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YPJ-MT Pro開発談話

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YPJYPJ-MT Pro開発秘話

YPJオーナー、YPJファンの皆様こんにちは!
ヤマハ発動機販売 伊藤です。

2020925日に発売となりました「YPJ-MT Pro
ご覧いただけましたでしょうか?ご試乗いただけましたでしょうか??
既にオーナーとなり山を駆け回っている方もいらっしゃると思います。

今回のYPJブログは、YPJ-MT Pro開発、デザイナーから、なかなか聞く機会の無い開発秘話 & 苦労話をお送り致します。

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ヤマハ初となるフルサスペンション(以下フルサス)仕様で「YPJシリーズ」のフラッグシップモデルとなる「YPJ-MT Pro
最大のキーワードは"バイク"・・・そう、"オートバイ"だ。

そのモーターサイクルにも通じる、トップチューブとダウンチューブそれぞれの真ん中を2本に分割した「Dual Twin™フレーム」。

他にも"YPJ初導入"となるフラッグシップドライブユニット「PW-X2」の採用や、ペダルトルク、クランク回転数、スピード、傾斜角と4つの動きを検知するクワッドセンサーシステムでアシスト制御に独自の特性を持たせた最新鋭モデルです。

フルサスのマウンテンバイク(以下FSMTB)というと、下りに強いダウンヒルマシンを想起しますが、「YPJ-MT Pro」は、下りはもちろん、上りも楽しく走れるオールラウンダーを目指しました。

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YPJ-MT Proの開発を担当したのは、「PAS」や「YPJ」といった電動アシスト自転車をはじめ、数々の電動ドライブユニットを開発し生産する部門より、YPJ-MT Proの開発プロジェクトリーダー、車体設計担当、アシスト性能開発担当、デザイン担当 の4名に語っていただきます。


オートバイメーカーの知見を生かした斬新なアルミ製「Dual Twin™フレーム」

開発は2018年にスタート。きっかけは・・・
「すでに"YPJ-XC"というハードテールのMTBを出していますが、次に出すならフルサスモデル、と自然と話は出ていました。
また、市場背景として日本は過去にMTBブームがあって、親しんだ人が多い。加えてオフロードを楽しむオートバイユーザーにも知ってもらいたかった。下地や兆しはある。創るならフルサスで高性能なモデルにしよう、と開発することになったのです。」(開発プロジェクトリーダー)
「Pro」と付けたのも本格的な性能の証し、そしてフラッグシップとしての意味も込められています。

車体設計担当とデザイン担当の考えや発想から生まれた最大の特徴であるフレーム、
そう、「Dual Twin™フレーム」である。

トップチューブとダウンチューブがオートバイのようなツインチューブ形状になっている、e-Bikeとしては斬新な発想のフレームです。

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車体設計担当は、MotoGPマシン「YZR-M1」などの車体設計を経てこのプロジェクトに参画。
「ロードレーサーに乗っていますが、e-MTBを使った当時の新ドライブユニットのプロモーション動画を見た瞬間に、"これをやりたい"と思い異動希望を出しました。
e-Bikeのフレームでずっと気になっていたのがバッテリーとフレームの在り方。しっかり剛性を確保し、しかも太くしたくない。だったらフレームの間にラジエーターが入っているオートバイのようにツインチューブ形状にしてバッテリーを間に置いてはどうだろう?」
と以前から考えていた。
この発想は設計に具現化され特許取得に至った。

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■"理想"を"カタチ"にするために、デザインと設計が検討段階から熱い議論を繰り広げた。

リヤサスペンション(以下リヤサス)の位置で高い壁に差し掛かる。

「縦置きのレイアウトもありますが、搭載位置によってライディングフィーリングに違いがある事を経験的に知っていましたので、軽快で楽しいモデルにする上でもリヤサスを横置きにすることにこだわりました。
ただ、取り付け位置をトップチューブに置くと、どうしてもトップチューブの位置が上がってしまう。
位置が上がると下りで身体を打ってしまう可能性がある上に、足つき性も悪くなります。
するとデザイン担当が『トップチューブも割ればいい。下を割るなら上も割ろう』とアイデアを出してくれた。」

長年、趣味でMTBを楽しんできたデザイン担当のひと声で、フレームの完成形が見えてきたのです。

「フレームはデザイナーの腕の見せどころ。ゴツくなりがちなツインチューブという構造体をいかに軽快に魅せるかにこだわり、美しく、またフレーム、バッテリー、ドライブユニットを含めてどう配置したらカッコ良くなるか?検討を重ねました。
その前提として、開発プロジェクトリーダーから、『デザインのためのデザインはNG!機能に裏打ちされたデザインを!!』という釘が刺されていた。」(デザイン担当)

しかし、さらなる課題があらわれた!

トップチューブを2本のパイプで構成すると幅が広がってしまうほか、リヤサスの搭載位置やタイヤとの関係など走行性能に響く課題も山積み。
しかも、S/M/Lと3つのフレームサイズを用意しなければならないことなど一筋縄ではいかない状況であったが、
「こだわりをカタチにする"調整"が大変だった。これは"ヤマハだからできること"と信じ進めてきた。」(開発プロジェクトリーダー)
強い意志を持ってプロジェクトを進めてきたのだ。

その結果、鍛造とパイプのハイブリッド構造(ハイドロフォーミング工法を含む)のフレームを開発し、幅を広げずに剛性も確保した精緻で美しい理想的なフレームが出来上がったのです。

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■ヤマハならではのカラーリング、オートバイとのリレーション。

"YPJ-MT Pro"の精悍なボディカラーは、ボディウムブルーとニッケル色の組み合わせ。ヤマハレーシングとリレーションをとったカラーリングです。

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■人間の感性に寄り添う"自然なアシストフィーリング"

開発で困難を極めたのは、フレームだけではありません。ハイライトである電動ドライブユニット「PW-X2」のアシスト性能セッティングも「YPJ-MT Pro」のキャラクターに合わせた専用仕様とするため、幾度となく検証を行いました。

e-Bike先進国の欧州では一定の力で背中を押すような滑らかに走れるアシストが主流。
私たちは以前、それとは違って自分でこいでいる感覚を生かすようなアシストフィーリングで欧州に挑んだのですが、現地のニーズや感性に合わず、撤退を余儀なくされた苦い経験があります。その経験から、欧州向けのアシストフィーリングは滑らかさを追求しています。
ところが、『YPJ-MT Pro』では、車体設計担当から、よいしょよいしょとこぐような感覚を入れてほしいと。市場性に反するようで正直戸惑いました。」(アシスト性能開発担当)

「よいしょ」というのは、こいでいる感覚を大切にしつつ、踏んだら踏んだ分だけ状況に合わせて適正にアシストパワーが介入してくれることを意味しています。

開発プロジェクトリーダーも車体設計担当もプライベートでも自転車を趣味としていることもあり、「フルサスのオフロード仕様に欧米で主流の一定の力で背中を押すようなアシストだと、スリッピーな路面や急斜面などの険しい登坂では却ってモーターに押し出されるようでコントロールし難い場面がある。
ペダリングをリニアに、こぎ止めたらアシストが即座に収束する特性こそ、上りにも強いバイクになる。」という確信を経験的に持っていました。

開発の狙いや考えを理解したアシスト性能の開発担当は、ペダルトルク、クランク回転数、スピードに加え、傾斜角センサーを追加した"クワッドセンサーシステム"を備え、さらに高回転域でも対応可能な「PW-X2」を用いてライダーの要求にシンクロするアシストを目指しました。

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「開発中は、ギアもタイヤも毎回のように変わってくるので、そのたびにアシストの設計、実験、検証を繰り返しました。
いつからやっているのだろう?と思うくらい何度も作りました。」(アシスト性能開発担当)

その結果、まるで自分の踏力があがったような感覚を生み出すアシストフィーリングに仕上がりました。
アシストモードはエコモードからエクストラパワーモードの5つ。さらに走行状況に応じてモードを自動選択するオートマチックアシストモードを搭載しています。

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「気分や体力、路面状況などに合わせて様々な走り方ができるような仕上がり。」(アシスト性能開発担当)
自然なアシスト介入にこだわったオートマチックモードでは、路面や走行状況が変改してもライディングに集中できる点も大きなメリットとなっています。

心や身体とメカニズムが呼応するかのような走行フィーリングが魅力の「YPJ-MT Pro」

オートバイでも自転車でもない。

新しい乗り物の世界を体感させてくれるモデルであると同時に、単なるモノを超えた存在を創り続ける「ヤマハらしさ」を具現化した逸品といえそうです。


モデル情報や動画コンテンツはこちら☟☟☟

■YPJ-MT Pro Webサイト
https://www.yamaha-motor.co.jp/pas/ypj/ypj-mt-pro/

YPJ-MT Pro取扱店、試乗店はこちら☟☟☟

■YPJ-MT Pro SHOP
https://www2.yamaha-motor.co.jp/Locator/Pas-Map/

※1 写真はプロフェッショナルライダーによる海外のクローズドコースでの走行を撮影したものです。
※2 写真は海外販売モデルで、仕様が国内モデルとは一部異なります。
※3 写真は海外モデルイメージです。

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