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ボーティングの楽しみのひとつに「艤装」がある。自分の場合、レンタル専門でマイボートオーナーではないので、その楽しみを堪能しているわけではないのだが、いろいろな方のボートを取材していると、マリンライフの趣向やフィッシングのスタイルに合わせて、マイボートをカスタマイズしている様子がうかがえて、それが楽しく、うらやましい。
漁業の取材を長く経験してきたのだが、その間、ヤマハの漁船の開発関係者達はよく「浜が変われば船も変わる」と格言めいた言葉を口にしていた。同じ海域で同じ魚を追いかけている漁師なのに、たとえば岬をひとつ隔てただけで、船のスタイル、たとえばシヤーラインの形状や艤装などに対する好みがまったく異なる。そんな漁船の多様性を表す言葉として記憶に残っている。漁船のセールスマンが船を売るときは、それこそ家を一軒建てあげるようなもので、漁師さんが一隻の漁船を決めた後に、地元の鉄工所のスタッフを交えて図面を広げ、この新しい漁船をどのように艤装していくかを詰めていき、最終的な商品として完成させていくのだ。
プレジャーボートにも似たような所がある。同じボートでもオーナーによって、またその海域などによって使われ方は異なる。フィッシングボートひとつとっても、キャスティングなのか、流し釣りなのか、などといった要素が艤装を決めていくのだ。
以前、宮城県のあるマリンクラブ・シースタイルのホームマリーナでヤマハのフィッシングボートYF-23をレンタルしたことがある。このモデルはもともと汎用性の高いフィッシングボートではあるのだが、三陸沖のカジキ釣りに合わせ、アウトリガーやバトルステーションなどが艤装してあって、すっかり感心してしまった。ここでは23フィートクラスのボートでカジキを釣りに行くことは、日常茶飯事のこととして定着していたのだ。
大阪のあるボートショップでは、大阪湾と日本海の両側の海でご商売をされているのだが、同じ型のボートでも流し釣りが主流の大阪湾と深場釣りのケースが多い日本海では好まれる艤装がまったく異なるのだと教えてくれた。このボートショップでは、日本海の深場釣りに向け大型アンカーウインチを取り付けたFR-32のスペシャルエディションを完成させた。もちろん、凝りに凝ったボートオーナーとの共同作業である。
いま、ヤマハのウェブサイトの中に「きっとみつかる! オンリーワンボート」というコーナーがあるのだが、そこには全国各地のそんな艤装事例が紹介されている。ウェブサイトの宣伝めいてしまったが、ボートオーナーばかりでなく、ボートオーナーを夢見る方にとっても楽しめる。将来、自分がボートを手に入れたらどんな艤装にしていこうか、夢がますますふくらむのである。
田尻 鉄男●たじり てつお
外洋帆走部に所属しクルージングに明け暮れた大学生活、1年間の業界紙記者生活を経て、88年、プロダクションに入社。以来、日本のボーティングシーン、また沿岸漁業の現場を取材してきた。1963年、東京生まれ。 |
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釣りの好きな方なら、ちょくちょく、魚の行動や心理に想いを馳せたことは一度や二度あるだろう。特にポイントを選ぶ場合やエサ、ルアーを選ぶときなどは、パターン化しているときもあるが、多くのケースにおいて、魚の行動パターンや性質などをその選択理由に取り入れているはずだ。そして、その読みが当たったとき(もしかしたら単なる偶然かもしれないが)、釣れた喜びは倍増するのである。
そうしたことを繰り返していくことで、釣りという趣味が崇高なことのように思えてくる、というのは単純すぎるが、深みを増してくるれることは確かだ。
魚はなぜ群れるのか、魚はどれほど賢いのか、魚の攻撃性とは。そんなテーマの筆者なりの答えが仮説と実験などによって導き出されている。釣り好きならずとも、海や魚に興味のある方なら、楽しめる内容だ。
もともと学生時代はダイビングにのめり込んでいたという筆者からすれば、魚を釣るために本書を利用するのは本意ではないかもしれないけど。
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「魚の心をさぐる-魚の心理と行動」
著者/益田玲爾
発行/成山堂書店
定価/1600円(税込)
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「火事と花火は江戸の華」といわれるが、江戸っ子は「気が短い」というのが定説だ。落語などでも江戸の町民は気が短い(というよりそそっかしい?)キャラクターとしておもしろおかしく登場する。
いわれてみれば、食事に対してもその傾向は見受けられる。たとえば、にぎり寿司。もともと鮨は酢を使って魚介を熟成させたモノが起源のようだが、江戸っ子は「そんなに待ってられるか」とばかりに炊き立てご飯に酢をまぜ、新鮮な魚介を載せて食べ出した。
いまでは一般的になってる立ち食いのスタイルも鮨から生まれ、屋台のそば屋などに広がったものと聞いたことがある。
この「深川めし」(深川丼)もせっかちな江戸っ子が生み出したらしい。もともとは深川に住む忙しい漁師が、アサリとネギの味噌汁を「面倒くさい」とばかりにご飯にぶっかけてかき込んでいたものがその起源だという。ちなみに深川は現在の東京都江東区あたりの下町だ。
いまでは下町の名物ともなり、「深川めし」も炊き込みご飯風など少しばかり上品になりつつあるそうだ。
味噌仕立てが本家本元のようだが、ここは醤油仕立てで。アサリに加えて青ネギと生姜の風味が利いた「深川めし」は、少し遅れてやってきた春の香りがした。
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深川めし |
●材料
あさり500g、青ねぎ4本、生姜10g
煮汁:あさりのゆで汁2/3カップ(足りなければ水を足す)、砂糖 大さじ2.5、醤油 大さじ2、酒 大さじ1
●作り方
1)あさりは砂を吐かせよく洗う
2)鍋にアサリを入れ、酒を加えてふたをし、強火にかける
3)アサリが開いたらすぐに火からあげて身を剥く(汁は煮汁用にとっておく)
4)青ねぎは2~3センチにざく切り。生姜はせん切りにする
5)煮汁を沸かし、青ねぎ、生姜、あさりの順に入れ、ひと煮立ちしたら火を止める
6)炊き立てご飯に5)をかけ、好みで刻み海苔などを加えて出来上がり
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「いくらなんでもコーヒー1杯1,000円はアコギじゃないか」
などという時のあこぎ、もとは地名で“阿漕”と書く。三重県津市の東に、夏は海水浴場になる阿漕が浦というきれいな浜がある。少し南には伊勢神宮があり、昔はここで穫った魚を伊勢神宮に供えたので、一般の人の漁は禁じられていた。ところが地元の平次という孝行息子が、病気だった母親の治療費を稼ぐために密漁をした。しかも一度だけでは足りず、何度も何度も繰り返したために、とうとう見つかってしまって、海に沈められてしまった、という伝説がある。西行法師が「逢ふことをあこぎの浦に引く網のたび重なれば人も知りなん」と詠んだことから有名になり、道徳やルールからはずれていることを何度もすることを指すようになった。ずっと後、松尾芭蕉は「月の夜の何を阿古木に啼く千鳥」という句を残している。また、浄瑠璃や能の題材としても使われている。
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シースタイル・マリン塾で海遊びの技術をマスターしよう!
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レポート「EXULT36 Sport Saloonがボートオブザイヤー受賞」
パシフィコ横浜で開催されたジャパンインターナショナルボートショー2010のレポートより |
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日本全国津々浦々で行われている沿岸漁業を漁法別にご紹介します。 |
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【編集航記】
4月の最後の日曜日。関東地方はよく晴れたおだやかな1日となりました。この日、仕事で横浜沖を走り回っていて改めて気づいたのは、ヨットやボートの多さです。クラブレースを楽しむヨットのフリート、根にアンカーを打ち釣りを楽しむフィッシングボートや乗り合い船、練習に励む学生セーラー、岸にボートを寄せキャストを繰り返すシーバスアングラー。驚くほど多くの人びとが海の休日を満喫している。日本のマリンシーンも捨てたもんじゃないですね。(編集部・ま)
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