本文へ進みます

レースレポート

2021年全日本カート選手権FS-125部門 東地域第5戦

2021年全日本カート選手権FS-125部門 東地域第5戦

■開催日:10月16〜17日■開催場所:スポーツランドSUGO西コース■天候:16日:雨、17日:雨のち曇り■路面状況:16日:ウェット、17日:ウェット~ドライ■参加台数:19台

小林利徠斗、地元菅生で今季初優勝!茂原大会に続きヤマハドライバーが連勝!!

 全日本カート選手権東地域第5戦が、10月16~17日の2日間、宮城県・スポーツランドSUGO西コースで開催された。猛暑に見舞われた前回の茂原大会から一変、みちのくSUGOは早くも秋の気配が濃厚となる。丁度、前線が南下し大気が入れ替わったこともあり、金曜日までは暖かかったものの、土日は肌寒く、また雨に翻弄される週末となった。

タイムトライアル

 朝から降り続いた雨が止まないまま迎えたタイムトライアルは、ヘビーウェットに近いコンディションとなる。その厳しい条件を味方につけたのが、地元出身の小林利徠斗で、SUGOを走り慣れているからこそのライン取りを駆使し、総合で2番手タイムをマークする。前回優勝した野澤勇翔は6位、中村仁は11位、五十嵐文太郎は13位で初日を終えた。

予選ヒート(17周)

 明けて日曜日、予選ヒートを迎える頃になっても依然として弱い雨が降り続く。スタート前に雨は止んだものの、路面はウェットコンディションのまま。それでも、徐々に路面コンディションは回復していった。スタートでは小林が好ダッシュを見せ1周目から集団をリードしていく。全く危なげなく快走を続ける小林は、序盤にして大量リードを得ることに成功し、順調に周回を消化していく。野澤も4番手に上がり、更に上位を伺う気配を見せる。結局、小林が一度もトップを譲らずにチェッカーを迎え決勝ポールポジションを獲得。野澤4位、中村12位、五十嵐はマシントラブルによりリタイアとなった。

決勝ヒート(26周)

  お昼休みを挟むと路面はドライコンディションに回復する。その後、時折弱い雨はあったものの、本格的に路面を濡らすことはなく、決勝はドライコンディションでのレースとなった。この決勝でも小林が好スタートを見せレースをリードしていく。序盤に大量リードを築き逃げる小林だったが、中盤に追いついてきた選手にポジションを奪われ2番手にドロップする。それでももう一度前に出るものの、さらに再逆転を許してしまう。そのまま2位でフィニッシュとなった小林だったが、トップチェッカーの選手にフロントフェアリング脱落ペナルティがあったため順位が繰り上り、約1年ぶりの優勝を飾った。野澤も3位に入り表彰台を獲得、中村は6位、五十嵐も7位を獲得した。

第5戦リザルト

Pos. No. Driver Team タイムトライアル 予選ヒート
1位 71 小林利徠斗 Formula Blue Super Racing Junkie! 2位(48.596) 1位
2位 52 伊藤 祐 ガレージC 12位(48.996) 9位
3位 14 野澤勇翔 Formula Blueエッフェガーラ 6位(48.679) 4位
6位 12 中村 仁 Formula Blue TKC 11位(48.979) 12位
7位 28 五十嵐文太郎 Formula Blueエッフェガーラ 13位(489.006) 18位

Formula Blue Super Racing Junkie!

#71 小林 利徠斗(山形県 16歳)

 今年序盤からの不調の流れを変えるべく、地元菅生で何としても優勝したいという意気込みで臨みました。金曜日の練習では根本的なところから見直して取り組んだことが、土日の良い状況に繋がりました。天候や路面のコンディション変化があっても、精神的にも落ち着いて焦りはなく、状況によっては自分を奮い立たせて戦うことが出来ました。今回の優勝によって良いイメージを作れたので、次回の最終戦も優勝を狙います。

チーム代表:田中 亮(Super Racing Junkie!代表)

 ドライバー、チーム共に絶対に勝ちたいホームコースでのレースでした。今年のこれまでの成績を思えば、優勝という結果を素直に喜びたいと思います。しかし、レース内容的には反省点もありますので、次戦の東西統一戦では納得の出来るレース内容を目指して挑みたいと思います。

Formula Blue エッフェガーラ

#14 野澤 勇翔(栃木県 16歳)

 今大会は、練習からレースまでコンディションの変化が大きく、調子も走る度に変わったので、メンタル面のコントロールに苦労しました。どんなコンディションでもパフォーマンスを安定させることが課題でしたので、課題をクリア出来ず悔しい思いです。また、今大会はチャンピオン争いに残れるかを左右するレースでしたので、失敗を恐れる部分があり、そこは反省点です。一方、しっかりメカニックとコミユニケーションをとり、上位を走ることが出来たので、自分のセッティング能力は評価出来ると思いました。チャンピオン争いに残ることが出来たので、東西統一戦では今までの経験を存分に活かして、最高のパフォーマンスを発揮できるよう頑張りたいと思います。

#28 五十嵐 文太郎(山形県 14歳)

 この大会で良かった点は、後方からのスタートでも茂原大会の反省を活かして良いスタートを切れたことです。失うものが無く、冷静且つアグレッシブにいくことが出来ました。一方、コンディション変化への対応力に関しては課題が残りました。色々なトライをする中でも、混乱しないように頭を整理して、的確な判断が出来るようにしていきたいです。

チーム代表:加藤 真(レーシングサービス エッフェガーラ代表)

 野澤選手は、優勝した直後の大会として真価が問われました。そして、チャンピオン争いという面でも重要な今大会は、様々なプレッシャーと戦いながら、いかにして戦い抜くか、力が試される一戦でした。そのような中、いくつかの失敗はありましたが、幸運にも救われ、最終戦でチャンピオンを賭けて戦う権利を手に入れました。最終戦ではこのチャンスを楽しみながら、若者らしく挑戦して欲しいと思います。
 五十嵐選手は、走り慣れた菅生で好調をキープしていましたが、変化するコンディションに少し歯車が狂ってしまいました。潜在的に持っているパフォーマンスを結果にどう結びつけるかを、本人もチームも考え、取り組んでいく大切な時期だと捉えています。次戦も得意とするコースです。今年の集大成となるレースになるよう戦いたいと思います。

Formula Blue TKC

#12 中村 仁(千葉県 15歳)

 金曜日からのサーキット入りで、時間が無い中でやるべきことをしっかりと行えた週末だったと思います。速さを発揮することが出来ない場面もありましたが、メンタル面では冷静さだけではなく強い気持ちを保つことが出来ました。一方で、レース自体は自分自身の悪い所が表に出てしまった部分もありました。速さを引き出せなかった理由をいくつかピックアップしていますが、究明することが出来ないまま終わってしまい、モヤモヤした気持ちが少し残っています。最終戦となる次戦はホームコースのもてぎです。今回残ってしまったモヤモヤした気持ちを前哨戦のレースで打ち消し、課題の対策案を考え、本戦に備えたいと思います。

チーム代表:徳江 信泰(レーシングカートサービスTKC)

 今回はレインセットが決まらず、タイム差はそれほど無いものの、タイムトライアル、予選と中団に沈んでしまいました。ドライコンディションとなった決勝では順位を上げ、6位でチェッカーとなりましたが、レインセットに課題の残るレースとなりました。残る最終戦、シリーズランキキング上位を狙うと共に優勝を目指します。
Product Image
ページ
先頭へ