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レースレポート:レーシングカート

2017年 全日本カート選手権 OK部門 第7戦・第8戦のレースレポート

2017年 全日本カート選手権 OK部門 第7戦・第8戦

■開催日:9月23〜24日 ■開催場所:栃木県・ツインリンクもてぎ北ショートコース ■天候:23日くもり/24日晴れ 路面状況:ドライ ■参加台数:24台

小川がタイムトライアルでトップタイムをマーク!
三宅は第8戦で大逆襲の15台抜きを見せる

 国内カートレースの最高峰である全日本カート選手権OKクラスの第7戦/第8戦は栃木県・ツインリンクもてぎで開催され、いよいよ2017シリーズ(全5大会・10戦)も終盤戦を迎えている。大会は前回までと同様2デイ制で、1日目にタイムトライアルと第7戦の予選が、2日目に第7戦の決勝と第8戦の予選・決勝が行なわれた。
 大会1日目、雨上がりのコースは日が差し始めると急速に乾いていき、最初の走行セッションとなる公式練習は完全ドライの路面コンディションで行なわれた。その公式練習で、小川颯太(30号車)は3番手、三宅淳詞(8号車)は4番手のタイムを記録して、両者ともに良好な手応えをつかんだ。
 第7戦と第8戦の予選のスターティンググリッドを決めるタイムトライアルでも両者は好調をキープし、小川が35秒761のトップタイムをマーク、三宅も35秒900のタイムで4番手の好位置に着けた。小川のこのトップタイムは、ポイントリーダー佐藤蓮の4大会連続タイムトライアル1位獲得を阻止するものだった。

第7戦三宅淳詞:予選8位・決勝11位 / 小川颯太:予選3位・決勝6位

予選ヒート(16周)

 大会1日目の最後に行なわれるこのヒートは、午後4時40分と日暮れが迫る時間にスタートした。
 ポールからトップを守ったままスタートした小川は、3周目に2番手へ後退したものの、良好な手応えを感じながら序盤戦を戦った。だが、4周目に後続に接触されて先頭との差が大きく開くと、予想以上に早く進んだタイヤの性能低下にも悩まされるようになり、やがて3番手に順位を下げる。ここで小川は翌日の決勝に向けてタイヤの磨耗を抑えることを選択、後続との間合いを計りながら丁寧な走りに徹し、3位のまま単独走行でゴールした。
 三宅はアウト側グリッドの不利もあってスタートで9番手に後退したが、こちらも序盤戦の手応えは良好で、5周目には7番手に浮上した。しかし、レース中盤あたりからタイヤとマシンのバランスが崩れ、思うように順位を上げることができない。12周目にペースダウンした1台をパスした三宅だったが、14周目には序盤戦で抜いたマシンに抜き返され、8位でこのヒートを終えた。

決勝ヒート(26周)

 一夜明けて、ツインリンクもてぎは青空が広がる晴天となった。気温は昨日の予選よりやや上がっている。
 小川は3番手をキープしてスタートしたものの、オープニングラップでの競り合いの間に3台の先行を許し6番手に下がった。ここから小川は3周目に5番手、10周目に4番手と着実に順位を取り戻し、あと一歩で表彰台に手が届く位置で周回を重ねていく。しかし、レースが終盤に入ると小川が使用するタイヤは性能低下が急速に進み始めた。小川は調子を上げてくるダンロップ・ユーザーたちの追い上げに晒され、徐々に順位を下げていった。ゴールは7番手だったが、前の1台にペナルティが下されたため、繰り上がりで正式結果は6位となった。
 三宅はスタートでひとつ順位を上げて7番手でオープニングラップを終えると、レース中盤に1台を抜いて6番手に上がり、小川のすぐ後ろに着けた。マシンの状態は良好で、三宅はさらなる追い上げを期してペースアップを図るも、レースが後半戦に入ると三宅のタイヤも性能低下が一気に進み、奮闘も及ばず順位を下げていく。三宅のゴールは13番手だったが、前の2台がペナルティで降格され、正式結果は11位となった。

第7戦リザルト

Pos.No.DriverTeamLap
1 85 佐藤 蓮 Drago Corse 26
2 17 野中 誠太 CREST RICCIARDO 26
3 13 三村 壮太郎 Crocpromotion 26
6 30 小川 颯太 TOYOTA YAMAHA RT 26
11 8 三宅 淳詞 TOYOTA YAMAHA RT 26

第8戦三宅淳詞:予選22位(リタイア)・決勝7位 / 小川颯太:予選24位(不出走)・決勝20位

予選ヒート(16周)

 第7戦の予選に続いてポールポジションからレースに臨んだ小川は、23台を後ろに従えてスタートに向かうローリングの隊列を先導していった。しかし、直結エンジンの経験が少ない小川はここでスピードを落としすぎ、スパークプラグをかぶらせて最終コーナーを立ち上がったところでストップしてしまう。懸命に押しがけを試みる小川だったが、エンジンは息を吹き返さず、このヒートはDNS(不出走)という結果に終わった。
 三宅は大会2日目の最初に行なわれた公式練習で黄旗無視の裁定を受け、前日のタイムトライアルのベストタイムに4秒を加算するペナルティを受けた。このため第8戦予選のスターティングリッドは当初の位置から大きく下がり、最後列の23番手からスタートすることとなった。さらにスタート後、エンジンに不調が発生したため、三宅は2周目を終えるところで車検場にマシンを入れてこのヒートをリタイアした。

決勝ヒート(26周)

 予選のハプニングによって、ふたりのスターティングリッドは三宅が後ろから2列目の22番手、小川が最後尾の24番手という厳しい位置になった。しかし、ふたりともタイヤは新品に近い状態で、大幅なポジションアップが大いに期待できた。
 三宅はこの大会で終始悩まされてきたタイヤの磨耗の問題を解消するため、マシンに大幅なセッティング変更を施して最後のヒートに臨み、オープニングラップを18番手で終えた。そして、周回数の4分の1を消化した辺りから本格的な追い上げが始まった。思い切ったセッティング変更も奏功し、表彰台獲得を目指して前にいるマシンを次々と抜き去っていく三宅は、レースの半分を終えたところでいよいよ10番手まで浮上する。その後も追い上げは続き、26周で15台を抜いて7位でフィニッシュした。
 小川はスタート直後のマシンが入り乱れた状況の中で前のマシンに接触し、フロントフェアリングが固定具から外れてしまった。それでもレースを諦めることなく走行を続けた小川は、14台を抜き去って10番手でチェッカーをくぐった。レース後、小川はフロントフェアリングに関する10秒加算のペナルティを受け、正式結果は20位となった。
 第8戦までを終えてのポイントランキングは、小川が136点で3番手、三宅が101点で10番手につけている。

第8戦リザルト

Pos.No.DriverTeamLap
1 85 佐藤 蓮 Drago Corse 26
2 13 三村 壮太郎 Crocpromotion 26
3 17 野中 誠太 CREST RICCIARDO 26
7 8 三宅 淳詞 TOYOTA YAMAHA RT 26
20 30 小川 颯太 TOYOTA YAMAHA RT 26

ポイントランキング

Pos.No.DriverTeamPoint
1 85 佐藤 蓮 Drago Corse 250
2 17 野中 誠太 CREST RICCIARDO 148
3 30 小川 颯太 TOYOTA YAMAHA RT 136
4 3 名取 鉄平 TEAM BirelART 132
5 2 朝日 ターボ MASUDA RACING PROJECT 129
10 8 三宅 淳詞 TOYOTA YAMAHA RT 101

北條 裕 監督

 三宅選手は今年、タイムトライアルでのグループ分け抽選の結果、ずっと不利なBグループに組み入れられていたのですが、今回のタイムトライアルはグループ分けがなく、ようやく本来の速さをタイムにつなげることができました。しかし、課題のスタートがまだうまくできませんでしたし、黄旗無視のような不用意なミスもあって、せっかくのチャンスを生かせませんでした。トップを走れる力があったのに、もったいないレースだったと思います。
 小川選手は前回の瑞浪大会のタイムトライアルで2番手だったことからも分かるように、もともと速さのある選手なのですが、今回のタイムトライアルではマシンのポテンシャルを100%引き出して、自分の速さも示してくれました。大会1日目の第7戦予選では、ブリヂストン勢にとって苦しい状況の中、上位でよく頑張っていたと思います。ただ、小川選手も不用意なミスでせっかくの高いポテンシャルをふいにしてしまいました。今の課題は、持ち前の速さをうまくレース展開につなげられるようになることでしょう。
 チームはマテリアルに関する面など、完璧に近いレースウィークの流れを作ってくれました。それでも思ったような結果を得られなかった原因は何なのか、今はまだ測りかねています。今シリーズの残る2戦は最低でも1勝、できれば2連勝したいですね。チームにもドライバーにも、それができるポテンシャルがあると思っています。

8 三宅 淳詞/Atsushi MIYAKEAGE:18

 第7戦の決勝ではいいペースで走れて、追い上げることもできたと思うのですが、小川君に追いついた辺りから急にリヤタイヤのグリップがなくなってしまいました。第8戦の決勝のセッティング変更はタイヤの磨耗を抑えるための賭けでもあったのですが、上手くいきました。もっと抜けたはずだったという気持ちも残るのですが、やれるだけのことはやったと自負しています。
 今年はタイヤテストの時からいいタイムが出ていてもロングランが苦しい、というケースが何度かありました。残る鈴鹿大会に向けて、その点を改善できるセッティングをチームと力を合わせて見つけ出して、優勝をつかみ取りたいです。今年、佐藤蓮選手が見せているような圧勝で、それを実現したいと思っています。

30 小川颯太/Sota OGAWAAGE:17

 第7戦の決勝終盤の苦しい状況は、メーカーごとのタイヤ特性の違いの表れだったと思うのですが、そういう状況を自分でうまくコントロールできなかったことが敗因だと思います。同じタイヤを使う野中誠太選手が2位になっているわけですから、自分の力の足りなさがこのような結果を招いたのだと思います。第8戦の決勝は、フロントフェアリングの件がなかったとしても、ぜんぜんダメなレースだったと思います。タイヤが残っていることに甘えて無駄な動きをしてしまったし、前半のレース運び次第ではもっと抜けたはずですし、反省点がいろいろありました。
 今回の反省と経験を生かして、次の鈴鹿はぜひ優勝したいです。常に先頭を走っていれば勝利はやってくると思うので、タイムトライアルも予選も決勝もすべてトップを走って勝ちたいです。

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