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Vol.55 冬のツーリング 馬のミカンはやさしい味がした

モーターサイクル・デ・フレンチ ツーリングで全国食材探しの旅

平日の早朝、通勤ラッシュが始まる前にスタートだ。

11月下旬、師走の声が聞こえる季節になって、やっと本格的な寒さがやって来た。今年は特に暖かい気がするが、やはり冬は寒くなくっちゃね。とは言え、今朝の冷え込みは今年一番ではないだろうか?天気は良いが風が強い。遠州の“からっ風”と言われる季節風は、この地方の冬のスタイルだ。冬らしいきりりとした空気に、身も心も引き締まるね。今日の相棒はザ・プレミアム・オフロードスポーツ『WR250R』。シャープな出で立ちに、研ぎすまされた道具のような存在感。コイツで出かけられるかと思うとワクワクする!

今回は特別に、プライベートでもよく走る地元浜松近郊のルートとおすすめのスポットも紹介しちゃいましょう♪まず目指したのは私の店『ヒルマン』から走ること約1時間、浜松市天竜区にある道の駅『くんま水車の里』。天竜川をひたすら北上し、清流で知られる阿多古川沿いを上って行く。川沿いの県道9号は、走りやすくてゴキゲンなワインディング!私が大好きなルートのひとつだ。さて、愛知県との県境にほど近い道の駅『くんま水車の里』に到着。プライベートツーリングで北を目指すときは、ここが小休憩ポイントとなる。いつ来てもステキな場所だなぁ~。『くんま水車の里』には、食事処『くんまかあさんの店』、物産館『ぶらっと』、体験工房『水車の里』があり、ちょっとしたレジャースポットのようなところ。ドライブやツーリング途中の休憩はもちろん、ここを目的地に訪れる人も多い。近郊のバイク乗りなら、知らない人はいないんじゃないかな?

『百間滝』の滝頭。ここが一番、気のパワーが強い場所だとか。実際、私もジンジン感じるから、すごいスポットだと思う。

さて本日のランチタイムには三河の奥座敷『湯谷温泉』で昼食を予約してあるし、その前に寄りたいスポットもあるから先を急ぐとしよう。奥へ奥へと峠道を進み、愛知県との県境を目指す。数日前の嵐の影響か、道路は落ち葉や小枝のじゅうたん状態。しかし、こんな路面状況も『WR250R』と私にとっては“大の好物”。これぞツーリングの醍醐味!とばかりに楽しみ、さらに未舗装の林道にも寄り道してしまった♪街中からワインディング、そして林道まで、さまざまな条件の道を素晴らしく感動的にこなしてくれる『WR250R』。トータルバランスがとても良く、パワフルでシャープな乗り味とその先のスムーズさは、車体の軽さも相まってバイクとの一体感が快楽に変わって行く。排気量とかオフロードモデルとか、いろんなカテゴリーを超越して「モーターサイクルって最高!」と思わせてくれるのだ。ものすごく欲しくなってしまった……。

そんなこんなで『WR250R』を満喫しながら、次なる目的地、知る人ぞ知るパワースポット『百間滝』に到着。愛知県最大の約120mという落差を誇る滝なのだが、途中で曲がっているため、壮大なスケールの全容を見ることができないのだ。う~~ん、残念。この滝は、日本最長の断層帯である中央構造線によって形成された谷の中にあるため、滝壷には断層がハッキリと見える。さらにこの滝には、日本最大のゼロ磁場パワースポットと言われる長野の『分杭峠』に勝るとも劣らない“気”が出ているのだとか!私はいつも滝頭の開けた岩の上に座って、30分程のんびりするのだが、不思議と気持ちがクリアになり、パワーをもらえる気がする。みなさんもぜひ体感してみて♪さて私の腹時計も『WR250R』のデジタルメーターの時計も、そろそろお昼の時間を示している。

宿は宇連川を見下ろす断崖に建ち、四季を通して絶景が楽しめる。

愛知~静岡の県境に広がる 奥三河国定公園内の湯谷温泉に移動しよう。 湯谷温泉の源泉『鳳液泉(ほうえきせん)』は、 霊山・鳳来寺山の開祖である利修仙人によって 開かれたと伝えられている、 1300年以上の歴史と多くの伝承を持つ名泉。 今回お世話になるのは、 私も何度か利用しているお宿『湯の風Hazu』。 地元はもちろん全国的にも人気が高いお宿だ。 チェックインを済ませ、何はなくとも温泉、おんせん! 眼下の板敷川にモミジが見事に垂れ込む露天風呂♪ この地域の紅葉は12月中旬頃からだから、 タイミングが合えばさぞや見事だろうと想像しつつ、 少し冷えた体を温めようとゆっくり浸かった。 泉質も良く、当然お肌はツルツル、 そして僕の頭もツルツルだ(笑) さっぱり感120%で、お次ぎはお待ちかねの昼食。 秋冬の上質な味覚が満載の 『湯の風HAZU』オリジナルミニ会席! この日は、秋の味覚・栗ごはんが付いていて、 その美味しさにお替わりをしてしまった。 食後はテラスでコーヒーをいただく。 癒される景色の中で飲むコーヒーは、また格別。 お腹も体も満たされて幸せな気分だ。

たわわに実るミカン。実のなる木って大好きだ!!

さて、この時期は日没も早い。 本日のお題でもある、循環農法で作られた ミカンに会いに行かねば!! 国道257号線で、一気に浜松市方面へと戻る。 到着したのは、浜松市北部の豊かで 静かな山あいにある 『ファーマーズ・ニッサ』(以下ファーム) 観光農園でのミカン、ブルーベリー、 栗の収穫のほか、なんと乗馬も体験できるのだ。 私も趣味の乗馬でいつもお世話なっている。 お話を伺ったのは、 私の乗馬の先生でもある西澤 正義さん。 ここでの乗馬は、「もっと気軽に馬と触れ合ってほしい」 という西澤さんの思いから、 高額になりがちな会員制の乗馬クラブとは 一線を画した、親しみやすいシステムと料金設定。 現時点で10頭ほどの馬が飼われていて、 どの馬も優しい目をしている。 それは西澤さんの馬への思いが本物である証拠。 馬たちは、のびのび、安心した環境で 管理・飼育されている。 馬を飼うということは当然、排泄物(馬糞=ボロ)も たくさん出るわけで、さてこれをどうしようとなる。 そこで西澤さんは、乗馬施設として馬を飼い、 その排泄物で堆肥を作り、出来た堆肥を使って 野菜や果物を作る『循環農法』を始めた。 馬のボロ(排泄物)は堆肥の原料として 非常に優れているという。 なぜなら、馬は牛と違って咀嚼(そしゃく)が荒く、 有機物を分解し切らない状態で 多くの微生物と共に排泄をするからだ。 馬房には、馬にも環境にも優しい 国産のオガ粉が敷き詰めてあり、 毎日もしくは定期的に取り替えられ、 ボロと一緒に堆肥場へ。 そこでは、発酵を促進する物質を入れることなく、 馬のボロと微生物の力だけで発酵し、 約6ヶ月で優良な完熟堆肥として 使用できるようになるという。

丘の上にあるファームは日当り良好!朝日から夕日まで恵まれた環境だね。

ところで『循環農法』とはどんな農法なのか? 簡単に言えば、自然のサイクルの中で、 自然の力を利用して農業を行おうとする農法のこと。 言葉にすると簡単だが、現実はそう簡単ではない。 西澤さんは「日々考え、気づき、 自然と対話し、試行錯誤の連続」だと笑う。 そして、この『循環農法』を基本にした有機栽培、 極力自然のまま丹誠込めて育てたミカンがコレ! お味の方は、ただ甘いだけでなく、 程良い酸味、そしてなにしろ味が濃い。 幾重にも味の層が重なった深く濃い味。 素材が良いと私の料理人としての 創作意欲が刺激される。

デザートにしたらどうだろう、鴨肉と合わせたら さぞや素材が生きるだろう…… いろんなイマジネーションが頭の中を駆け巡る♪ 無農薬だから皮も安心して食べられるし、 ドレッシングやソース、 乾燥させて刻んだり粉末にしてもいいなぁ……。 そんな事を考えながら広いファームを歩いて回る。 『ファーマーズ・ニッサ』は、まさに楽園。 いつもプライベートで来ているものの、 こうして改めていろいろな話を聞き、 自然の恵みを感じながら身を置いてみると、 しみじみ、良いところだなぁ~と思うのだった。 ミカンは美味しいし、馬達はかわいいし、 自然豊かで空気がきれい。 最後に大きく深呼吸をしてパワーをいただいた。 良い場所には、良い気が満ちているね。

ちなみに、11月末から12月末の期間は、 ミカン狩りが楽しめる。 大自然で育った風味豊かなミカンを 自分でもぎ取るのは、何とも気持ちがいい! 仲間や家族で来たらワイワイさぞや楽しいだろうね。 安心して食べられるし美味しいから、 リピーターも多く、週末などは混み合うので 平日が狙い目。 行けないけれど、食べてみたい!って方には、 地方発送もしてくれるから問い合わせてみて。 冬の日没は早い。日も傾いてきたし、 そろそろおいとましよう。 ミカンをお土産にいただいて農園を後にした。

思いのままに大地を駆け抜ける喜びをもたらす、 ザ・プレミアム・オフロードスポーツ『WR250R』。

そして今日のツーリングの締めは、 農園からほど近くに位置する 浜松で一番有名な夜景スポット『滝沢展望台』。 浜松市から磐田市、太平洋まで見える 壮大なパノラマは圧巻だ。 午前中の強風から打って変わって、天候は穏やか。 少し雲がでて来たが雨の心配はなさそうだから、 夕刻から日没までボーッと景色を眺めた。 もちろんミカンを食べながら♪ 今日はいつになく楽しいツーリングだったなぁ~。 いろんな場所でたくさんの元気やパワーをもらえたし。 ときには、こんなのほほんとした旅もいいね。

今回のルート

取材協力

■浜松ふれあい農園ファーマーズ・ニッサ■
〒431-2101 静岡県浜松市北区滝沢町2178
TEL.053-428-4369/FAX.053-428-4383
http://www.farmersnissa.com/

■湯谷温泉、湯の風HAZU■
〒441-1605 愛知県新城市能登瀬上谷平4-1
予約センター 0536-32-1211
http://www.hazu.co.jp/hazu/points/

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