レースレポート

2023年全日本カート選手権FS-125CIK部門　第7戦・第8戦

■開催日：10月21〜22日　■開催場所：鈴鹿サーキット南コース（三重県）　■天候：晴れ　■路面状況：ドライ　■参加台数：20台

鈴木恵武がチャンピオン獲得！

　全日本カート選手権FS-125CIK部門の最終ラウンドとなる第7戦・第8戦が、10月21〜22日に三重県・鈴鹿サーキット南コースで開催された。

　春に始まった全日本選手権もいよいよ今回が最終ラウンドとなり、今季のチャンピオンが誕生することとなる。
　レースウィークは金曜夕方に降雨があり、以降気温もぐっと下がって秋めいてきたものの、土日は晴天が続き、全セッションがドライコンディションで行われた。今大会にはFormula Blueメンバーから開幕戦で優勝している鈴木恵武、春日龍之介が出場した。さらにヤマハサポートドライバーとして高田陽大も参加。鈴木はランキングトップにつけ、全日本初のシリーズチャンピオン獲得を狙う。

　タイムトライアルでは、スポット参戦組が上位に進出する中、鈴木が4番手タイムをマーク。春日は13番手、高田は10番手につけた。
　第7戦の予選ヒートでは春日のエンジンがかからずスタートできないハプニング。レースでは、鈴木が6番手、高田は10番手付近で周回を重ね、鈴木6位、高田10位でフィニッシュとなる。続いて行われたスーパーヒートでは高田が9位、鈴木10位、春日が17位となった。総合結果では、鈴木が6位となり決勝は3列目からのスタート。高田9位、春日は19位からの挽回を期す。

　第7戦決勝、鈴木は序盤を5番手で周回していく。中盤過ぎ、トップ争いのマシン2台が絡み遅れたすきをついて、鈴木が2番手に浮上。終盤にかけてトップとの差を縮めていくが、あと一歩が届かず2位フィニッシュとなった。高田は8位、春日は18位に終わった。
　この結果、鈴木がタイトルに王手をかけることとなり、午後の第8戦に臨む。

　その第8戦では、予選、スーパーヒートともに苦戦したものの、タイトル争いの相手となる選手も必要な順位に届かなかったため、予選終了をもって鈴木がチャンピオンを確定させた。
　決勝では、鈴木は最終ラップにクラッシュを喫しリタイア。高田は8位、春日は15位でフィニッシュとなった。ランキングでは鈴木1位、高田4位、春日は11位でシーズンを終了した。

Formula Blue 増田スピード

#15 鈴木 恵武（埼玉県14 歳）

　金土の練習の時点ではスピードもあって自信を持って臨めたのですが、レースになると自分の駆け引きの部分や冷静さ、逆にガンガンいかなきゃいけないところではいけなかったりして、2位まではいけるけど1位に届かない、最終的にぶつかってしまうのも、そういったところにあるのではないかと思います。毎年、開幕戦とか前半は勝てず最終戦でやっと勝つといったシーズンが多かったのですが、今年は開幕戦で勝って波に乗れたというか、開幕戦でしっかり勝てたのがチャンピオンに繋がったと思います。来年はカートをどうするかは決まっていないですが、限定ライセンスもとれるので4輪の練習に割く時間を多くして、TGR-DC RSを受けられるように、しっかり準備していきたいと思います。

チーム代表 増田 二三四（増田スピード）

　スタートさえうまくやってくれれば、大丈夫だと思っていましたが、鈴鹿での経験が少ないことが大きなハンディとなっていました。それもこの先、場数を踏めば進歩すると思います。速さはあるので、メンタルが一番の問題でした。このチームで勉強したこと、メンタルや考え方、レースに対する向き合い方を取り組んで、ずいぶん変わったのではないかと思います。さらにチャンピオンも獲れて良かったと思います。

Formula Blue SPS川口

#28 春日 龍之介（東京都 14 歳）

　昨日までのタイムではコンマ1～2秒は周りより僕のほうが速くて、今回こそは色々な人に速い姿を見てもらえると思っていたのですが、タイムトライアルになると急にスピードが落ちてしまい、最後まで戻りませんでした。色々とセットも試したのですが、10位、9位が精一杯でした。もっと速くなりたいです。今季はもてぎやSUGOの時はまだ油断があって、この後取り返せるだろうという慢心というか、去年はぶっちぎりで勝ってしまったことによる変な自信がついてしまっていました。それを正すには、いい勉強になった1年だと思います。

チーム代表 中島 高広（SPS 川口）

　まだちょっと整理がつかないです。土曜日はすごく調子が良かったのが日曜日になったら急にタイムが出ず、原因究明もしているのですが……。昨日の感じでは、今日も戦えると思っていたのですが、本人やマシンも含め迷走してしまったと思います。いい感じで終われればよかったのですが、昨日がレースだったらと思ってしまいます。これも含めてレースなので、あとは本人が成長してくれればいいと思います。

YAMAHAサポート Super Racing Junkie！

#36 高田 陽大（福島県 15 歳）

　金曜日から調子が良くて、今日も自信があったのですがレースの展開などがうまくいかなくて、結果もあまりついてこず悔しいです。地元のSUGOでは連勝できましたが、それ以外のコースでは結果がついてこなかったので、悔しいシーズンでした。

チーム代表 田中 亮（Super Racing Junkie!）

　普段走っていないコースなので木曜日入りし、金土といい感じで仕上がってはいましたが、タイムトライアルでスリップを使われる側でタイムが伸ばせなかったことが残念です。どのヒートもペースは良かったのですが、うまくポジションを上げられませんでした。午後の第8戦もよりいい形でレースはできていたのですが、強さがなかった結果だと思います。今季はドライでのスピードは一年通じてあったと思うのですが、それをレースの結果につなげることが出来なかったことが課題で、バトルにもっと強い気持ちで向かってほしいと思います。来季へ向けては、そこの改善が必要だと考えています。