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レースレポート

2025年全日本カート選手権FS-125部門 第9戦・第10戦のレースレポート

2025年全日本カート選手権FS-125部門 第9戦・第10戦

■開催日:9月21日 ■開催場所:中山カートウェイ(岡山県) ■天候:晴れ ■路面状況:ドライ ■参加台数:11台

元田心絆が2 連勝でシーズンを締めくくる! 3選手がランキングトップ5入り!!

 全日本カート選手権FS-125部門の第9戦・第10戦は、9月20~21日に岡山県・中山カートウェイで開催された。4月に開幕したFS-125シリーズも、今大会がいよいよ最終戦。チーム所属の3人のドライバーは、いずれもランキングトップ5に入っており、今大会ではさらに上位進出への期待がかかる。会場となる中山カートウェイは、昨年も最終戦の会場となった伝統あるサーキット。最近の全日本開催コースの中では、もっともコンパクトな構成で、カートコースらしいコーナーが連続する難しいコースレイアウトとなっている。未だ残暑厳しい西日本、このレースウィークも晴天が続いた。

 タイムトライアルでは、元田心絆が後半にタイムを上げ、僅差ながらトップタイムをマークし、PPを獲得する。3番手に片岡陽が続き、高木彪乃介は10番手と出遅れてしまう。

 第9戦の予選ヒートでは元田がスタートを決め、ホールショットからレースをリード。後方ではスタート直後に混戦となるものの、片岡が2番手に上がると次第に元田を追っていく。しかし、序盤に築いたリードを活かしきった元田がトップチェッカー。片岡が 2番手に入り、第9戦決勝グリッドのフロントローを独占した。高木は、なかなかポジションを挙げられず9位でチェッカーとなった。
 第9戦決勝も元田が好スタートでレースを引っ張る。後方ではスタート直後の1コーナー、さらに2コーナーでも軽く接触があり、集団が大混戦となっていく。これに乗じた元田が抜け出しリードを広げていくと独走体制へと持ち込んでいく。そのまま逃げ切った元田が、全日本初優勝を獲得し、片岡は8位、高木は9位となった。

 続く第10戦。この予選でも元田、片岡が1-2体制で後続を引き離しレースを引っ張っていく。レースは終始元田が先頭で引っ張りそのままチェッカー。第10戦決勝も元田、片岡がフロントローに並んだ。

 決勝でも元田が好スタートで順当にレースをリードしていく。片岡は集団に飲み込まれてしまい、集団の中でのバトル となる。今回は、元田も第9戦のように独走へと持ち込むことはできず、終盤には後続に仕掛けられる場面もあったが、落ち着いて向き返しトップを守ると、そのままトップチェッカーを受け2連勝を飾った。片岡は5位、高木は8位となった。

 この結果、ランキングでは元田が2位、片岡4位、高木5位と3選手がトップ5に入り今季を終えることとなった。

第9戦リザルト

Pos. No. Driver Team タイムトライアル 予選結果
1位 22 元田 心絆 YAMAHA MOTOR Formula Blue 1位(30.413) 1位
2位 44 酒井 龍太郎 ミツサダPWG RACING 9位(30.636) DNS
3位 5 服部 颯空 C.O.B-Kart 7位(30.575) 6位
8位 20 片岡 陽 YAMAHA MOTOR Formula Blue 3位(30.488) 2位
9位 21 高木 彪乃介 YAMAHA MOTOR Formula Blue 10位(30.638) 9位

第10戦リザルト

Pos. No. Driver Team タイムトライアル 予選結果
1位 22 元田 心絆 YAMAHA MOTOR Formula Blue 1位(30.413) 1位
2位 25 本間 詠吉 K.SPEED WIN 4位(30.513) 3位
3位 44 酒井 龍太郎 ミツサダPWG RACING 9位(30.636) 6位
5位 20 片岡 陽 YAMAHA MOTOR Formula Blue 3位(30.488) 2位
9位 21 高木 彪乃介 YAMAHA MOTOR Formula Blue 10位(30.638) 9位

YAMAHA MOTOR Formula Blue

チーム代表 高木虎之介

 元田選手が最終戦の全ヒートをトップで終えて2勝してくれたので、気持ち良くシーズンを終えることができ、来年に向けてモチベーションが上がりました。元田選手は、2 週間前に海外レースに挑戦して、揉まれて帰ってきたのも効いているのかな。140台を超える中でバトルして帰ってきて、その直後のレースだったので、それも影響して良い走りができたのだと思う。今回は他の車両と接触をしないしミスも無く、冷静で抜かれても抜き返してきたので、だいぶ大人になったのかな。将来が期待できます。片岡選手は速さがあって、予選までは元田選手にも余裕を持ってついていけるのを、決勝になるとなかなか良い走りができない。そこが課題です。高木選手は、前回の新潟大会は速かったのですが、中山は本人にも合わないのか、体力がきついのか。前回は表彰台に乗ったのに、今回はほとんど後ろの方を走ることになってしまった。得手不得手はあるのでこうしたこともあると思うが、どこのコースでも表彰台に乗れるようにならないといけないです。彼は、今年のTGR-DC RSに残っているので、フォーミュラを頑張って来年のFIA-F4に乗って欲しい。まだ9月でシーズンが終わるのは早いが、一番若い元田が優勝してくれ、4輪に乗るまであと2年ほどあるので、うまく育ててTGR-DCに受かって羽ばたいてほしと思っています。

片岡 陽(兵庫県 16歳)

 今回のレースは、公式練習で若干焦りが出てペースに乱れが生じましたが、タイムトライアルではそこを軌道修正して自分の走りができたこと、そして予選でも追いつこうとして突っ込むなどの自分の悪い癖も出ることなく走れていたのは、メンタル面で成長は出来ていたと思います。ただ決勝ではスタートでのポジションダウン、決勝1 では焦りが出てポジションを大きく落としてしまう結果となってしまいました。
 敗因としては、決勝でのスタートでイン側の位置に立てなかった事、すなわち予選でトップチェッカーになれなかったことが、1番の敗因だと思います。それさえ無く、レースしていた場所が変わっていれば、優勝出来ていたレースだったのかなと感じます。ただ、メンタル面であったりタイヤの使い方や走り方に関しては、前回に比べて前進したレースだったのかなと思います。あとは、レースになった時、飲み込まれないこと、もしそうなっても、心を乱さずポジションを上げて行く力が必要だと思います。

高木 彪乃介(愛知県 15歳)

 今回のレースでは練習の時点から調子を上げる事が出来なくて、良い成績を残す事が出来ず、反省点の多いレースとなりました。そして、その一つである体力の問題は新東京の時からあったにも関わらず、最終戦でも改善し切れなかったという事は、自分をしっかりと追い込む事が出来ていなかったのだと思います。また、メンタル面でも、焦って冷静な判断が出来ていない時が多かったので、どんな状況でも落ち着いて、冷静になって頭を使って走る事ができるように頑張ります。

元田 心絆(大阪府 12歳)

 タイムトライアルから予選までずっと1 番でゴールできて嬉しかったです。この1 年間、全然勝てなかったんですけど、最終的にまとめて勝てたことが嬉しいです。この1年の成果が出せたと思います。今季は開幕の新東京では雨のなかPP を獲れましたが、決勝はプレッシャーに負けて2 位。全体的にそんな感じのレースが多かったです。先日海外のレースに挑戦して、プレッシャーとか走り方とか勉強になって、帰国後すぐの今大会で結果を残せてよかったです。
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