ソルティライフ ソルティライフ
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イラスト・Tadami
いつでも潮気のある生活を過ごしたい。
MONTHLY COLUMN 春一番
キャビンの棚 魚に愛される釣り人 「永浜いりあの Happy Fishing Days!」
船厨 クルマエビにも劣らないアジアのエビ
「ブラックタイガーのココナッツカレー」
海の博物誌 熱に鈍感、音に敏感な海水
YAMAHA NEWS 「ボートショー2010 in 横浜」開幕!/「イグザルト36スポーツサルーン」ムービー公開!/「カジキ釣り講座」更新/「大漁ネット」更新
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MONTHLY COLUMN
 立春も過ぎて今年もボートショーの季節がやってきた。今年のジャパンインターナショナルボートショーは、神奈川県の横浜みなとみらい「パシフィコ横浜」の展示ホールおよび周辺で、3月4日から7日までの4日間にわたって開催されている。一昨年のリーマンショック以来、ボート業界はその影響を大きく受けていて、今年のボートショーは出展数も減少傾向にある。しかし、ボートやヨットを愛するオーナーにとっては、ボートショーは一年の始まりでもあり、今年はどんなボートが展示されているのか、新製品は何か、おもしろい物はあるのだろうかと、期待感は変わらない。そして、いよいよ海に出たいという気持ちにエンジンがかかって、今年のクルージング計画やレース、またトーナメントにと準備が始まる時期でもある。
 さて、ボートショーの時期の関東の海は、北風が吹いてまだ肌寒く、厚着をしてボートやヨットに乗っていたと思えば、南風が吹いて太陽も眩しく、暖かな日差しで春の陽気にのんびりと海に漂う一日を楽しむといった日々が繰り返される。また、海に限ったことではないが、この季節になると南からの暖かな風が吹き荒れて、海が時化ることも季節の変わり目としてお馴染みである。
 そして気象庁の発表では「春一番」が吹いたと報道される。
 気象庁によると、今年の春一番は2月25日に記録された。この日は東京湾では朝から濃い霧が立ちこめて、海上は相当な視界不良であった。真っ白に塗り込められた東京湾には本船の汽笛がどこからともなく響き渡り、不気味な雰囲気の中をゆっくりと航行していた。そして、午前7時過ぎに航行中のタンカーが停泊中の貨物船に衝突する事故も発生してしまった。東京湾の朝7時頃は大型コンテナ船や貨物船、フェリーが頻繁に入港して朝のラッシュでかなり混雑する。また、霧や強風、あるいは入港の時間調整などで、沢山の本船が停泊しているから濃霧の中では衝突などの事故の確率は格段に高くなる。プレジャーボートなどが航行するには相当の危険が伴うので無理はできない。濃霧は時間と共に消えてなくなる物だから、ゆっくりと安全な海域で待つのが最良の方法である。
 今年はこの霧を吹き飛ばした南からの強風が「春一番」になった。春一番の定義は、2月の立春から3月の春分の間に、日本海にある低気圧に南からの暖かな風が、10分間の平均で風速8m/s以上吹き込む現象を発生基準にしている。風は強いが気温は上昇して暖かく、まさに春の到来を感じさせてくれるのだ。しかし、春一番が吹くと翌日には再び西高東低の気圧配置になり、寒の戻りでまだしばらくは暖かな日が待ち遠しくなる。
 春一番は時として海上を大時化に豹変させ大きな事故も多く発生させている。今回の東京湾の衝突事故は春一番の直接的影響ではないが、過去には多くの海難事故が起こっている。そもそも春一番の語源は、この季節に九州長崎県の漁師が出漁中に海上で強風に見舞われ、乗っていた漁船が転覆して多くの命が失われた事故にあった。安政6年のことだが、このときに吹いた南の強風を「春一番」と呼び、忘れてはならない戒めとして自然の摂理として受け継がれてきた。
 ただし、春一番が吹けば、春はそこまで来ていると感じることができる。暖かな日よりの中で、心晴れやかに、浮き浮きとした気持ちの中で豊漁も約束されていくような気分になる。
 ぜひとも今年のボートショーには春一番が吹いて、冬の芽吹きが花咲く日へと、その日が近いことを願ってやまない。


大場健太郎●おおばけんたろう
写真家として趣味のヨッティングにかかわり、現在はマリンジャーナリストとしてヨット・ボートの世界にもの申す。株式会社BUFF代表。ボートオブザイヤー選考委員。1947年、茨城県生まれ。東京在住。



キャビンの棚
 小娘の釣りだと思ってなめてかかる人もいるかもしれない。が、何だがほんわかしたムードのエッセイを頭を空っぽにして読み進めていくうちに、永浜いりあの釣りは本物であることに脱帽する。で、ここから先は人によって異なるのだろうが、軽いジェラシーに見舞われる。その多くが仕事だとはいえ、これだけ時間を作っていろいろな釣りを楽しめる環境(人脈も含めて)がうらやましいんである。
 いわゆる“釣りドル”の永浜いりあは大阪出身。テレビ東京系の「釣りロマンを求めて」や日刊スポーツの「いりあの釣行記」などで活躍している。ボート免許も持っており、プライベートでもボートフィッシングを楽しんでいる。年間釣行数は100日以上。これだけ釣りをしている人間は編集部の周りにもちらほら見受けられるが、その多くは釣りへの思いが高ぶりすぎて、いつの間にか釣りが「哲学」と化し、その風貌もどこか仙人めいてきたりする。ところが永浜いりあのエッセイを通して伝わってくるのは、ひたすらその楽しさと魚への愛情ばかりである。出版元の紹介文に「アングラー癒しの一冊」とあったが同感だ。
 それにしても、永浜いりあに釣り上げられた魚たちは、GTにしろサバにしろ、シーバスも、心なしか他の男たちに釣られたものよりも幸せそうに見える。魚に愛される、そんなアングラーになりたいとも思わされた。
 「永浜いりあの
  Happy Fishing Days!」
 著者/永浜いりあ
 発行/舵社
 定価/1,680円(税別)



船厨
 「牛海老」というエビがある。ベトナムをはじめ、インドやインドネシアなど、東南アジアなどで盛んに養殖されているクルマエビ科で、いわゆるブラックタイガーと呼ばれるエビだ。クルマエビに比べて格段に安い。躍り食いなど生で食べるにはクルマエビの鮮度には適わないが、天ぷらやフライで食するなら、ほとんどクルマエビに遜色のない食感と味である。さらに最近では真空パックで冷凍にしたりと保存方法も進化していて、養殖物だからといって馬鹿にできない。
 海老の消費量、世界一といわれるわれわれニッポン人にとって、誠にありがたく、重宝するエビなのである。
 以前、筆者がベトナムを旅したときもブラックタイガーにはさんざんお世話になった。基本的には塩とニンニクで炒めただけの料理が多かったが、新鮮なブラックタイガーは、実にうまい。
 今回はそんなブラックタイガーの生まれ故郷である東南アジアにちなんで、エスニックなカレー風味に調理した。タイから輸入されているイエローカレーペーストとココナッツミルクで軽く煮ただけのものだが、本格的なタイ風カレーに比べて、香草などを使わなかった分、日本人の口によく合うと思われ、エスニック料理が苦手、という方にもおススメだ。タイ米などのライスにもバケットにもよく合う、万能料理である。
ブラックタイガーのココナッツカレー
●材料(約4人分)
エビ(ブラックタイガー)400g、たまねぎ 1こ、ニンニク 2片、赤/黄パプリカ各1こ、サラダ油 大さじ2、白ワイン 大さじ2、トマト缶(カット)1こ、ココナッツミルク、600cc、イエローカレーペースト 50g、塩・コショウ適宜

●作り方
1)たまねぎ、ニンニクはみじん切り、パプリカは縦細切りにする
2)エビは殻をむき、背わたを取る
3)熱した鍋にサラダ油を入れ、ニンニク、たまねぎを強火で炒める
4)たまねぎが透き通ったらエビを入れ、塩コショウして炒める
5)エビの色が変わったらパプリカを入れて軽く炒め、白ワイン、イエローカレーペーストを加えてよくまぜる
6)トマト缶、ココナッツミルクも入れて塩、コショウで味を調え、弱火で約5分くらい煮る



海の博物誌
 海水は暖まりにくく冷めにくい。気温が最も下がるのが日の出直前、水温が下がるのはその1時間後。逆に最も高いのは気温の午後2時頃に対し、水温は午後3時から4時。海水浴などで、日がかげるようになった頃、浜辺より水の中のほうが暖かい感じがするのは錯覚でなく、事実である。 また、泳いでいて、暖かい水と冷たい水が層になっていてヒヤッとすることもあるが、これも同じ性質による。暖まりにくいから、波が静かなところでは混ざらないのである。
 このように熱は伝わりにくいのに対し、音は非常によく伝わる。たとえば1952年の明神礁の爆発で海上保安庁の観測船が遭難したとき、目撃者がいないのに原因がわかったのは、カリフォルニアの機械がその爆発音をとらえていたから。また、魚群探知機や音響測深儀が役に立つのも海水が音をよく伝える性質による。
 空気中の音速340m/sに対し海中では約1500m/s。水温が高くなればもっと早くなり、紅海では1600m/sにもなる。



ヤマハニュース

「ボートショー2010 in 横浜」開幕!(3月4日~7日)

プレミアムヨッツ「イグザルト36スポーツサルーン」のムービー公開!

「カジキ釣り講座」2010年ビルフィッシュトーナメントスケジュール

漁船や沿岸漁業の情報「大漁ネット」今月は宮城県牡鹿半島のホヤ養殖


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【編集航記】
 このメールマガジンがみなさまのお手元に届く日はちょうどジャパンインターナショナルボートショーの2日目を迎えています。景気の悪化に伴って、出展者数や開催規模は縮小気味ですが、それでも主催者をはじめ出展するマリン業界のメンバーは来場者に楽しんでいただこうと充実した内容で準備を進めてきました。ヤマハブースも同様で、屋内ブースでは艇体価格200万円をきった新たなフィッシングボート「FF-21」、屋外のフローティングブースではプレミアボートの「EXULT」シリーズ2隻を浮かべるなど、見所をつくっています。この週末は、ぜひ横浜に足をお運びください。(編集部・ま)

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