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レースレポート:レーシングカート

2017年 全日本カート選手権 OK部門 第9戦・第10戦のレースレポート

2017年 全日本カート選手権 OK部門 第9戦・第10戦(シリーズ最終戦)

■開催日:10月28~29日 ■開催場所:三重県・鈴鹿サーキット国際南コース ■天候:雨 路面状況:ウェット ■参加台数:27台

雨中の第9戦で三宅が自己最上位タイの2位に
小川はルーキーイヤーをシリーズ6位で締めくくる

 国内カートレースの最高峰に位置する全日本カート選手権OKクラスは、全長約1.3kmの規模を誇る鈴鹿サーキット国際南コースで2017年シリーズ最後の戦いを迎えた。
 大会は2デイ制で、1日目にタイムトライアルと第9戦の予選が、2日目に第9戦の決勝と第10戦の予選・決勝が予定されていた。しかしこの2日間は台風22号接近の影響で降雨が続き、第10戦の決勝は走行不能と判断され中止となった。
 大会1日目のタイムトライアルは、二つのグループに分けて実施された。一時止んでいた雨が強さを増し本降りとなる中、第1グループに出走した三宅淳詞は、トップタイムの選手と0.295秒差のグループ4番手につけた。さらに雨が強まり不利なコンディションとなった第2グループの小川颯太は、アタック途中のコースアウトもあり、1位の選手と1.324秒差のグループ10番手に留まった。両グループの計測結果を合わせた総合順位は三宅が4番手、小川が22番手となった。両選手はこの順位をスターティンググリッドとして、第9戦と第10戦の予選をスタートする。

第9戦三宅淳詞:予選3位・決勝2位 / 小川颯太:予選22位(リタイア)・決勝9位

予選ヒート(12周)

 大会1日目、タイムトライアルに続いて行なわれた第9戦の予選は強い雨が降り続き、今季のOKシリーズでは初めてのウェットレースとなった。
 三宅は前方グリッドのマシンのミスに乗じてスタートで3番手に浮上し、後続を引き離してラップを重ねていった。ヒートが中盤に入ると、三宅は前の2台に差を広げられたが、滑りやすい路面コンディションの中を安定して走り続け、3位でゴールした。
 小川は雨量が少ないコンディションでは好調であったが、雨が強まると苦しい状況に陥った。それでも3周目には6ポジション順位を上げ16番手となったが、縁石に乗って着地する際にフロントフェアリングが変形して路面に接触するようになり、その影響で操縦不能に陥り4周目にストップし、リタイアとなった。

決勝ヒート(24周)

 大会2日目を迎えると、雨は早朝から短時間で強弱を繰り返し、コース上の水量が目まぐるしく変わる難しいコンディションとなった。第9戦決勝のスタート時は小雨だったが、徐々に路面コンディションは悪化し水溜りも発生する悪条件となった。
 三宅はオープニングラップで6番手に順位を下げたが、2周で2台を抜き返し、5周目にはさらに1台をパスして3番手に復帰した。この辺りから雨が勢いを増して本降りに変わると、真後ろにいた3台が離れていった。単独走行になると、わずかの油断がリタイアにつながるウェット路面で、集中を切らすことなく周回を続けていく。すると、残り3周で2番手のマシンがスピンしてコース外へ飛び出した。これで1ポジション上げると、自己最上位タイとなる昨年第2戦以来の2位でチェッカーを受けた。
 小川はオープニングラップで5ポジション順位を上げると、序盤戦で立て続けにポジションアップして5周目に11番手となり、9周目にはさらに1台を抜いて10番手まで上がった。レースが終盤に入ると、迫る後続車の追い上げを0.017秒差で退け、12ポジションアップの9位でフィニッシュした。

第9戦リザルト

Pos.No.DriverTeamLap
1 3 名取 鉄平 Team BirelART 24
2 8 三宅 淳詞 TOYOTA YAMAHA RT 24
3 17 野中 誠太 CREST RICCIARDO 24
9 30 小川 颯太 TOYOTA YAMAHA RT 24

第10戦三宅淳詞:予選リタイア / 小川颯太:予選12位

予選ヒート(9周)

 スターティンググリッドの整列が完了した辺りで、それまで止んでいた雨が再び降り始めた。さらにスタート後まもなく雨は土砂降りへと変わり、スピンやコースアウトが続発する。この状況に、6周終了時のメインストレートで赤旗が提示されてレースはストップ、周回数を12周から9周に減らして最初からこのヒートをやり直すこととなった。
 再開されたレースの1周目を三宅は6番手で終えた。2周目、深い水たまりが出現したS字コーナーで起きた多重アクシデントの中でスピンしてストップ、ここでレースを終えた。
 小川はオープニングラップで19番手に上がると、アクシデントが相次ぐ中で懸命に周回を続けて徐々に順位を上げていく。残り3周で1台を抜いて13番手でゴールしたが、前のマシンのペナルティでさらにひとつ順位を上げて12位となった。

決勝ヒート(中止)

 台風が鈴鹿サーキットの近くに到達すると雨はいよいよ強さを増し、先に行なわれた別のクラスの決勝では、レース途中に赤旗が提示されてそのまま終了となった。雨はさらに強まるものと見込まれ、これ以上の大会進行は不可能との判断から、この先に行なわれるはずだった全クラスの決勝を取り止めることが発表された。OKクラス第10戦も決勝を行なうことなく終了することとなったのだが、すでに結果が出ている予選にはシリーズポイントが与えられた。
 意外な形で幕を閉じた2017年シリーズの最終ランキングは、最高峰クラス初年度でコンスタントにポイント獲得を重ねた小川が148点で6位、同2年目で3度の表彰台獲得を果たした三宅が131点で9位となった。

第10戦リザルト

Pos.No.DriverTeamLap
1 9 佐々木 大樹 TONYKART RACING TEAM JAPAN 9
2 2 朝日 ターボ MASDA RACING PROJECT 9
3 6 大草 りき LCT by KOSMIC 9
12 30 小川 颯太 TOYOTA YAMAHA RT 9
リタイア 8 三宅 淳詞 TOYOTA YAMAHA RT 1

ポイントランキング

Pos.No.DriverTeamPoint
1 85 佐藤 蓮 Drago Corse 250
2 17 野中 誠太 CREST RICCIARDO 170
3 3 名取 鉄平 TEAM BirelART 162
6 30 小川 颯太 TOYOTA YAMAHA RT 148
9 8 三宅 淳詞 TOYOTA YAMAHA RT 131

片岡 龍也 チーム代表

 三宅選手は大会前日に行なったドライコンディションの練習走行から好調で、ウェットコンディションが予想される大会本番でもいい走りをしてくれるだろうとの判断から、マシンにあまり攻めたセッティングをせずにレースをさせました。マテリアルとコンディションとのマッチングの面では、速かったトニーカート勢に対して不利はあったと思うのですが、その中でもタイムトライアルで得た上位をよく守り切り、現状でベストの結果を出してくれました。
 小川選手はもともと苦手にしていたウェットコンディションをどれだけ克服できるかが課題だったのですが、彼の実力からすればもっといいレースができたはずだと思います。ただし、ウェットコンディションの中で体格面の不利はあったでしょうし、今回の経験を今後に生かしてさらに成長してほしいです。
 今年のトヨタ・ヤマハレーシングチームは熟成の時期を迎えて、チームとしてのレベルが大いに上がった実感がありました。2年目の三宅選手には1年目の小川選手の存在がいい刺激になっていましたし、小川選手はレースで最も重要な“速さ”の面でチームの実力を証明してくれました。多くのスポンサー様やサポートしてくださる方々のお力で、若い選手二人にこの一年多くの経験を積ませることができて、感謝の念に堪えません。二人のドライバーは今後も間違いなくレースの世界で活躍してくれると確信していますので、これからもぜひ応援していただけますようお願いいたします。

8 三宅 淳詞/Atsushi MIYAKEAGE:18

 第9戦では自己最上位の2位になることができました。もともとウェットコンディションには苦手意識があったのですが、タイヤテストから好調だった流れで、この結果を掴めたのだと思います。ただ、優勝した選手には逃げられましたし、後ろからも追い上げられる場面がありましたから、決して満足できるレースではありませんでした。
 このチームで2年目を迎えた今季は、去年に比べて常にタイムが良く、毎回優勝を狙える速さがありました。また、タイムトライアルが良くなくても、落ち着いてレースをスタートする力がついたと思います。ミスをした時などにチームスタッフの方々が厳しく指導して下さったおかげで、こうして成長できたのだと思います。チームには心から感謝しています。

30 小川颯太/Sota OGAWAAGE:17

 今回、ドライコンディションでは好調だったのですが、ウェットコンディションになってから走り方がうまく噛み合わず、悔しいレースになりました。第9戦ではシングルに入れたのですが、やはり自分の足りなさを痛感させられる大会でした。
 OKクラスに上がって1年目の今年は、この名門チームで走ることができて、去年までとまったく違う環境の中で自分の意識も高くなりました。すごく刺激的な一年でした。毎回いいマテリアルを準備して頂いたおかげで、特にドライの時は調子が非常に良く、勝てるチャンスが何度かありました。それを優勝につなげることができず、アピールポイントを活かし切ることができなかったのは、自分に原因があったのだと反省しています。
 来年はフォーミュラにステップアップする予定です。最初は結果に拘らず経験を積んで、最後には優勝したいと思っています。このチームで学んだことをしっかり活かしてフォーミュラでも活躍したいです。

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