ソルティライフ ソルティライフ
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イラスト・Tadami
いつでも潮気のある生活を過ごしたい。
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MONTHLY COLUMN 恥ずかしい話
キャビンの棚 おかえりなさい、桑田さん 「MUSICMAN」
船厨 季節の終盤に焦り食い「牡蠣ご飯」
海の博物誌 太平洋漂流の旅は1周2~3年
YAMAHA NEWS ボートショー開催中!(3月6日まで)/スポーツボート「AR240 High Output」登場/マルチクルーザー「S-QUALO(エス・クアロ)S/D」登場/2級実技試験免除コースがスタート!/マリンディーゼル「VOLVOシリーズ」のご案内/「大漁ネット」更新
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MONTHLY COLUMN
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 「海は素敵」だとか、「ボートフィッシングが楽しい」だとか、さらに「マナーを守ろう」だとか、ボートで海に出ることの楽しさや高説ををさんざんカッコつけて(と自分では思っていた)長きにわたって書き連ねてきた。もちろんその話に嘘偽りはないのだけれど、これまでに数多くの失敗も重ね、ここでは内緒にしてきた。今月は、セーリングに夢中だった頃の話も含めると途方もない量になりそうなので、シースタイルで犯してきた私の失敗を、恥を忍んで披露してみたいと思う。

 先月末、ようやく進路の決まった息子と東京湾へシーバスフィッシングに出かけた時のことである。帰り際、東京ゲートブリッジの工事現場に感動し、そのことからいろいろなことを回想しはじめてしまった。ぼんやりとボート走らせ、ホームマリーナへと続く水路の入り口に近づくと、いつもとは見慣れない光景が広がっていた。なにやら工事をしている。出てくる時は気にならなかったのだが、複数の作業船とともに警戒船が数隻いて、誘導しているようなのだが、はっきりいって何が何だかわからない。そこで航路から少しはずして船足を緩めたところで急にエンジンが止まってしまった。
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 本来ならば、そこで何が起きたのかすぐに気がつきそうなものだが、やれやれと思って、再びエンジンをかける。そしてまた止まる。もう一度かけ直した時、スターンで砂が巻き上がっているのを発見し、ようやく気づいたのである。浅瀬に船外機がはまってしまっていたことを。チルトアップして後進をかけて脱出、事なきを得たが、スケグの塗装が落ち、プロペラも傷つけてしまい、レンタル料とは別途の出費を余儀なくされてしまった。馴染みのホームマリーナなので罰が悪い。なにしろここでは他にもいろいろとやらかしているのだ。

 最近使用しているクラブ艇はすべて大型の固定式タンクになっているが、一時期は携行式の燃料タンクのボートをよくレンタルしていた。ある日の釣行でマリーナに戻ってラウンジでくつろいでいると、ハーバーマスターが申し訳なさそうな顔をしながらやってきて、「田尻さん、ちょっといい?」と僕を呼んだ。あとをついて行くと、そこには無残にもぺしゃんこになった燃料タンクが転がっていた。バルブを開け忘れそのまま走り続けていたらしい。従来のスチール製の携行缶ならば、すぐに燃料が供給されなくなるので、たとえバルブを開け忘れたとしても途中で気づいたものだが、プラスチック製だと燃料は頑張ってどんどんと供給されていく。その代わりにタンクは変形していくのだ。見事につぶれて変形したタンクを眺めて新鮮な感動を覚えると同時に、恥ずかしくて仕方がなかった。

 もっと恥ずかしかったトラブルは船検証を無くしてしまったときのことだ。シースタイルの場合、まず手続きをすると、その時点で船検証を手渡される。その日は、受け取った後、下架する直前のボートのデッキに何気なく置き、再び駐車場に戻りタックルの準備をした。その間に船検証のことはすっかり忘れ、そのまま出港してしまったのだった。帰港した時には船検証が消えて無くなっていた。同乗者に聞いても誰ひとり心当たりがないという。おそらく、どこかのタイミングで海に飛んでいってしまったのだろう。ごめんよ、船検証。そしてここでも再発行のための費用が飛んだ。

 これまでに海の上で多くのミスを犯し、いずれもそれはいい意味で経験値になり、スキルも上がっていくと信じてきた。けれど、ここに暴露した失敗は単なる油断である。特に砂地とはいえ乗り上げてしまったトラブルは運が良かっただけで、大事故にだって繋がりかねないミスだった。船検証の紛失は、マイボートではないことへの甘えから生じたのかもしれない。油断大敵。いずれも出航前に観るビデオを思い出し、忠実に守りさえすれば防げたはずだ。
 それにしてもあの警戒船の誘導はわかりにくかったなあ。ぶつぶつ。


田尻 鉄男●たじり てつお
外洋帆走部に所属しクルージングに明け暮れた大学生活、1年間の業界紙記者生活を経て、88年、プロダクションに入社。以来、日本のボーティングシーン、また沿岸漁業の現場を取材してきた。1963年、東京生まれ。



キャビンの棚
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「MUSICMAN」
レーベル/ビクターエンタテインメント
定価/3,300円(税込)
 夏、海、そして湘南。これらのキーワードから連想する音楽といえば、加山雄三であったり、ワイルドワンズであったり、TUBEであったり(若者のことは知らない…)、世代によっていろいろなミュージシャンが取りざたされることだろう。そんななかにあって、「サザンオールスターズ」ほど幅広い世代に支持されるミュージシャンも希有だ。「勝手にシンドバット」で衝撃的なデビューをしてからもう35年になる。その間、消えることなく、常に一線をはってきた。うちは親子二代でファンである、なんて家族は珍しくなく、下手すると三代にわたって聴いているという家族だってありそうだ。
 サザンオールスターズのリーダー・桑田佳祐の9年ぶりのソロアルバム「MUSICMAN」が2月23日に発売された。もともと昨年の10月に発売予定だったが、夏に食道がんが発見され、音楽活動を中断していたため、この2月の発売となった。
 全17曲。 誰が聴いても気持ちよくなれるメロディから、風刺を効かせた歌詞など、これまでの“桑田らしさ”がちりばめられている。と同時に、「サザンオールスターズ」からの脱却、というか、明確な区別、そしてメッセージ性が従来以上に感じられるアルバムになっているような気がする。病気が発覚した次点で4曲分の作詞を残していたというが、たとえば「それ行けベイビー!!」は、きっとそのうちの一曲だろう。
 将来に不安を覚え、恋いに悩む若者も、老後の不安に苛まされる中年も、孤独な老人もきっと元気づけられる。



船厨
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 日本の米はまことに優秀だ。白米はもちろんのこと、混ぜご飯や炊き込みご飯、炒め飯など、さまざまな調理法があって、我々の舌を楽しませてくれる。小欄でもあやかって、これまでに多くの「ご飯モノ」を紹介させていただいた。
 今月は「牡蠣ご飯」を作ってみた。炊き込みにすると牡蠣のふっくらした食感が損なわれるおそれがあるから、別々に調理して混ぜごはんにした。
 アールの付く月が旬と言われる牡蠣。最近では岩牡蠣も一般的になってきたから年間を通じて牡蠣を食べられる。とはいえ、やはり春になると、“牡蠣のシーズンも終盤”という気がして、焦り食い(造語)する方も多いのではないかしら。
 まことに美味い貝だが、すぐに食中毒の犯人扱いをされるという点では、少々気の毒な貝でもある。食後にちょっと腹の具合がおかしくなると、真っ先に疑われる。確かにひと昔前までは牡蠣にあたる人はけっこういたかもしれない。けれど、現在では充分な対策がとられていて、出荷する時点で中毒を引き起こすような量の細菌は残っていないというのが定説である。もしもあたるようなら、それは、出荷後、たとえばレストランや自宅での保存方法などに問題があったといってよいのではないか。牡蠣には罪はないんである。
 いずれにしろ、「牡蠣ご飯」に使う牡蠣は熱を通すから、心配はもっと減ると思われる。ご紹介するレシピの牡蠣の量はあくまでも目安。牡蠣が好きな人はたっぷり、ふんだんに使って、この季節にしか味わうことのできない風味と食感を楽しみましょう。
季節の終盤に焦り食い「牡蠣ご飯」
●材料(4人分)
牡蠣 500g、米4合、生姜絞り汁 大さじ1/大さじ2、醤油 大さじ2、塩 小さじ2、みりん 大さじ1、酒 100cc、水 適宜

●作り方
1)米を研いでざるにあげておく
2)牡蠣は流水でよく洗う
3)鍋に分量の醤油、塩、みりん、酒を入れ生姜絞り汁大さじ1と牡蠣を加えあくを取りながらさっと煮る
4)米は炊く30程前に、3の煮汁、生姜絞り汁大さじ2と水を足し4カップにしたものに浸した後、炊く。
5)炊きあがったら3の牡蠣を混ぜ10分程蒸らす



海の博物誌
 江戸時代の300年間、日本が鎖国していたことについて、海洋や船舶を専門とする人々の間では否定的な見方が強い。鎖国のおかげで日本人は大洋に乗り出すことができなくなった。それで日本の海洋研究や造船、航海技術が立ち遅れてしまった、という意見である。
 さて、文化10(1813)年、伊豆沖でシケにあって漂流した1,200石積みの船があった。この船は海流に乗って南米まで漂っていき、イギリス船に保護された。この間、1年4ヵ月。また、昭和2年にはフロリダ沖でミイラと白骨死体を乗せた日本漁船が発見されたが、それは銚子沖でシケにあってから11ヵ月後のことだった。
 現代の研究でも、太平洋を横切っていく海流は片道1年くらいのスピードであることがわかっている。北太平洋の海流は時計まわりに回っているので、太平洋で難破・漂流した場合は生きてさえいられれば、2年あるいは3年で戻ってこられるはずである。



ヤマハニュース

ボートショー開催中!(3月6日まで)
twitter「 @yamaha_marine 」フォローで沖縄旅行プレゼント!
http://global.yamaha-motor.com/jp/boatshow2011/

ジェット推進のスポーツボート「AR240 High Output」登場
https://www.yamaha-motor.co.jp/marine/lineup/boat/sportboat/ar240/

マルチクルーザー「S-QUALO(エス・クアロ)S/D」登場
斬新なデザインと機能性を両立した艇体に環境に優しいディーゼルスターンドライブを搭載
https://www.yamaha-motor.co.jp/marine/lineup/boat/cruisingboat/s-qualo/s-qualosd/

2級実技試験免除コースがスタート!
教習2日間と学科試験だけで小型船舶操縦2級免許を取得できます
https://www.yamaha-motor.co.jp/marine/license/

マリンディーゼル「VOLVOシリーズ」のご案内
https://www.yamaha-motor.co.jp/marine/lineup/diesel/volvo/index.html

漁船や沿岸漁業の情報「大漁ネット」~設計室便り
日本全国津々浦々で行われている沿岸漁業を漁法別にご紹介します。
https://www.yamaha-motor.co.jp/marine/lineup/pro-fish/tairyo/


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【編集航記】
 明日まで、横浜でボートショーが開幕中です。YAMAHAブースでは新たなスタンドライブ搭載モデルをはじめとするニューモデルの他、ニューコンセプトのスポーツフィッシングモデルを参考出品として展示しています。ぜひ、足をお運びください。またイベントステージでもフィッシングキャスター&タレントの永浜いりあさんのトークショーなど楽しみが盛りだくさんです。 “パシフィコ横浜”でお会いしましょう。
(編集部・ま)

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