ソルティライフ ソルティライフ
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イラスト・Tadami
いつでも潮気のある生活を過ごしたい。
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MONTHLY COLUMN リゾートをアクティブに遊びたい
キャビンの棚 開高健の置きみやげ 「小説家のメニュー」
船厨 南国の定食屋の味を再現 「豆腐チャンプルー」
海の博物誌 台風の名前
Salty One Day Boating 葉山でシースタイルフェスタに参加した
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MONTHLY COLUMN
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 もう一昔前になるが、日本で「リゾート論」があちらこちらで語られた時代があった。多くの人々が一部の海外のリッチなリゾート客と日本人とを比較して、リゾート観、時間の使い方、その価値観の相違を論じた。
 「日本人はどうしてもリゾートで何かをせずにはいられない。何も予定がないという状況を苦手とする人が多いようで、ゆったりと過ごす時間の使い方が苦手である」といった論調がポピュラーで、なんだか思いっきり遊ぶことを是としない風潮があった。
 その考え方は間違っていないのかもしれないが、当時もいまも、それが恥ずべきことだとは思えない。そんなものかと思い、リゾートのプールサイドで読書でもして過ごすことに挑戦しようにも、目の前には海があるのだ。何もしないで過ごすことに果たしてどれほどの意味があるのか。
 これまでに海外の多くの海辺のリゾートを訪ねたが、自分の感想としては、欧米の人々こそ実によく遊ぶ。そもそも海辺のあちこちで目にするチャーターフィッシングやチャーターセーリング、シュノーケリングツアーなどのアドボードに遊び心をかき立てられないなんて、信じ難い。


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 アフリカ大陸の東の沖合、4万平方キロメートルという広い海に100余りの島々からなるセーシェル共和国がある。18世紀の半ば、無人島だったこの美しい島を最初に手に入れたのはフランスだった。目にも鮮やかなアクアブルーの海と、巨大な花崗岩と美しい緑の木々が、この島々の独特の景観を生み出している。
 セーシェル共和国の人口はおよそ7万5千人。9割は、首都・ヴィクトリアのあるメインアイランド、マヘ島に住んでいる。そのヴィクトリアの北に位置するリゾートに滞在した。北西の方角に開いたボー・バロン・ベイを抱く海岸は、パウダーサンドのビーチが延々と続く。サンセットも極上で、居心地は抜群。一族十数人で数ヶ月も滞在しているというアラブのセレブに出会い、驚愕したが、リゾート客の多くは、ほとんどヨーロッパから休暇を取ってやってきた人々だ。
 ヴィクトリアのすぐ近くの海に国立公園(セント・アン海洋公立公園)があって、ダイビングやシュノーケリングが楽しめる。マリーナにはセイルフィッシュやマーリンをターゲットとしたスポーツフィッシングのチャーターボートが用意されている。フェリーでラディーグ島、プララン島まで足をのばせば、さらに美しい海が待ちかまえている。この島ではボートさえ手配できれば、島と海の魅力は倍増、いやそれ以上に満喫することができるのだ。そして、それらを利用しない手はないと思う。

 ヴィクトリアの中心地からほんの少し車を走らせたところにマリーナを備えた別のリゾートがあった。その一画に事務所を構え、様々なマリンアクティビティを提供している人に話を聞いてみた。元々釣りが好きで自らボートを乗り回していたが、こんな面白いことを自分だけが体験していたんじゃお天道様に申し訳ないからと、このビジネスを始めたのだとか。

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 「ブルーマーリンやブラックマーリン、ワフー、キングフィッシュ、キハダ、イソマグロなど、様々な釣りが目の前の海で楽しめるけれど、十分に時間をとって120マイルほどボートを走らせれば、もっとすごい釣りが楽しめる。竿を海に出せば何か釣れるよ。1000ポンドを超えるマーリンだって夢じゃない」
 また、そんなエキサイティングな釣りを自分のものとして楽しんでいる地元のボートオーナー氏にも話を聞いた。
 「この前、100マイルほど南へ、仲間と3隻のボートに分乗して10日間のフィッシングツアーに出かけたんだ。マーリンは逃がしたけれど、フエダイやキハダを釣りまくった。島からさらに沖へ出れば、ここよりもさらに美しい海と大きな魚が待っているんだ」
 そんな話を聞いては、いても立ってもいられない。氏のボートに乗り込み、早速、釣りに連れていってもらった。マリーナの目と鼻の先でルアーを流し始めると、すぐさまセイルフィッシュ(バショウ)がヒット。ここは釣り堀か。魚影の濃さに驚かされ、思わずため息が出る。
 美しく、豊饒なる海を自分のもののように遊ぶ生活は羨ましい。羨ましいが、いま、こうして擬似的にでも体験している自分がここにいる。
 「一日海を走り回り、魚を釣り、夕方に戻ったらシャワーを浴び、釣った魚を料理して仲間とディナーを楽しむ。一晩中おいしい料理とギターとドミノを堪能しながら。これぞセーシェル・ライフさ」
 リゾートのバーで酒に浸り、ビーチに寝そべって本を読んでいただけでは、幸せは遠のくばかりのような気がする。


田尻 鉄男●たじり てつお
外洋帆走部に所属しクルージングに明け暮れた大学生活、1年間の業界紙記者生活を経て、88年、プロダクションに入社。以来、日本のボーティングシーン、また沿岸漁業の現場を取材してきた。1963年、東京生まれ。



キャビンの棚
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「小説家のメニュー」
発行:中公文庫
著者:開高健
定価:590円(税別)
 釣りを愛し、旅を愛し、酒を愛し、そして食べることを愛した小説家・開高健は、常に修行の人でもあった。「小説家のメニュー」はそんな開高健の最晩年の文章で、旅のなかで出会った「食」の数々が綴られている。
 真っ先に出てくるのはネズミである。ちょっと顔をしかめてしまうかもしれないが、読み進めていくと、それらを日常の中で食している人々の文化を尊重したいと思うようになる。なぜかって、開高健の食に対する情熱と人間への愛情に、読み手が感化されるからに他ならない。
 フロリダのストーンクラブなど食欲をそそる話題に事欠かないが、なぜか心に残るメニューは「みつ豆」だ。
 「精神の疲労はアルコールを求め、肉体の疲労は甘味を求める」と小説家はいう。普段は人を心底疲れさせる都会にいて酒浸りとなりつつも、自然の中へ出て行く時はウィスキーの代わりにみつ豆を持参していたのだそうだ。
 小笠原の太陽の下で発見したというその嗜好に、不思議と開高健のハードボイルドがのぞくのである。



船厨
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 沖縄の定食屋のメニューを眺める。どの店もだいたい同じ品揃えだが、沖縄以外の定食屋のメニューとは明らかに異なる。例えば「味噌汁定食」。定食といったら味噌汁はついてくるものだと考えるだろう。小欄は初めて沖縄の定食屋で「味噌汁」というメニューを見たとき、ゴーヤチャンプルー定食にその「味噌汁」を追加で頼んだ。出てきた「味噌汁」は想像していたものと異なり、どんぶりに野菜やら肉やらがたっぷりと入った、まさしく「おかず」であった。目の前に、ゴーヤチャンプルー定食に付いてきた小さな普通の味噌汁と、追加で頼んだ大きな具だくさんの味噌汁が、食う者に挑みかかるように並んでしまった。
 味噌汁の他、定番といえばゴーヤチャンプルー、そば、じゅーしー、ちゃんぽん(長崎ちゃんぽんとはまったく異なる代物)、朝食ならばポーク玉子など。
 「豆腐チャンプルー」はおすすめの一品。タンパク質にヘルシーな豆腐をふんだんに使いつつ、パンチのあるスパムミート(ポーク)も一緒に炒めてあるところが何ともいえない。そして美味い。
 間もなく本格的な夏を迎える。南国・沖縄の定番料理をしっかり食べて、暑さに負けず、チバリヨ!

「豆腐チャンプルー」のつくり方
■材料(4人分)
木綿豆腐2丁、スパム 1缶、もやし1パック、キャベツ6枚、ニラ1束、卵3個、サラダ油、塩/コショウ/醤油/だしの素適宜
■作り方
1)豆腐は水切りをしておく。
2)キャベツを一口大に、スパムを拍子切りにする。
3)フライパンにサラダ油を熱し豆腐を崩しながら軽く焼き色がつくまで炒め、塩コショウして皿にとる。
4)フライパンにサラダ油を足しスパムを炒める。
5)キャベツ、もやしを加えて炒め、溶き卵を回し入れ さらに炒める。
6)最後に3の豆腐を加え、だしの素、塩コショウ、醤油、をそれぞれ適量入れて味を整える。




海の博物誌
 楽しい夏は、台風の季節でもある。今年はすでに6つの台風が発生している(7/3時点)。
 さて、スマートフォンの天気予報アプリの影響ではないかと推察するが、最近、台風の名前が少しずつポピュラーになってきている。先頃自然消滅した台風6号の名前は「ルンビア」。3号は「ヤギ」だった。それぞれマレー語、日本語である。
 これらの名前はその都度決定されるのではなく、米国とアジアの各国で構成された台風委員会によって、予め140とおりの名前が定められたものを順に使用していくことになっている。これに従えば、台風7号はミクロネシアの酋長名からとった「ソーリック」、8号はフィリピンで野生の牛を表す「シマロン」となる。
 各国から神話の神様や動物、地名など様々な名前が提供されているようだが、日本語の台風は「テンビン」「ヤギ」「ウサギ」「カジキ」「カンムリ」「クジラ」など、星座から名前が付けられている。



Salty One Day Boating
「シースタイルフェスタ」というイベントがある。ここ数年、毎年あちこちで開催されている、会員制マリンクラブ・シースタイルの会員を対象としたイベントだ。さまざまなボートとプレイメニューが会場に用意され、参加者は1日、または2日間参加しても構わないが、それらを次々に楽しんでいくことができる。6月に葉山で開催されたシースタイルフェスタに参加した。真夏を思わせる陽気となった初夏の日曜日、相模湾を大いに楽しんだ。

 葉山新港にテントがずらりと並んでいた。マリン用品の展示やハンバーガーや、ソフトクリーム、かき氷を売る店が出ている。明るくも少々ストイックな雰囲気が漂うセーラーたちで賑わうハーバーがいつもと異なる表情を見せていた。シースタイルの会員が次々とやってくる。家族連れ、仲間連れ、恋人同士。書こうかどうかどうか迷ったけど記しておく。このイベントにやってくる女性、つまり女性会員はもちろん、会員の奥さんや恋人たちはみんな美しく、かわいらしく、お洒落できらきらと輝いている。海とは、マリーナとは、そんなふうに女性を美しくする場所なのだろう。そんな女性たちがたくさんやってくるイベントだから、マリーナの雰囲気がいつも以上に華やかになるのだ。

 さて、この日楽しめるメニューは相模湾でのショートクルーズやセーリング、ボートフィッシング、ウェイクボードなど。いずれも1時間ほどで完結する体験メニューで、人によっては物足りないかもしれないが、シースタイルでは体験できない大型クルーザーの操船やセーリング、初心者にとってはハードルの高いウェイクボードの体験などは、このイベントならでは。
 まず、最初に試したのはボートフィッシング体験だった。小さな二人のお子さんを連れてやってきたご家族のグループにお邪魔した。なんと、ボートショーのステージなどでおなじみのカートップボートの伝道者、小野さんも一緒である。日に焼けた小野さんの顔を見ると短い時間でも楽しい釣りができるだろうと安心してしまう。葉山新港から沖を目指してボートを走らせるとすぐさま鳥山を発見した。
 写真を撮ろうとカメラバッグをがさごそしていると「ほら、来たよ!」と小野さんの声がする。魚影が濃いというのもあろうが、この素早さはただ者ではない。そういえば、釣り名人、故・服部善郎氏もそうだったなあと、しみじみ懐かしんだ。
 小野さんが魚をかけたジギングロッドは小さな女の子に手渡され、女の子はぎこちない動作ながらも真剣な表情で一生懸命リールを巻き上げる。あがってきたのは見事な鯖だった。やったー!
 鯖は入れ食いだった。お父さんもお母さんも子どもたちも大いに楽しんだ。みんな最高の笑顔である。

 クルーザーによるセーリングを楽しみ、次にトライしたのは「ウェイクボード体験」。若いカップルと一緒に「AG-21」に乗船した。
 まずはポンツーンで一通りのレクチャーを受け、その後、静かな海面に移動しての実技。「1日やれば何とか立てるようにはなります」というが、時間は限られている。二人とも何度もチャレンジするがそう簡単にはいかないようだ。「とにかく無理に起き上がろうとしないで。自然に浮き上がってきますから。そうしたら立って」とインストラクターのアドバイスが響くが、思ったほど簡単ではなさそうだ。でも、午前中に楽しんだ鯖の入れ食いのような明るさがないかといえばそんなことはなく、真剣な表情の中にもやはり楽しさがうかがえる。そして、最後の最後、ついに男性の参加者が、立てた、のである。いや一瞬ではあったのだが、立ったのを見た!なぜか、応援していたこちらが嬉しくなってしまった。
 シースタイルフェスタは海の上だけでなく、陸上でもフラダンスショーやコンサート、ホームマリーナが持ちよった景品が当たる抽選会など盛りだくさんのイベントが行われる。特にボート初心者にとってはなかなかお得な1日かもしれない。7月6日から7日にかけて、沖縄で初めてのシースタイルフェスタが開催される。内容は葉山とは異なるようだが、実はこれにも参加することとなった。満喫してきます!
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出店もたくさん出てお祭りムードの葉山新港
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ジギングで鯖が入れ食い
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もう1隻のボートでも同様に大いに楽しんだ
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セーリングは毎回人気のメニュー。なぜか家族の絆が深まる
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カヤックも楽しみました
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コンサートの他、地元の愛好家によるフラダンスのショーなどステージイベントも華やか
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ウェイクボードは苦労したけど、少しだけ立てた!
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お楽しみ抽選会のあとで記念写真。今年のシースタイルフェスタは関東、関西だけでなく沖縄や北海道、広島でも開催



ヤマハニュース

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【編集航記】
先日、ロシアのマリンシーンを取材する機会に恵まれました。マリンと言ってもロシアの遊び場はほとんどが内水面です。それでもロシア人のマリンレジャーを一言で表現すると「ダイナミック!」。広大な自然を相手に威風堂々と果敢に遊んでいるという印象です。四方を海に囲まれている海洋国・ニッポンは夏を迎えました。我々も負けずに、ダイナミックに遊びたいものです。
(編集部・ま)
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