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レースレポート

2020年全日本カート選手権FS-125部門 東地域第2戦のレースレポート

2020年全日本カート選手権FS-125部門 東地域第2戦

■開催日:8月8〜9日■開催場所:GOLDEX本庄モーターパーク■天候:晴れ■路面状況:ドライ■参加台数:19台

山越ヒユウが2戦連続表彰台を獲得!シリーズポイントランキングも1位を堅持!

 全日本カート選手権東地域第2戦が、8月8〜9日の2日間、埼玉県・GOLDEX本庄モーターパークにて行われた。コロナ禍による日程変更により、開幕戦からわずか2週間後となるタイトスケジュールの中で、決勝日は猛烈な日差しが照りつけ、ドライバーとマシン双方にとって厳しい条件下、ハイスピードバトルが展開されるレースとなった。

タイムトライアル

 開幕戦に続き、第2戦もタイムトライアルは日曜日の朝に行われた。ストレートが長く、スリップストリーム効果の大きい本庄モーターパークでは、通常のコース以上にタイムアタック時の位置取りが重要となる。19台が一斉にコースインしたタイムアタックは、「Formula Blue」勢では野澤勇翔が3位、開幕戦で優勝した山越ヒユウが5位、小田優が7位と上位に名を連ねる。小林利徠斗は練習走行の好調さをキープ出来ず、17位と大きく出遅れることとなった。

予選ヒート(15周)

 計時システムの電源が落ちスタート直前に赤旗、仕切り直しとなった予選ヒート。そのスタートでは野澤、山越はポジションキープ。小田はやや順位を落としてしまうが、2周目以降は順調にペースアップ。野澤がセカンドグループの先頭で周回を重ねていく。野澤の後方には山越がつけ小田も順位を上げてくる。後方からは小林も大きく順位を挽回し、上位陣に迫っていた。終盤、上位陣にトラブルが相次ぎ、最終ラップの上位2台のクラッシュもあり、小田が3位、小林4位、野澤7位、山越8位でフィニッシュし、決勝での活躍が期待出来る順位となった。

決勝ヒート(25周)

 決勝では序盤に小田がトップに浮上しレースをリードするも、集団走行となりやすい本庄モーターパークらしく、トップグループは5~6台で塊となり、周回ごとにトップが入れ替わる激しいバトルが演じられる。このバトルの中で、山越もスタートから僅か数周でトップに浮上し、その後の序盤戦はラップリーダーの座を守り続ける。終盤に入ってもトップグループは山越、小田を含む7台の大集団のまま。最後まで予断を許さないレースが続く。最終ラップ、ストレートエンドの1コーナーで小田がインに入りトップに浮上する。小田は、続く勝負ポイントとなる3コーナーではしっかりとブロックしトップを守る。しかし、6コーナーで後続車にインに飛び込まれると並びながら立ち上がるもののアウト側に利はなく、後退を余儀なくされる。集団でのチェッカーとなり山越が5番手でゴールしたが、その後トップを含む上位選手にペナルティがあり、山越が繰り上がりで3位表彰台を獲得した。野澤が8位、小田は10位、レース序盤のアクシデントで最後尾まで落ちていた小林は18位となった。

第1戦リザルト

Pos. No. Driver Team タイムトライアル 予選ヒート
1位 27 洞地遼大 K.SPEED WIN 2位(39.226) 17位
2位 24 田中風輝 TAKAGI PLANNING 6位(39.427) 5位
3位 66 山越ヒユウ Formula BlueガレージC 5位(39.398) 8位
8位 16 野澤勇翔 Formula Blueエッフェガーラ 3位(39.227) 7位
10位 14 小田 優 Formula Blue BEMAX 7位(39.439) 3位
18位 71 小林利徠斗 Formula Blue Super Racing Junkie! 17位(39.612) 4位

Formula Blue ガレージC

#66 山越 ヒユウ(東京都 13歳)

 公式練習では最適なセッティングを見つけ出し、トップタイムで終えることが出来ました。
 ただ、タイムトライアルでは位置取りに失敗し、クリアラップを取ることが出来ませんでした。予選は緊張することなく臨みましたが、スタートに失敗してしまいました。その後のペースは悪くありませんでしたが、前方を抜きあぐねている間に後方集団に追いつかれてしまいました。気持ちを切り替え、集中して臨んだ決勝はスタートに成功し、早々にトップに立ちました。その後は逃げ切り体制を築くはずでしたが、キャブを上手く合わせ切れず順位を落としてしまいました。最終的には連続表彰台を獲得しましたので、次戦に弾みをつけることが出来たと思います。

チーム代表:伊勢田 尚輝(ガレージC)

 天候は安定していましたが、暑さとの戦いでした。練習走行では様々なセッティングを試し、シミュレーションを行いました。公式練習ではトップタイムでしたが、タイムトライアル5位、予選8位の結果でした。決勝はスタートも決まりトップを走るも、キャブセッティングが合わず後半は失速してしまいました。ここは一人抜け出すことが難しいコースですが、今回もドライバーの走りは速さに加えて安定感もあり、一皮剥けた感じがあります。次戦に向けてもう一度気を引き締め、優勝を狙っていきたいと思います。

Formula Blue Super Racing Junkie!

#71 小林 利徠斗(山形県 15歳)

 練習走行から調子が良く、集団の中でもタイムが出せる感触がありました。しかし、土曜日になると路面コンディション変化に対応出来ず調子を落としてしまいました。タイムトライアルでは公式練習のタイムを更新出来ず下位に沈んでしまいましたが、予選では冷静さを保ちながら順位を上げるレースが出来たのは収穫でした。ただ、決勝レースは後続車の動きを予測し切れずレースを失ってしまったので、よく考え直したいと思います。結果は振るいませんでしたが、混戦の中で順位を上げていく力がついたと思います。今回の経験を活かし、次戦は優勝を狙って頑張ります。

チーム代表:田中 亮(Super Racing Junkie!)

 木曜、金曜と順調にテスト走行を重ねていきましたが、土曜日は路面変化への対応の問題か若干のペース不足を感じていました。タイムトライアルでは位置取りが悪く、本来の力を出せずに終わりました。予選は展開に恵まれ4位でゴール出来ましたが決勝は序盤にアクシデントがあり、後方での単独走行になってしまいました。アクシデントは仕方がありませんが、その後のペースが気になりました。今回の次戦までにしっかりと対応して万全の態勢で挑みたいと思います。

Formula Blue エッフェガーラ

#16 野澤 勇翔(栃木県 15歳)

 今回のレースは十分戦えるペースがあり、表彰台が見えていました。決勝はトラブルが起こり、完璧なマシンの状態でレースをすることが出来ず、とても悔しいです。ただ、「真っ直ぐ走らない」状態のマシンでも工夫し、絶対に諦めない強い気持ちで25周攻め続けてポイントを獲得しました。チームで協力して良いマシンを作ることが出来たことは自信に繋がりました。次戦に向けては、更に向上心を持って努力していきたいと思います。

チーム代表:加藤 真(レーシングサービス エッフェガーラ)

 前戦のウェットコンディションから打って変わり、いきなり酷暑の中での過酷な環境の中でのレースとなりました。中一週間のインターバルの2戦は様々な対応力が試される状況でしたが、今大会ではドライバーとマシンが上手く調和し、上位で戦える手応えを感じていました。結果には結びつきませんでしたが、手負いのマシンで戦い、フィニッシュまで導いた部分は評価したいと思いますが、更に上位にいくために何が必要かを探求していって欲しいと思います。

Formula Blue BEMAX

#14 小田 優(千葉県 15歳)

 今回は前戦の反省を踏まえてしっかりとレースが出来たと思います。決勝のファイナルラップにトップに立ち優勝目前でしたが、少し接触もありリザルトは10位でした。結果は良い順位ではありませんが、自分としては悔いの無いレースが出来たと思います。しかし、自分に有利な展開に持ち込むことが出来ませんでした。次戦は様々な状況を想定し、もっと深く考えて走れるように成長していきたいと思います。

チーム代表:小野尾 司(BEMAX RACING)

 開幕戦から2週間後に第2戦が開催されるという前例のない短いスパンでのレース開催となりましたが、開幕戦での不振を踏まえ、限られた時間の中で考えられる最善の事や物を準備して挑みました。木曜日の走り始めからトップグループに近いタイムをマークし、開幕戦の課題となったドライバーのフィードバックも改善し、沢山のテストを進めました。一発の速さに課題があったものの、ロングランではタイム落ちが少ないセットが見つかり、混戦に強いドライバーなので後半勝負をイメージし予選・決勝を戦い最終ラップ1コーナーでトップに立つ事も出来ました。最終的にはレースアクシデントがあり10位でゴールとなってしまいましたが、次戦に向けては速さと強さの向上に重点を置いて、優勝出来るようにドライバー・チームともに、更に努力していきます。
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