、日本のボーティングシーン、また沿岸漁業の現場を取材してきた。1963年、東京生まれ。



キャビンの棚
 四季の中でも夏はとても短く感じる。特に中年にさしかかってからというもの、8月は、夏というより秋の始まりとも感じられてしまう。秋になればコスモスのはかない薄紅色を愛でたり、ちょっぴり寂しさを味わったり。だが、そんな秋もセイリングには気持ちの良い季節。感傷に浸ってばかりもいられない。逸る心を抑えて、長くなっていく夜のしじまに波音を聞く。
 自らも休日には愛艇のティラーを握るエリック・カンゼルが、シンシナティ・ポップス・オーケストラを指揮して、愛する「海」をテーマにした潮気いっぱいのアルバム。波の音やカモメの声、フネに当たる波、霧笛などの効果音がムードを高めて、心は海辺。曲目を見ると、カンゼルの思い入れがよくわかる。波の音に続いて、クリストファー・クロスが大ヒットさせたアルバムタイトルの「セイリング」で出帆。「グレート・ホエールズ」「タブ」「スプラッシュ」「リトル・マーメイド」「黄昏」「カモメのジョナサン」と映画音楽、そして「引き潮」「海の彼方」「ドック・オブ・ザ・ベイ」「スリーピー・ラグーン」と、気持ちの良い航海が続いていく。(K.H)

「Sailing」
Erich Kunzel, Cincinnati Pops Orchestra
¥ 3,732(輸入盤/税込み)



船厨
 以前にも、本コーナー「船厨」でふれたことがあるが、カジキは魅惑の釣魚でありながら、食材としてはあまりに人気がないように思う。その理由の最たるモノは国民的な人気を誇る高級魚「マグロ」と刺身で比較されるからではないだろうか。
 だが、カジキはマグロではないのだ。魚類の分類からして、マグロの仲間でもない。カジキはカジキなのである。いわば、マグロとシイラを比べるようなモノで、元々同じ土俵で比較すべき対象ではないのだ。
 シイラがマヒマヒとしていろいろな料理の素材として重宝されるように、カジキも多くの国でさまざまに料理されている。
 「カジキとトマトのロースト」は、あるイタリア料理のシェフのレシピを参考に作ってみたモノだが、これがやたらと上品かつ旨いのである。しかも簡単。ぜひお試しいただきたい。食材としてのカジキを見直すはずだ。
カジキとトマトのロースト(オーブン焼き)の作り方
●材料(4人分)
かじき(メカジキ)300グラム(3切れ)、プチトマト15~20個くらい、ニンニク2片、ローリエ4枚、タイム/ミックスハーブ適宜、E.V.オリーブオイル適宜、塩/コショウ適宜
●作り方
1)カジキは大きめの角切りにして塩コショウをする。
2)ニンニクは縦二つ切り、プチトマトはヘタを取る。
3)熱したスキレットにE.V.オリーブオイルを入れ強火でカジキの両面をこんがりとソテーする
4)3にニンニクとプチトマト、ローリエを入れ、コショウとミックスハーブをふり、蓋をして中火で約5分蒸し焼きにする。
※お洒落に愉しむなら皿に盛りつけ、ワイルドに愉しむならスキレットのままテーブルに置いて。



海の博物誌
 エサを使う、使わないにかかわらず、あるいは漁師であろうとスポーツマンであろうと、魚がエサをほしがっていないことには釣果は上らない。体調がよく、活発に活動している魚に出会うことが、フィッシャーマンの第一条件である。
 魚は変温動物だから、水温の変化は即、体温の変化につながる。魚の体温は、その魚が棲んでいる水温よりわずかに高いといわれている。たとえばタラは海水より0.4度、ニシンは0.06度高かったという調査がある。
マグロは20~22℃が適温で、最も餌食いがよい。そして徐々に温度を下げていくと、10℃でもエサを食べるようになる。また、サケなどは12~13℃が適温だが、徐々に水温を上げると、18℃くらいまで餌を食べる。
 ところが急激な変化にはきわめて弱く、プラスマイナス2℃程度の水温差があると神経障害を起こし、もっとひどくなると死んでしまう。そのため、暖流と寒流がぶつかるあたりではときどき、暖流の魚であるサバの群れが寒流に突っ込んで大量死する。



ヤマハニュース

サロンクルーザー「SC-30」デビュー!
ヨーロピアンタイプのスタイリングと寛ぎのキャビンスペース。

あなたの思い出が写真集!「海の思い出アルバム2007」作品募集中!
応募者全員に海の思い出で綴った写真集をプレゼントいたします。

第19回全国児童「水辺の風景画コンテスト」作品募集中!
水辺での絵画コンテストです。(小学生以下の児童を対象)

「マリーナ百景」 今回は岡山県備前市の日生マリーナ
週末の海、大自然を満喫できるホスピタリティに溢れたマリーナをご紹介します。

「カジキ釣講座」 勝浦ビルフィッシュトーナメントのレポート
オフショアフィッシングの醍醐味。ボートでのカジキ釣りをご紹介します。

漁船や沿岸漁業の情報「大漁ネット」 今回は、イカナゴ船曳網漁
日本全国津々浦々で行われている沿岸漁業を漁法別にご紹介します。


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【編集航記】
先日、横浜市にある第三管区海上保安部のご協力で、ライフジャケット着用体験会に参加した。といっても私はカメラマン役で、実際にプールに入ったのは後輩の編集部員。プールは人工といえども波が立ち、上空からは強い風も吹いてくる。ライフジャケットの着用と非着用のそれぞれの状態でそのプールに着衣の状態で飛び込むのだが、波風のある中で必死に泳ぐ(もがく)編集部員の姿を見るに付け、ライフジャケットの必要性を改めて実感しました。(編集部・ま)

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