本文へ進みます

Vol.51 男が熱い! 塩がうまい! 「R1」で行く夏の九州 その2

モーターサイクル・デ・フレンチ ツーリングで全国食材探しの旅

2010年7月 取材

高速道路が楽しい!加速感とエンジン回転とのタイムラグを一切感じない。 なにしろダイレクトだ。

糸島半島を後にし、予約したビジネスホテルを目指して福岡市街に向かう。夕刻の渋滞に少し巻き込まれながらも、暗くなる前にホテルに到着。走行距離はあまりなかったにもかかわらず、今日の暑さにやられてヘトヘトだ。しかし、今夜のディナーは“またいちの塩”の平川さんに紹介していただいた水炊きのお店を予約済み♪疲れてなどいられない!予約の時間までまだ間があるし、シャワーで汗を流して仮眠休憩しておこう……。

ちょっとの間だったが、元気をチャージ!すっかりいつものテンションに戻って、福岡の街に繰り出した。

県庁所在地の福岡市は政治・経済・文化・交通の規模ともに九州最大の都市、そしてアジアの玄関口としても機能しているから、活気がみなぎっているのを肌で感じた。大きな都市だが意外にこじんまりしていて、とても生活しやすそう。都市として凄く魅力的だし、美しい街並は羨ましさすら感じる。そういえば、九州にいるバイク乗りの友達は皆おおらかで、きっぷがよくて、熱いヤツが多いっけ。そこが何ともカッコいいんだよな~。
そんな事を考えながら、博多駅近くのホテルから福岡市街を歩くこと15分程。水炊き専門店『博多 華味鳥(はなみどり)』さんに到着した。

水炊き、想像以上の美味しさでした。

福岡と言えば、豚骨ラーメン、もつ鍋、辛子明太子、そして水炊き。福岡の水炊きは、別名「博多煮」と呼ばれ、博多の郷土料理のひとつ。明治時代、長崎出身の林田平三郎氏が香港に渡り、英国人の家庭に住み込んで西洋料理を学んだ。帰国後、習得した西洋料理のコンソメスープや中華料理の鶏がらスープをアレンジしてできた料理が「博多水炊き」の始まりだと言われている。秋田の「キリタンポ」東京の「軍鶏鍋」京都の「かしわ鍋」と並ぶ「四大鶏鍋料理」のひとつに数えられる、人気郷土料理なのだ。

その中でも有名な『博多 華味鳥』さんは多店舗展開ながら、自社で鶏を育てるところからはじめるというこだわりを持っている。たっぷりと陽光が降り注ぐ鶏舎で、大豆を主体にヨモギ粉末、海藻などの専用飼料を与え、独自の飼育方法で大切に育てられた健康そのものの鶏なのだとか!この鶏は、まさにブランド鶏。銘柄名を『華味鳥』と言うのだそう。どんなに美味しいのか、期待が膨らむよね!!

店内は、重厚な梁が印象的な伝統的日本家屋の趣。この開放感のある天井が、なぜか懐かしさを呼び起こすんだよね。中庭には、カウンターやテーブル席もあって素敵な空間だったが、今回は用意してくださったお座敷で。メニューは、夏季限定の「水炊きのコース」をいただくことに。数種類の前菜を楽しんで、いよいよ水炊きの登場!と、その前に。博多の水炊きを食べるときはルールがあるんだって!説明をしてくださったのは、女将の三上恵子さん。きめ細やかなサービスが素敵な方でした。ではここで、ルール解説~!

○まずは仕込まれたスープに、切り身やぶつ切りの鶏肉を入れます。

○一湧かしさせアクをすくったら、湯のみにスープを取り分けます。

○これに、お好みで薬味の極細のネギと塩をひとつまみ。塩はもちろん、『またいちの塩』♪要は、まず、あれこれ入れる前に自慢のスープを味わえってこと。しかし、これが美味い!今まで食べてきた数ある水炊きとは一線を画していると言えるほど。何と言ってもスープのレベルが高い。想像していたよりもコクや旨味がしっかりあって、でも後味はアッサリ。この奥深い味に、料理人として感動を覚えた。しっかりスープを堪能したら、次。

○食材・鶏肉を、特製ポン酢と柚子胡椒で 味わいます。柔らかすぎず、硬すぎず、噛むと同時にふるんと離れる肉質は、鶏が持つ本来の美味しさだ。素材が良い証だね。そしてまた、この特製ポン酢と柚子胡椒が最高のマリアージュ!!極上の鶏肉を堪能したら、シメへと向かいましょう!つくねと野菜を堪能して最後はやっぱり、卵雑炊でシメ!

以上、『博多水炊き』の正しい食べ方でした。
こんなに満足のコースが3000円代で食べることができるのは魅力だね。いゃ~、堪能した!福岡に来てよかった~。幸せだ♪

帰りは、有名な中州の屋台を楽しもうと思っていたものの、お腹に余裕がなく、残念ながら今回は、雰囲気だけ楽しんで、スルー。次回は屋台でラーメンだな。もう少し福岡の歓楽街を楽しみたかったが、明日は朝から市場を見学する予定。少し早起きだから今晩はおとなしくホテルに戻るとするか。おやすみなさ~い。

朝一の『柳橋連合市場』に到着。まだ人もまばら。

6時起床!
福岡の友人から情報を得ておいた『柳橋連合市場』見学だ!
何とも勇ましい名前の市場に興味津々。市場で何か美味しいものを食べられることを期待して、ホテルの朝食をキャンセル♪身支度を整えチェックアウト。ホテルの地下駐車場に向かう。キャンプが多い私だが、都市部で宿を取るときは安心してバイクが停められるかどうかを最大のポイントにしてホテルを探す。今回はホテル専用の地下駐車場があり、車両エレベーターだったからセキュリティーも万全。安心して停めておくことができた。

ホテルから走り出すこと15分ほど。博多の味が何でも揃うことから“博多の台所”と呼ばれる『柳橋連合市場』に到着。市場には約70軒の店が並び、そのうち約20軒が魚屋さん。その中には、鯨専門店、貝類の専門店、川魚専門店、明太子専門店、ムツゴロウやアゲマキ貝といった有明海の珍しい魚が手に入る店など、いろいろなお店があるのだ!

素晴らしくレベルが高い市場だ! 次回、福岡を訪れたなら間違いなく魚を食べるね!

とにかくその活気は想像以上。新鮮食材を取り扱う店舗が競うように軒を連ねている。売り上げのほとんどが、ホテルや料亭への卸しだそうだから、魚の鮮度の良さは折り紙付き。料理人として、興味をそそられたのは、見たこともない珍しい魚や素材。ついついあれこれと質問しながら市場を歩いてしまったのだが、皆とても丁寧に対応してくれ、気さくでいい人たちばかり。イャ~、楽しかった。

おっと、忘れちゃいけない。ここで朝食をいただこうと思っていたのだった。親切な市場のおやっさんに、朝食を食べられるお店を聞く。ところが、なんてこった!どうも時間が早すぎたようで……。くぅ~、残念。
涙をのんで『柳橋連合市場』を後にし、博多湾の入り口に位置する志賀島に向かった。

志賀島、玄界灘を感じながら走る!

なぜかって?理由はただひとつ!白砂青松の海の中道を走ってみたかったから♪
海の中道は「砂州(さす)」と呼ばれる地形で、全長約8km、最大幅約2.5kmの巨大な砂州。京都府の天橋立や鳥取県の弓ケ浜も同じ砂州だ。後漢の光武帝が倭の奴国の使者にあたえたと伝えられる『漢委奴国王』としるされた金印がこの地・志賀島で発見されたことでも有名。金印公園にも行ってみたかったが、それはまた次回のお楽しみに。今回はぐるりと島を周遊して、北の玄界灘、南の博多湾の景色を楽しんだ。今日も天気には恵まれたが、気温は35度。暑すぎでしょう……。

ブルー、ホワイト、ブラック3種のカラーバリエーション。私はブルーが好き。

途中の公園で水分補給をかねて休憩しつつ、改めて今回の旅の相棒『YZF-R1』を眺める。「カッコいいなぁ~」。今朝は少し乗り込めたから、さらにそう感じる。癖のないハンドリングやサスペンションのバランス感、そしてタイヤの接地感が心地いい。旋回性も抜群で、とても自然な感じにコーナーをこなすことができる。それは鋭くなく、あくまでもエレガント。マシーンとライダーとをさらに近づけた感覚を覚えた。

初めての、太宰府天満宮。

最後に目指したのは、『学問の神』と崇められる菅原道真公を祀った太宰府天満宮。これだけ有名にもかかわらず、初めて訪れる名所だ。都市高速を使い、1時間程で到着。平日なれど、受験合格や学業成就などを祈願する参拝客で賑わいを見せていた。「飛梅伝説」でも知られるように、境内には約6,000本もの梅が植えられていて2月上旬から3月中旬になると、境内を艶やかに彩る。梅は「献梅」といって全国各地より天神さまに捧げられたもので、極早咲~極遅咲まで約197種類もの品種があるそう。梅の季節にもぜひ訪れてみたいと思わずにはいられない梅の木の数だ。絶景であることは間違いないよね。

参道を歩くと、多くの露天や土産物屋が建ち並び、懐かしさを感じるとても良い雰囲気。そして、梅にちなんだ名物饅頭『梅ヶ枝餅』を発見!これが食べたかったのだ。熱々の焼きたてが美味しいと聞いていたから、その場でパクリとほおばる。朝食を食べ損ねたからか?!素朴な味わいがさらに美味しさを増していた気がした♪そのほか『合格ちくわ』『うその餅』『鬼瓦もなか』など、由来のある土産が多く揃っていて、ぶらぶらっとしながらのんびり楽しみたいところだったが、時刻は14時を過ぎていた。帰りのフライトは17時だから、あまりゆっくりもできない。サラリと参拝を済ませると、参道途中のそば屋で天ぷらざるそばと、デザートにかき氷をオーダー。空きすぎたお腹を満たしつつ、クールダウン。太宰府を後にした。

祝!食材探しツーリング51回!ヒルマン佐藤!渾身の大の字ジャンプ!

『YSP友泉』さんにバイクを返却し、いざ空港へ!空港では、豚骨ラーメンを食べる予定なのだ♪
しかし!空港までの道が予想以上の渋滞。フライトの時間には余裕で間に合ったのだが、豚骨ラーメンがぁ~(涙)。福岡まで来て豚骨ラーメンを食べ逃すなんて、食いしん坊の私にとって、この旅の最大の不覚。大きな心残りをお土産に幕を閉じた、一泊二日のバタバタ旅。それでも今回、バイク旅で九州を何度も訪れていながら、素通りしていた福岡を堪能できたことは楽しかった。
福岡の人々の気質だろうか、初めて会った人でも気さくに話してくれる。人と人との距離がとても近くように感じた。それは、もともと港町で商人の町であり、歴史的にも国内外を問わず他人を受け入れる気質が根づいているから、かもしれない。人だけではない、街づくりも同じだ。凝縮した都市の造りもいい感じだし、機能するべきものが機能している印象。
街そのものが「迎え入れる」気持ちに形作られていると感じることができた。

カウル先端からV字型に伸びる、フロントカウルとスクリーンの繋ぎ目の溝は、 風をきれいに流すための機能。

今回旅をした『YZF-R1』も、開発者たちやテクノロジーがライダーを「迎え入れる」気持ちをベースに、ギュッと凝縮感のある印象。 機能が先立たず、ライダーに寄り添うように付いてくる。福岡も『YZF-R1』も、まさに“Sweet”な感じだった♪

※「Sweet」。バレンティーノ・ロッシが、2004年のマレーシアセパンサーキットにおいて、初めて『YZR-M1』をテストライドしたときのコメントである。

YAS08 3WAYオールシーズン&ウェザー対応ジャケットは、 ヤマハ渾身のスペシャルモデル。

今回の旅で使用したライディングギアをご紹介します!どれもR1にマッチしたオススメアイテムばかりです!

ページ
先頭へ