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レースレポート

2021年全日本カート選手権FS-125部門 東地域第2戦のレースレポート

2021年全日本カート選手権FS-125部門 東地域第2戦

■開催日:5月3〜4日■開催場所:新東京サーキット■天候:晴れ■路面状況:ドライ■参加台数:21台

6年ぶりの新東京サーキットでの全日本開催。野澤勇翔がポール獲得も表彰台に届かず。

 全日本カート選手権東地域第2戦が、5月3〜4日の2日間、千葉県・新東京サーキットで行われた。新東京サーキットでの全日本カート選手権開催は、2015年以来6年ぶりとなる。この間、コース前半部分がレイアウトも含めて大幅に改修されたため、現コースでの走行経験を持つ選手は少ない。レース当日は澄み渡った青空が広がり初夏を思わせる陽気の下、ゴールデンウィーク中の月曜~火曜日の変則開催として行われた。

タイムトライアル

 計測開始から比較的早めに全車がコースインしタイムアタックを行う。このサーキットはストレート区間も長く、スリップストリームがよく効くため、集団の中でアタックを行うこととなる。その中、野澤勇翔が全体のトップタイムをマークしFS-125部門では初となるポールポジションを獲得した。さらに五十嵐文太郎も7番手につける。一方、中村仁は位置取りのミスもありスリップストリームが有効に使えない状況でのアタックとなり15番手、小林利徠斗は19番手から巻き返しを期することとなった。

予選ヒート(16周)

 続けて行われた予選ヒートではオープニングラップから激しいポジション争いが展開される。そのなか、野澤はトップ争いの中でレースを展開、また五十嵐がポジションアップ、中村も周回ごとに順位を上げると中盤にはトップ10圏内へと入ってくる。トップ争いを展開した野澤は2番手でチェッカーをけるが、バトル中の接触でフロントフェアリング脱落による5秒加算のペナルティを受け8位まで降格となる。Formula Blue勢の最上位は3位の中村で、五十嵐が6位、小林は13位から決勝へと臨むこととなった。

決勝ヒート(30周)

  30周の決勝ヒートでは中村が好スタートを決めさらに上位を狙っていく。野澤もスタートで順位を上げる。その後方の中団ポジションで起きた多重クラッシュに巻き込まれた小林は最後尾まで下がってしまう。3番手でレースを進める中村だが、なかなかペースが上がらず上位2台からは引き離されてしまい、さらに後方からペースに勝る選手が上がってきたため、中盤以降は順位を下げてしまう。後半、順位を上げてきた野澤も中村の後方に迫っていくが、終盤になっても上位陣の間隔は大きく変わらず、中村が4位、野澤が5位、五十嵐は7位でチェッカー。小林も最後まで走り切った。

第2戦リザルト

Pos. No. Driver Team タイムトライアル 予選ヒート
1位 22 堂園 鷲 Energy JAPAN 3位(42.000) 1位
2位 10 上野晴紀 チーム エッフェガーラ 2位(41.992) 2位
3位 11 浅見謙心 BirelART Access Racing 4位(42.041) 10位
4位 12 中村 仁 Formula Blue TKC 15位(42.325) 3位
5位 14 野澤勇翔 Formula Blueエッフェガーラ 1位(41.984) 8位
7位 28 五十嵐文太郎 Formula Blueエッフェガーラ 7位(42.118) 5位
19位 71 小林利徠斗 Formula Blue Super Racing Junkie! 19位(42.435) 13位

Formula Blue Super Racing Junkie!

#71 小林 利徠斗(山形県 15歳)

 これまで一度も走ったことが無いサーキットでのレースということで、コースの攻略に苦戦し、精神的にも余裕がありませんでした。これまでとは違う展開からスタートしましたが、タイムトライアルでは位置取りを冷静に考えアタックしました。予選はスタート順位を上げるための瞬発力が足りず、メリハリのない走りになってしまいました。決勝は予選の反省を活かし、そこは修正できたと思いますが、結果的にクラッシュでレースを失ってしまいました。次戦の本庄大会は、今回の良くなかった点を改善して臨みたいと思います。

チーム代表:田中 亮(Super Racing Junkie!代表)

 この大会で勝つことを目標に挑みましたが、それだけのスピードを得ることはできませんでした。決勝スタート直後のクラッシュは仕方のないことだと思いますが、本来いるべきではないポジションにいたことを反省したいと思います。今年の目標であるシリーズチャンピオン獲得に向けては追い込まれた状況になりましたが、それを承知の上で、力を発揮できるようチームで全力を尽くしたいと思います。

Formula Blue エッフェガーラ

#14 野澤 勇翔(栃木県 15歳)

 ホームコース以外でもしっかり速さを見せなければという焦りもあって、練習時の調子はよくありませんでした。ですが、チームの方々がマシンを仕上げてくれたおかげで、公式練習から手応えを感じ始め、ポールを獲得することができました。レースの内容は、予選でのフロントフェアリング脱落のペナルティが決勝の順位に大きく響き、とても勿体ない結果となりました。次戦は今回のような悔いの残らないレースをすることを目標に頑張りたいと思います。

#28 五十嵐 文太郎(山形県 13歳)

 今回のレースではメンタル面を充実させて、レースでは攻める気持ちを持ち続けることを目標に掲げていました。実際に練習は好調で、スピードもありましたが、タイムトライアルでは位置取りがうまくできず、自分の走りに集中できませんでした。予選もその失敗を引きずってしまいましたが、決勝では気持ちを切り替え、メンタル面をコントロールして攻める気持ちを忘れずに走ることができたので、順位以上に内容はよかったと思います。次のレースでも、自分の走りができるように取り組んでいきたいと思います。

チーム代表:加藤 真(レーシングサービス エッフェガーラ代表)

 野澤選手は、レースウィークではアクシデントが続き、決して順調ではありませんでしたが、タイムトライアルではポールポジションを獲得することができました。予選はフロントフェアリング脱落ペナルティで大きく後退。決勝ではレースウィークに煮詰め切れなかった影響もあり、追い上げるスピードが足りませんでした。レースウィーク、各セッションに臨む姿勢、意識を更に高く持って、更に成長してくれることを期待します。
 五十嵐選手は、順調な週末を過ごし、仕上がりも悪くなく、自信を持ってレースに臨みました。公式練習では唯一41秒台でトップタイムをマークし、速さがありました。タイムトライアルでは力が入り過ぎたのか、大きく失敗。予選から決勝でもレース中の駆け引きではまだまだ改善の余地があり、メンタル面の成長が必要と感じています。これからの彼の成長を見守っていきたいと思います。

Formula Blue TKC

#12 中村 仁(千葉県 15歳)

 練習では課題を掲げて取り組むことができました。タイムトライアルでは自分の判断ミスで後方に沈む結果になってしまいましたが、予選ではトップ6まで追い上げることを目標にし、精神状態が落ち着いた中で、攻めた走りをすることができました。決勝では予選でタイヤマネージメントが十分でなかったことが仇となり、前車との間にギャップが生まれてしまいました。フィジカル面での強化も含めて、今後のレースに向けて準備していきたいと思います。

チーム代表:徳江 信泰(レーシングカートサービスTKC)

 レースウィークに入り、天候や周囲の状態などもあり、セットが決まりきらずにレースを迎えてしまいました。タイムトライアルでは出遅れましたが、予選はセットを変更したことが奏功し順位を上げ、優勝を狙える位置まで来ることができました。しかし、決勝では前の選手のペースには及びませんでした。足りなかったことを確認して次戦までに改善したいと思います。
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