ソルティライフ ソルティライフ
ソルティライフ ソルティライフ
イラスト・Tadami
いつでも潮気のある生活を過ごしたい。
MONTHLY COLUMN 四季のボート遊びを愉しむ。
ある日のクルージング、そして釣りのこと。
キャビンの棚 たのしいクリスマスの演出に
「XMAS!」THE BEATMAS
船厨 雷鳴とともに訪れる「氷見の寒鰤」
海の博物誌 気候を左右する風と山
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MONTHLY COLUMN
 あっという間に夏と秋が過ぎ、冬が訪れた。歳をとったせいもあるのだろうが、このところ、春夏秋冬、四季の移り変わりを、なだらかに肌で感じる間がなく、それぞれの季節が突然やってきては去っていく、そんなふうに感じている。
 東京湾のシーバスのデーゲームは秋が面白いとされている。一般的に真冬に産卵するとされるシーバスは秋になると、エサを荒食いする傾向があって、特に雌はまるまると太りだす。たとえ60センチクラスであっても十分な引き応えがあって釣趣はグッと増す。
 そんな時期を毎年楽しみにしているのだが、今年はなかなかタイミング合わず、秋を味わう間もなく、時は過ぎ、11月も最期になってようやくボートで海に出ることができた。
 海によく出ている人に今更言うまでもないだろうが、しっかりと着込んで出て行く晩秋から冬にかけての海は、陸にいるときよりも、晴れてさえいれば温かく感じられることの方が多く、僕は結構好きだ。この日も風が少々強く、一見すると厳しそうなコンディションだったのだが、風の当たらない、小湾の隅でキャストを続けていると汗ばむほどで、とても気持ちがよい。さらには、自分のお気に入りのポイントいわばカーティスクリーク(本来はフライフィッシングで使う秘密の小川の意味)で思うようにシーバスと遊ぶことができたなら、それこそ、夏の華やいだ海に匹敵する幸福感に浸ることが、僕の場合は、できる。
 産卵を控えたシーバスには申し訳なかったが、この日の釣りはいうことナシ。(さすがに卵を抱えたシーバスはリリース)体高のある美しいシーバスが思った通りの場所で、思った通りのルアーに反応してくれた。ファイト中、暴れまくるシーバスの周りを、ほかのシーバスが群がり、先述した荒食いの傾向を物語るがごとく、釣り上げた魚は例外なく、消化されかかった大きな魚を口から吐きだしていた。
 さて、この日、僕が利用した東京湾のホームマリーナからは、対岸にある千葉の保田までクルージングに出かけた仲間もいた。広島の豊町に端を発した「海の駅」は、安全で安心なマリンレジャーの振興、地域経済の活性化に対応した新たな拠点として、既存の港湾やマリーナ、フィッシャリーナ等をベースに広がりつつある。今年の夏には登録数がいよいよ100にまで達した(10月に1箇所登録減)。

 保田もそのなかのひとつで、ビジター桟橋を備えた漁港は、漁協直営の食事処の素晴らしさも手伝って、東京湾内のブルーウォーター派に大人気のクルージングスポットとなっている。
 風裏で愉しんでいたこちらのようにはいかず、それなりに寒くもあったと言うけれど、目的地では、旨い魚介を(すごいイカ天丼!)、シーバスのごとき荒食い(?)したらしくて大満足とのこと。温かい風呂につかり、帰る頃には風も収まって充実したクルージングの一日を愉しんできた。
 少なくとも僕のホームエリアである東京湾では、海の遊びにシーズンオフはない。秋を存分に味わうことのできなかった悔しさを、冬に取り戻すとしよう。


田尻 鉄男●たじり てつお
外洋帆走部に所属しクルージングに明け暮れたの大学生活、1年間の業界紙記者生活を経て、88年、プロダクションに入社。以来、日本のボーティングシーン、また沿岸漁業の現場を取材してきた。1963年、東京生まれ。



キャビンの棚
 実は一年前のちょうどこの季節、編集後記で触れていたクリスマスCDがこの一枚。ビートマスの「クリスマス」。
 「ジングルベル・ロック」「サンタが街にやってくる」「ラストクリスマス」「ママがサンタにキスをした」「きよしこの夜」など、曲目だけ見れば、あまたとあるクリスマスソングのオムニバスなのだが、「HELP!」にそっくりなジャケットからお察しのように、すべての曲がビートルズ風にアレンジされている。
 デンマーク出身の4人組のバンドが期間限定で演奏しているらしいが、それにしても楽しい。そして、もしも初期のビートルズがクリスマスアルバムを創っていたら、きっとこんな感じになったのではと思わせる。
 ただし、ソルティライフのテーマである「潮気」があるかないか─。そのへんは聴く人たちの心意気でカバーしてください。


発売: コロムビアミュージックエンタテイメント



船厨
 富山県の西北、能登半島の付け根に近い氷見市は、人口が5万5千人ほどのまちだ。編集部員は、実は未だ訪れたことはないが、この地のある関係者とご縁があって、夏は氷見産の岩牡蠣、冬は同じく寒鰤を、愉しむのがここ数年の贅沢な慣わしとなっている。
 さて、この季節、富山湾では雷が鳴り響き、それを「鰤起こし」というのだとそうだ。氷見の寒鰤、本格シーズンの到来である。
 鰤といえば出世魚として知られる。魚河岸では15センチまでのモノを「ワカシ(若士)」、40センチ前後を「イナダ(さかなへんに秋)」、60センチを「ワラサ(稚鰤)」、90センチを超えてはじめて「ブリ(鰤)」と呼ばれるようになる。冬場は特に脂がのって旨くなり、一般的には大きくなればなるほど旨い。
 特に氷見のブリは東シナ海から北海道沖を繰り返し回遊していて、冬場に南下するまるまる太ったモノが定置網で捕獲され、沖締めされて出荷されている。関鯖も同様だが、ブランドとなる魚介は、素材もさることながら、捕り方、捌き方にいたるまで生産者の一貫した努力によって生まれるのだ。
 そんな現場の様子を想像し、漁師達の努力に感謝しながらいただく寒鰤はまさしく絶品。造りにして良し、鰤大根にしても良し。しゃぶしゃぶなどは、贅沢の極みではなかろうか。

鰤しゃぶ鍋
●材料
ブリの薄造り(お好きなだけ)、野菜(水菜、白菜、だ今、椎茸など適宜)、だし汁(水に昆布だし、酒 、みりん、塩などで調味)
●召し上がり方
湯気の立つだし汁に薄造りの鰤をさっと通してポン酢などで。



海の博物誌
 ヨットは風がないと走れない。とはいえ、あまりに強い風もまた、お手上げ状態になる。暴風の中で、セールを張ったりすれば、マストごと吹き飛ばされてしまう。近海を航行しているときには港に入ってやり過ごす。港がなければ、セールをたたみ、アンカーを入れて翻弄されながらただひたすらに暴風が収まるのを待つ。
 童話「ねずみの嫁入り」に、風は雲より強い、その風より強いのは壁だったというくだりがあるが、何か壁になるものがあれば、風はそれにぶつかってそれる。これを地球規模で見ると、北半球の寒風・北風は、東西に立つ壁=山脈によってかなり威力をそがれていることになる。
 たとえば、インド・東南アジアはヒマラヤ山脈に守られているし、イタリアはアルプスの影になっている。また、スペインはピレネー山脈の南にある。いずれも温暖な気候の地域だ。
 逆に東西に延びる山脈がないのが北米大陸。北極からの寒風がロッキー山脈に沿ってまともに降りてくる。アラスカからメキシコ湾までビューっと一吹き。テキサスではわずか1時間の間に摂氏15度も下がることがあるのだそうだ。



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【編集航記】
 先日、大学のヨット部のOB会に出席してきました。現役生は部員の減少に悩まされているとのこと。体育会で部員数が多いのは野球、サッカー、アメフトなんだそうです。そいうえばいずれも漫画で取り上げられて、ブームになったような。本宮ひろ志による「風のJIN」の連載が青年誌でスタートしました。漁師の息子がヨットに目覚めて大活躍するという……。これでヨット人気が一気に高まったら面白いのだけれど。(編集部・ま)

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