2024/25シーズンの FISスノーボード アルペン種目 ワールドカップ において、三木つばき選手は全16戦を戦い抜き、日本人女子選手史上初となる総合優勝 を成し遂げました。
シーズン最終盤、ポーランドで行われた 第15戦・第16戦 パラレル大回転(PGS) において圧巻の連勝を果たし、世界ランキング No.1 に輝いたその軌跡をご紹介します。
2024/25シーズン、三木つばき選手はFISスノーボード アルペン種目ワールドカップで全16戦に出場。中国・メイリン、ヤンキン、スイス・ダボス、スロベニア・ログラ、ポーランド・クリニツァで5勝を挙げ、2位表彰台3回、3位2回と安定した成績を収めました。最終戦で優勝を決め、日本人女子初となるシーズン総合優勝の快挙を達成しました。
中国・メイリン大会(2024年12月1日)
中国・ヤンキン大会(2024年12月8日)
スイス・ダボス大会(2024年12月21日)
スロベニア・ログラ大会(2025年1月25日)
ポーランド・クリニツァ大会(2025年3月2日)
FIS Snowboard World Cup
- Parallel Giant Slalom (PGS) -
Event #16 - Krynica, Poland
最終第16戦 パラレル大回転(PGS )ポーランド大会(2025年3月2日)クリニツァ
2025年3月、スイスで開催された FISスノーボード世界選手権。三木つばき選手は、パラレルスラローム(PSL)で金メダル、パラレル大回転(PGS)で銀メダルを獲得し、世界最高峰の舞台でその実力を証明しました。ワールドカップ総合優勝に続くこの快挙は、彼女の技術と挑戦の結晶です。
2025年3月22日の世界選手権PSL戦をもちまして、2024-2025シーズンの全てのレースが終了いたしました。
シーズンを通じて、温かいご声援とご支援をいただきました皆さま、本当にありがとうございました。
2月・3月は思うような結果を残せない時期もありましたが、所属先である 浜松いわた信用金庫 様から送っていただいた応援動画や、たくさんの方々から届いた「がんばれ!」というメッセージ、そして祝勝のお花の数々が、改めて自分を信じる力を与えてくださいました。この場をお借りして、心より感謝申し上げます。
シーズン終盤、クリニツァでのW杯終了後は、世界選手権PGS戦連覇に向けて調整と練習を重ね、W杯最終戦を経て、ラストレースとなる スイス・サンモリッツ に移動しました。
この大会は、世界女王である エスター・レデツカ選手 も出場し、オリンピックを前に世界のトップ選手が揃う非常に重要な試合でした。その中で、私自身の実力を発揮し、しっかりと結果を残すことを目標として臨みました。
結果として、PGS戦ではエスター選手に0.48秒差で惜しくも準優勝。
PGS戦:準優勝レース
しかし、翌日のPSL戦では再びエスター選手との決勝戦に臨み、リベンジを果たし 優勝 を掴み取ることができました。
PSL戦:優勝レース
今シーズン、私はPGS種目に重点を置いて取り組んできたため、世界選手権での連覇を逃したことは正直悔しさが残ります。しかし、その悔しさを切り替え、PSL戦でしっかりと結果を出せたこと。そして何より、純粋に試合を楽しむことの大切さ、プレッシャーのかかる大舞台で「楽しむ」ことの難しさを、改めて学ぶことができた2日間でした。
また、今回の世界選手権では、前回優勝時と同様に対戦相手が転倒する場面が多く見られました。
ですが、前回と異なるのは、相手の「単なるミス」ではなく、私の存在が相手にプレッシャーを与え、ミスを誘発させた と感じられる場面が多かったことです。
これこそが、触れることなく相手と戦う アルペンスノーボード・パラレル競技 の醍醐味であり、目指すべき選手像だと実感しました。そのためにも、一度きりの優勝ではなく、継続的に結果を出し、"強い選手" というイメージを築くことが大切 だと改めて感じています。
19歳で「奇跡」とも言われた優勝から2年。今回、2種目でメダルを獲得できたことは、自分自身の成長を応援してくださる皆さまに少しでもお見せできたのではないかと思います。
振り返れば、15歳でFIS公式戦に出場し、16歳でW杯ツアーに挑戦。毎年目標を掲げ、歩みを止めずに活動してきました。そして20歳、21歳となり、ようやく世界の舞台で「結果」という形に繋げられるようになってきました。
私がここまで来ることができたのは、技術・体・道具・練習環境・チーム
そのすべてが、皆さまからのご支援と温かい応援によって支えられているからこそだと、心から実感しています。
また、遠く離れていても、背中を押してくださる皆さまのおかげで、試合の場で負けないメンタルを作ることができています。
改めて、いつも変わらぬ応援を本当にありがとうございます。
今シーズンもたくさんのご声援をいただき、心より感謝申し上げます。
私は、3月24日に帰国の途につき、25日に日本に到着予定です。
帰国後は空港にて記者会見を行い、その後4月上旬までの間に、活動報告書の作成やご報告の機会を予定しています。
皆さまのもとに、今シーズン掴み取ったトロフィーをお届けできることを、私自身とても楽しみにしています。
ぜひ、実際に手に取っていただけましたら幸いです。
帰国まで、そして来シーズンに向けて、最後まで気を緩めることなく準備を進めてまいります。
引き続き、温かいご声援をどうぞよろしくお願いいたします。
三木 つばき
2025年3月22日
皆さまとともに、次なる
ステージへ
三木つばき選手の2024/25シーズンは、数々の歴史的快挙とともに幕を閉じました。そのすべては、日頃から応援してくださるファンの皆さま、支えてくださる関係者の皆さまの存在があってこそ。
私たちヤマハモーターパワープロダクツは、これからも三木選手とともに、挑戦の歩みを止めることなく、皆さまの声援とともに、さらなる高みを目指してまいります。
引き続き、三木つばき選手へのご声援をよろしくお願いいたします。