9月の初めに「塩釜ビルフィッシュトーナメント」が開催された。日本が世界に誇る豊穣の海・金華山沖が主戦場だ。この大会に、毎月ソルティライフのイラストを描いてくださるイラストレーターのTadamiさんが参加した。残念ながらカジキの釣果には恵まれなかったが、52キロのキハダマグロを大会中に釣り上げた。ボートの真下に深く潜られてしまい、上げるのに90分ほどかかったそうだ。そしてソルティライフのスタッフが、この大切なキハダマグロのお裾分けに預かった。 お裾分けといっても、かなりの量のブロックで、とても一家庭で食べきれる量ではない。翌日、スタッフのご近所さんの多くが、Tadamiさんのキハダマグロを堪能した。 キハダマグロというとクロマグロの格下にみられ、味も落ちるようなことが言われるが、実は「まじめに釣った」キハダの身は極上だ。たとえば、沖縄でキハダを専門に釣るある漁師さんは、青森県の大間などで行われているクロマグロの一本釣りと同じ漁法でキハダを獲っている。研究に研究を重ね、釣り上げたあとの処置も素早く丁寧だ。こうしたキハダマグロは、驚くほど美味いのだ。 Tadamiさんが釣り上げたキハダマグロもそりゃあプロの漁師さんが獲ったモノとは比べられないかもしれないが、かなりの極上品だ。 太平洋クロマグロはいまや絶滅危惧種であるにもかかわらず、なぜか回転寿司などで人気のネタである。読者のなかには巻き網で大漁に獲られたクロマグロを食べるのに罪悪感を感じてしまう人も多かろう。しかし、これだけキハダが美味だと我慢もできそうだ。 「マグロのステーキ」の作り方 ■材料 マグロの赤身ブロックなど、、オリーブオイル大さじ2、にんにく1片、塩適宜、コショウ適宜 白ワイン(好みで日本酒)大さじ3、醤油適宜 ■作り方 1)マグロは1~1.5cm程度の厚さに切る 2)フライパンにオリーブオイルを熱し、うす切りにしたにんにくを入れ香りをつけ取り出す 3)マグロに塩コショウをして中火で両面を焼く 4)マグロに火が通ったら取り出し、2のにんにくを戻し、強火にして白ワインをいれ煮とばし、火を止め、醤油を入れ味を調え、マグロにかける