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Vol.17 北遠州の森の真珠、マッシュルームを食す旅

モーターサイクル・デ・フレンチ ツーリングで全国食材探しの旅

2006年9月 取材

『岩崎農産』の設立は、平成6年。旧浜北市にある。

季節はもう秋。暑い夏は長く続くけど、過ごしやすい秋の季節はとても短いよね。そんな、小さな秋を見つける日帰りお散歩ツーリングは、今回のお供『トリッカー』と一緒。さて、『トリッカー』君、まずは旧浜北市の『岩崎農産』へ、マッシュルームに出逢いに行くぞ!
朝7時に“ヒルマン”を出発して、30分ほどで到着。ホントに近いのです。
ここ『岩崎農産』とは、かれこれ10数年のお付き合い。地元ということと、品質の高さで、“ヒルマン”では年中配達してもらっている。
マッシュルームは、フランス語で『シャンピニオン』と言うのだが、ちょっとお上品な感じがするよね。付け合わせで使うのはもちろん、生でも食べられるので、サラダやソースの風味づけなど、用途もさまざま。世界中で最も多く生産され、消費されているキノコなのだ。
 
数年振りに伺う『岩崎農産』の農場は、以前と変わらぬ佇まい。社長の岩崎初雄さんが、丁寧なおじぎで迎えてくれた。
配達のとき、岩崎さんに会うことも多いのだが、長くお話しするのは久しぶり。農業に対する思い入れや独自の考え、地球の生態系の一員として農業に携わっていきたいと言う、今や未来のことまでを考えた岩崎さんのお話は、楽しく、大変ためになった。

闇の中、静かに力強く『シャンピニオン』は育つ。

話が一段落ついたところで、施設を案内してもらう。
『岩崎農産』の施設と技術は、『シャンピニオン』の先進国・オランダから導入したもので、外気と直接触れない衛生的な栽培室で、無農薬栽培がされている。そうする事で、農薬・殺虫剤・漂白剤などを一切使うことなく生産が可能になるのだそう。こうして、安定した質の高い『シャンピニオン』を多く収穫することができているというわけ。
しかし残念ながら、岩崎さんのように、安心・安全・高品質のものを作っている生産者ばかりではない。体に悪い物を直接『シャンピニオン』に使用している生産者も、まだまだ少なくないという。そんな話を聞きながら、『シャンビニオン』が生えている様子を見せてもらう。

美しく美味しい『シャンピニオン』を、もっと食べましょう!

菌糸が成長し大小の『シャンピニオン』が生えている様は、おとぎの国のようで、とても可愛らしい。
収穫したてを味見すると、ホワイトは、さわやかな香りにほのかな甘みがあり、きめが細かく心地いい歯ごたえ。噛んで行くほどに独特の旨味が出てきてとても美味しい。ブラウンは、香りも強く濃厚な味。これもまた美味い!今さらながら、ここの『シャンピニオン』の品質の高さを実感した。
15年ほど前までは、なかなか良い『シャンピニオン』が手に入らず、どこのレストランでもサラダに使えるものは稀、というほどだった。値段も高価だったしね。地元に帰って、『岩崎農産』のシャンピニオンと出逢ったときは嬉しくて、この出逢いに幸せと感謝の気持ちがこみ上げてきたっけ。もちろん今も、そのときの気持ちを忘れず、使わせてもらっている。
この場を借りて、お礼を……「いつもありがとうございます!」

木漏れ日の中、林道をのんびり走る。

『岩崎農産』を後にして、目指すは、旧天竜市の『光明寺遺跡』。噂に聞いていて、一度行きたいと思っていた場所だ。
R152からR362に入ってすぐ、左を見ていると看板が見えてくるので、舗装路の山道を20分ほど登っていくと、『光明寺遺跡』にたどり着く。ここは、北遠五名山の一つ『光明山』。人々の信仰を集めた『光明寺』があり、かつては多くの参拝者で賑わっていたそうだ。
しかし、明治初頭に火災により消失。現在は500mの石垣が残るのみだが、十分歴史のロマンを感じることができる。なんと言っても眺めが最高! 遠州灘・浜名湖・浜松の街が眼下に広がり、遠く富士山までも眺めることができるのだ。
昔から変わらないこの景色を、かつてここへ参拝しに来た人々は、どんな気持ちで眺めたのだろうか?などと思いを巡らせながら、物言わぬ歴史を語る灯籠や石垣を眺めてまわった。

久しぶりのトリッカーは相変わらず、良いバイク。

お昼も過ぎて、腹の虫がグウ~グウ~と鳴くので、昼ご飯を食べに山を下りる。
今日は『トリッカー』だから、途中良さそうな林道があると、つい入り込んでしまいたくなる、実際何本か走ってきたが……。
バイクとしての自由があるよな~『トリッカー』は。ベテランライダーも満足するだろうが、初心者ライダーにも選んでほしい一台だ。足付き性は良いし、軽くて取り回しも抜群。フルスケールでしっかり走るし、エンジンフィーリングも抜群。気軽に野山を走る楽しみは、バイクの楽しみを何倍にもしてくれるからね。あれこれ迷うなら、『トリッカー』で決まりだよ!“ヒルマン佐藤”イチ押し。
『トリッカー』の走りを楽しんでいる道中で、懐かしいヤマハ車に出逢った。『XS650スペシャル』!オーナーは長野県出身の望月さん。現在は浜松市内にお勤めだそうだ。『XS650』のスバラシイところは、何と言ってもエンジンの造形美!直立したシリンダーが良いよね~。
余談だが、望月さんは、私の友人・大石くんにそっくり! 間違えて声をかけそうになったほど似ていた。

『天龍路』は、山を映す船明ダム湖のほとりにある、蕎麦屋さん。

R152に戻り、船明ダムのほとりにある茶屋『天竜路』に立ち寄って昼ご飯。お腹がぺこぺこ、ざるそば定食でお腹も舌も大満足。
外の景色に目をやると、山々が映り込む湖面がとてもきれいで、風が気持ちいい。店のおばちゃんと話をしていると、3時からトンビの餌付けをするという情報をGET!「見ていきなさい」と言うので、楽しませてもらうことに♪
時間が少しあるので、庭の大きな石の上でお昼寝タイム。陽で暖められた石の上は、暖かくて気持ちがいい。まるで、今話題の『岩盤浴』だな。などと思いながら、20分ほどのお昼寝。岩盤浴効果か、ほんのうたた寝で元気一杯!
起きると、トンビの餌付けを見物しようと、大勢の人が集まっていた。結構有名なのね。
いよいよ3時。上空を見上げると、すでにトンビがちらほら(私と同じ腹時計だなきっと)。
すると、おばちゃんが空に向かって、呼笛をピーピー吹き始め、それに反応した沢山のトンビが集まる、集まる!かっこいいー。手持ちのかごに入った餌を空に向かって投げると、トンビが空中でキャチする。これは楽しい!友達や彼女を連れてきたら、ウケるね、これは。

秋葉山は、“火防の神”として全国に知られる。 標高866mの山並みは、天竜奥三河国定公園に指定されている。

『天竜路』を後にして、秋葉山まで足を伸ばすことに。途中、夢の吊り橋を眺めたりしながら、さらにR152を北上。『天竜スーパー林道』に入り、『秋葉山』へ。
『天竜スーパー林道』は、県外からも大勢のバイク乗りが走り来る、人気のルート。約50km続く山道は、全線舗装化されていて、安心して走れるが、個人的には未舗装の方が嬉しいんだよね。
『秋葉山』に着いたはいいが、Uターン。なぜって、山の向こうから黒い雲が……。
山を下り、行きがけに見た、天竜川の河原に降りてみた。せっかく早く山を下りたのに、やっぱり寄り道しちゃうんだよねー。
鮎釣りをしている釣り人の邪魔にならないように、『トリッカー』で川辺まで走って、一休み。天竜川のゆったりした流れを見ていると、とても癒される。
休日のお散歩ツーリングでちょっと大げさだけど、『トリッカー』に勝るバイクはないんじゃないかな~。操作性や走破性は抜群だし、スタイルもめちゃ好み。楽しいが沢山詰まっている『トリッカー』。コイツは名車だね。
ムムッ。先ほど見た黒い雲が、やはりこちらに迫ってる。これは夕立が来るな。橋の下に避難した方が良さそうだ。
と思った矢先、ポツポツと大粒の雨。あっという間にどしゃ降りになった。もう少しでずぶ濡れになるところだった。が、今日は良い休日を過ごしたな。と、雨宿りしながら思う私なのでした。

"ヒルマン佐藤"シェフの
これは覚えておくベシ!

■ マッシュルームとは
英語で『マッシュルーム』、フランス語では『シャンピニオン』、日本名は『原茸(はらたけ)』。『作茸(ツクリタケ)』、『西洋松茸』とも呼ばれ、 欧米ではキノコといえば『マッシュルーム』と言うほど、ポピュラーなキノコ。
日本では明治初年に初めて栽培され、本格的な栽培が始まったのは大正時代になってから。しかし、生のものが出回るようになったのはごく最近。
 
■ 美味しい食べ方
『マッシュルーム』というと、手のこんだ西洋料理を思い浮かべるかも知れないが、手をかけなくても、バター炒めや生の物をスライスしてサラダに使うなど、美味しく食べられる方法はたくさんある。生で食べられる手軽さも『マッシュルーム』の特徴の一つなのだ。
生で食べると、ほのかなキノコの香りと甘み、うまみが広がり、その弾力からくる歯ごたえも、生だからこそ楽しめるもののひとつ。
たんぱく質、ビタミンB1、B2が豊富で、低カロリー。さらにアミノ酸も多数含まれ、特にグルタミン酸が多いため、味が良い。また、細胞の再生を促進する作用などがあるといわれているタンパク質も、シイタケの約2.5倍含まれていることから、健康な皮膚・髪や爪を作り、口内炎や角膜炎を予防し、動脈硬化などの成人病の予防にも効果が期待できるそう。
さらに、最近注目されている消臭効果抽出エキスも含まれているので、これを摂り続けることで、口臭や便週の抑制だけでなく、腸内の環境を整え、便秘を解消するほか、体臭まで抑制することが分かってきたそう。
『マッシュルーム』は、健康食品と言えるほど、体に良いとされるさまざまな成分を、その小さな体の中に含んでいるんだね。
品種は白色種、クリーム種、ブラウン種とあり、主に栽培されているのは白色種(“ヒルマン”で使っているのはブラウン種)。原種はブラウン種で、味も濃厚。クリーム種は、ほとんどが缶詰などに加工されている。
 
■ 相性の良いワイン
生食、サラダに合わせるなら、クラーブの白ミネラル分の強い、酸化熟成したタイプがいいね。

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