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レースレポート

2019年 全日本カート選手権 FS-125部門 東西統一戦のレースレポート

2019年 全日本カート選手権 FS-125部門 東西統一戦

■開催日:11月16〜17日 ■開催場所:ツインリンクもてぎ北ショートコース ■天候:晴れ ■路面状況:ドライ ■参加台数:37台

シリーズランキング1位と3位で臨んだ最終戦。居附と嶋田のチャンピオン獲得ならず。
小田が2戦連続の2位表彰台を獲得!

 全日本カート選手権東西統一最終戦が、秋も深まった11月16〜17日の両日、栃木県・ツインリンクもてぎ北ショートコースで開催された。これまで東西に分かれて戦ってきたスカラシップドライバーの4名が一堂に会して、最終戦を戦うこととなる。
 最終戦を迎えた時点でランキングトップに立っているのは、西地域で2勝を飾った居附明利で、今回予選&決勝をトップで終えると、自力でタイトル獲得の可能性を持っている。また、同じく西地域で2勝を飾った嶋田隼人にも、タイトル獲得のチャンスは残されている。一方、東地域の小田優にとっては、ここもてぎはホームコースとなる。前回SUGO大会で今季初の表彰台を獲得した勢いで、今大会での優勝に意欲を見せる。三島悠大もシーズンを締めくくるレースを誓っていた。

タイムトライアル

 土曜日夕方に2グループに別れて行われたタイムトライアルでは小田が5位、三島が11位と予選ヒートに繋がるグリッドを得るが、対照的に西地域の居附は28位、嶋田は22位と大きく出遅れることとなった。このタイムトライアルの結果により、予選は小田、三島がAグループ、嶋田、居附はBグループで出走することとなった。

予選ヒート

 Aグループの予選ヒートでは、小田がスタートで後退、逆に三島は順位を上げ序盤4番手につける。小田は終盤にかけて追い上げ、12周目には三島の背後となる5番手まで浮上し、そのまま三島4位、小田5位でチェッカーとなった。
 Bグループの予選では、居附がスタートで押し出されるようにコースアウトを喫し、マシンに損傷を負ってしまう。そのままピットに戻りレースを終え、セカンドチャンスヒートに出走することとなった。嶋田はポジションを挽回し、6位でフィニッシュを果たした。
 予選総合29〜37位が出走し、上位6位までが決勝進出となるセカンドチャンスヒート。居附はボーダーライン上の6番手スタートから周回ごとに順位を挽回し、一時はトップに浮上し最後は3位でチェッカーを受け。決勝進出を果たした。

決勝ヒート

 決勝では三島が好ダッシュを見せオープニングラップを2番手で終える。小田も5番手から更に上位進出を狙う。嶋田はスタート直後のアクシデントにより、フロントカウルが落ちてしまい、それによるバランスの狂いからペースを上げられない。居附も後方グリッドからのスタートで上位進出に手間取っていた。
 序盤、2番手を守っていた三島だったが、徐々にタイヤが厳しくなるとペースが落ち後退を余儀なくされる。かわって2番手には小田が進出し、さらにトップを目指すが、既に大きな差が開いていたため追いつくことができず、それでも2戦連続表彰台獲得となる2位でフィニッシュした。三島は9位、嶋田23位、居附24位となった。
 この結果、居附がランキング4位、嶋田5位、小田12位、三島15位で今季を終了した。

東西統一戦リザルト

Pos. No. Driver Team タイムトライアル 予選ヒート
1位 16 荒尾 創大 チームKBF 1位(38.499) 1位
2位 54 小田 優 Formula Blue BEMAX 5位(38.749) 9位
3位 71 小林 利徠斗 Super Racing Junkie! 10位(38.863) 6位
9位 53 三島 悠大 Formula Blue モリシタレーシング 11位(38.879) 8位
23位 52 嶋田 隼人 Formula Blue ぴぃたぁぱん 22位(39.047) 12位
24位 51 居附 明利 Formula Blue Ash 28位(39.207) 35位

Formula Blue Ash

#11 居附 明利(愛知県・17歳)

 事前の練習時から調子が上がらず、レースウィークに入ってもその状況は変わらず悩んでいました。終盤に調子が戻ってきましたが、思ったような結果を出せず、チャンピオン獲得は出来ませんでした。今季シリーズ序盤の滑り出しは良かったのですが、中盤から崩れてしまい、最終戦では東地域のドライバーを打ち負かすことは出来ませんでした。来年の活動計画はこれから考えますが、ヤマハで2年間教わったことを今後に活かしていきたいと思います。

チーム代表:築山 敬【かあと小僧】

 今大会は頑張りましたが、練習不足もあったのか、東地域とのレベルの差、もてぎへの習熟度の差などが出てしまったレースでした。決勝では合わせることが出来ましたが、調子を上げるのが遅かったです。今年一年、この活動を通じて学んだことをこれからの本人の成長に繋げていってくれればと思います。

Formula Blue ぴぃたぁぱん

#12 嶋田 隼人(京都府・15歳)

 タイムトライアルから苦戦し、予選は展開に助けられ上位に上がれましたが、決勝はスタートからフェアリングが脱落、カートの動きも変わってペースが上がらず、集団に飲み込まれ後退してしまいました。今回のレースでは逆転チャンピオンも有り得るレースでしたのですごく悔しいですが、今のこの状況が自分の実力だと思っています。シーズン中盤から歯車が噛み合い、優勝も出来ました。今年一年、ヤマハのスカラシップドライバーとして走らせて頂き、成長できた部分も多かったので、これからレース活動する上でもすごく糧になる、経験、知識が多く学べたと思っています。

担当メカニック :平井 秀樹【ぴぃたぁぱん】

 練習時から東地域のコースに不慣れな面が出てしまったのかなと感じました。レースが進むにつれて良い形にはなっていったと思いますが、決勝はスタートから外に出されてしまったので、パフォーマンスを出せないまま終わってしまったのは悔しかったです。今季は色々な方にサポートして頂き、初優勝も経験出来ました。良い経験をさせて頂いたので、今後の本人の活動に活かせると思いますし、今後も応援して頂きたいと思います。

Formula Blue BEMAX

#21 小田 優(千葉県・15歳)

 練習からタイムトライアルまでは調子が良かったのですが、予選でいきなり調子を崩してしまい、スタートでも後方に下がってしまいました。巻き返したのですが、少し足りず、その結果が決勝にも影響したので、苦しい一日となりました。表彰台を獲得出来たのは嬉しいですが、やはり優勝したかったです。開幕当初はトラブルやフェアリングのペナルティがあり、思うようなレースができなかったのですが、前回のSUGOから表彰台にも乗れ、少しは上達できたのかなとは思いました。

チーム代表:小野尾 司【BEMAX RACING】

 終盤2戦で何とか調子を上げて来ましたが、やはりタイムトライアル、予選が課題だったのを克服出来ないままになってしまったなと思います。ただ、今回の決勝ではタイム落ちが少なく走らせられたかなと思います。来年は優勝目指して頑張ります。

Formula Blue モリシタレーシング

#8 三島 悠大(東京都・17歳)

 練習の時からマシンの前後バランスの改善に取り組んでいましたが、セットを大幅に変えても改善出来ませんでした。一発のタイムは出せるので、何周かはその勢いを継続出来たのですが、後半のペースには自信が持てませんでした。決勝もスタートで前に抜け出すことができ、途中まで荒尾選手にもついていけたのですが、途中からペースが落ちてしまいました。一年間通して、スタートで順位を上げ後半に落ちるパターンが多く、それが改善できなかったなと思います。今年は、なかなか経験が出来ないフォーミュラのトレーニングもさせて頂き、片岡さんにも自分とは違う見方を教えてもらい、内容の濃い一年でした。今年学んだことを活かしながら、今後のレース活動を頑張っていきたいと思います。

担当メカニック:伊藤 泰久【モリシタレーシング】

 スタートで2位に上がり、しばらくそのポジションを守ってくれました。前半で飛ばし過ぎかなとは感じましたが、やはり後半はタイヤが厳しくなりました。最後は9位でしたが、一番苦手なもてぎで2位を走れた事自体は良かったと思います。今季は、速さはあってもなかなか良い流れを持ってくることが出来なかったので、残念だなとは思います。小田選手と切磋琢磨して活動出来た一年でした。
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