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レースレポート

2020年全日本カート選手権FS-125部門 東地域第3戦のレースレポート

2020年全日本カート選手権FS-125部門 東地域第3戦

■開催日:9月19〜20日■開催場所:茂原ツインサーキット東コース■天候:曇り■路面状況:ドライ■参加台数:23台

小林利徠斗優勝、小田優2位で1-2フィニッシュ‼ 山越もポイントランキング1位を死守!

 全日本カート選手権東地域第3戦が、9月19〜20日の2日間、千葉県・茂原ツインサーキット東コースで行われた。天気予報では日曜日の朝から雨の予報だったが、何とか天気も持ちこたえ、レースはすべてドライコンディションで終了した。例年であれば、7月開催が多い茂原大会には「暑さ」が一つのキーワードとなっていていたが、今年はオリンピック開催の影響もあり9月開催となり、例年とは異なるコンディションでのレースとなった。

タイムトライアル

 今回はOKクラスが併催のため2day開催となるFS125クラスは、土曜日夕方にタイムトライアルが行われた。気温も25度前後と、好タイムをマークする条件が揃っている中でトップタイムをマークしたのは小林利徠斗。さらに山越ヒユウが2位、小田優が5位、野澤勇翔が8位と「Formula Blue」勢全員が上位に入る上々の滑り出しとなった。

予選ヒート(17周)

 曇り空ではあるものの雨が降り出すことはなく、ドライコンディションで行われた予選ヒートで好スタートを見せたのはポールポジションの小林で、ホールショットからレースを引っ張っていく。2番手にはスタートに成功した小田が浮上し、小林をぴたりとマークし周回を重ねていく。山越は4番手グループ、野澤はやや順位を落としての走行となる。序盤、小林と小田が順位を入れ替える場面もあったが、中盤以降は終始小林が先頭を走り小田が追う展開のまま周回を重ねる。徐々に小田を引き離した小林は、最後は独走態勢のまま1位でチェッカーを受け、小田3位、山越4位、野澤7位で予選を終えた。

決勝ヒート(24周)

 24周で争われる決勝ヒートは、小林の好スタートから始まった。小林の後方には小田が順位を上げ、さらに山越も3番手につけ「Formula Blue」勢で1-2-3態勢となる。2周目、小田が小林をかわしトップに浮上する。その後2周に渡ってトップを守るが、やはり今回ペースがいいのは小林の方で、4周目にトップに返り咲くと2番手以下を引き離していく。同じタイミングで2番手争いが激しくなったことも独走を助ける結果となり、小林が早くも単独走行となる。2番手争いでは小田が幾度か順位を入れ替え、集団の中での走行となる。さらに、後方から順位を挽回してきた選手も加わり、2番手争いの激しさが増していく。残り10周を切る頃には、小林のリードは2秒以上となり、完全に安全圏へと脱出した形となる。その後、最後までペースを崩すことなく走り切り、今シーズン初優勝を獲得。2位には小田が入り、1-2フィニッシュを達成。2番手争いの集団の中でレースを進めていた野澤勇翔は6位、山越は最後順位を落とし9位となったもののシリーズランキングトップは堅持した。

第3戦リザルト

Pos. No. Driver Team タイムトライアル 予選ヒート
1位 71 小林利徠斗 Formula Blue Super Racing Junkie! 1位(42.533) 1位
2位 14 小田 優 Formula Blue BEMAX 5位(42.665) 3位
3位 74 鈴木斗輝哉 K.SPEED WIN 6位(42.723) 11位
6位 16 野澤勇翔 Formula Blueエッフェガーラ 8位(42.802) 7位
9位 66 山越ヒユウ Formula BlueガレージC 2位(42.611) 4位

Formula Blue ガレージC

#66 山越 ヒユウ(東京都 13歳)

 練習走行では良いセッティングを見つかり、タイムも上位に引けを取らず、気持ち的にも余裕を持つことが出来ました。タイムトライアルは渾身の走りで1位を確信しましたが、結果は2位となり悔しかったです。気持ちを切り替えて臨んだ予選では、マイナートラブルが発生してしまいましたが、決勝に向けての感触は悪くありませんでした。決勝は混戦の中で順位を上げることができず、更にはタイヤも消耗してしまい、結果は振るいませんでした。今回、自分で出来ることは沢山あったと思いますので、しっかり直していきたいと思います。

チーム代表:伊勢田 尚輝(ガレージC)

 天候が心配でしたが、木曜日以降しっかりとドライのセッティングを試すことができました。タイムトライアルはスリップを使えず単独走行になりましたが2番手で終えることができました。予選ではマイナートラブルを抱えていましたが、その問題も解消し、決勝に向けてポジションアップを期待しましたが、セッティングが思うように決まらず苦戦を強いられました。調子が悪い時でも、それなりに我慢してレースをまとめることも学びながら、次戦に向けて、セッティング、ドライバースキルともに上げていけるよう、チーム一丸となって準備していきたいと思います。

Formula Blue Super Racing Junkie!

#71 小林 利徠斗(山形県 15歳)

 今回も金曜日から調子が良く、短時間でセッティングを詰めていくことができました。更に、前回課題となっていた路面変化への対応も柔軟に合わることができました。練習走行からの良い流れを崩すことなくタイムトライアルまで進めることができたことが、精神的に余裕を持ってレースに取り組めた要因となりました。そのことから、抜かれてもあまり焦らず対処でき、優勝することが出来たのだと思います。しかし、課題は沢山あります。この優勝をきっかけに弾みをつけ、次回も頑張ります。

チーム代表:田中 亮(Super Racing Junkie!)

 金曜日の練習走行から調子が良く、土曜日午前の走行ではロングランでのペースも確認できていたので、チーム全体として決勝ヒートには自信を持つことができていました。 練習で唯一の気がかりだった新品タイヤでのタイムアタックも、本番で自己ベストを叩き出せたことでより勝利に近づきました。シリーズポイントの事も考えるとプレッシャーのかかるラウンドでしたが、強い気持ちで満点を獲れたことにドライバーの成長を感じました。次戦はホームコースでの開催です。更に気を引き締め、良い結果を目指したいと思います。

Formula Blue エッフェガーラ

#16 野澤 勇翔(栃木県 15歳)

 久しぶりに走行する茂原でしたが、練習走行では色々試しながらタイムも上げ、順調に進んでいる中で自分のミスでマシンを壊してしまいました。タイムトライアルでは、自分の力を出し切り、自己ベストを更新しましたが、順位は8位でした。予選はスタートこそ出遅れましたが、冷静な判断でレースを運び、終盤は自信を持ってパッシングができ、順位を挽回しました。決勝は予選の失敗を繰り返さないように意識して臨み、6位でフィニッシュしました。今回、目標の立て方や取り組み方、気持ちのコントロールや切り替えも進歩していると感じました。一方で、レースはペースが足りませんでした。今回の要因をしっかり探求して次戦に臨みたいと思います。

チーム代表:加藤 真(レーシングサービス エッフェガーラ)

 今大会は木曜日からサーキット入りし、早々に良い手応えを掴んでいました。しかし、クラッシュでマシンを壊してから歯車が狂い始めてしまいました。レースになっても今一つスペースが足りず、セカンドグループで苦戦を強いられる展開となりました。そんな中でも、最後の最後まで締めずペースを乱すことなく走り切り、ポイントを加算できたことは評価できます。ドライバーもマシンもまだまだ進歩が必要なので、更なるレベルアップを目指し、次戦に向けて準備していきたいと思います。

Formula Blue BEMAX

#14 小田 優(千葉県 16歳)

 今回、練習から調子が良く、いい流れでレースウィークに入っていくことができました。タイムトライアルでは色々な分析をすることができ、順位以上に収穫や手応えのあるセッションとなりました。予選では少しでも順位を上げることを目標に走り、その目標は達成しましたが、トップから離されたことの焦りから自分のリズムを崩してしまったことが反省点です。決勝では小林選手と比べて速さが足りませんでしたが、 一つポジションアップして2位でゴールできました。今回の反省点をしっかりと理解し、次のレースに臨みたいと思います。

チーム代表:小野尾 司(BEMAX RACING)

 前回の本庄大会に続き、優勝争いをすることができたことは良かったと思います。 ただ決勝のレース内容は、速さが少し足りなかったとは言え、バトルの仕方が空回りしてしまい、トップを逃してしまいました。この敗因を受け止めて、次にどう活かしていくべきかドライバーにも振り返ってもらい、更なるレベルアップを図っていきたいと思います。
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