人も自然も元気になるドリンクを作るには?
アウトドアの楽しみから生まれた、森を守るドリンク。地域に自生するクロモジを活かし、森林再生と新しい価値の創造に挑む。

問の背景
近年、木材の需要低迷に伴い、森林の間伐作業が行われなくなってきました。その結果、木々が過密状態となり、地面まで光が届かない放置林が日本各地で増加しています。放置林は土壌を保持する力が弱く、 豪雨や鉄砲水による土砂崩れを引き起こす原因になると言われています。土砂崩れは周辺地域の人々の生活に影響を及ぼし、生態系への影響も危惧されます。このような危機感を抱いたことが、本プロジェクトの出発点となりました。
着想を得たのは、山でマウンテンバイクに乗った後のこと。
「みんなでおいしいドリンクが飲みたい」
そんな何気ない思いが浮かんだとき、ふと考えました。その「みんな」に自然も含められないだろうか? 私たちに楽しみを与えてくれる自然にも、何か恩返しができるドリンクがあったら素敵じゃないか、と。

例えば、森林資源を活かしたドリンクを作り、その収益で山の整備ができれば、森林の再生や生態系の保全につながります。また、人工林でドリンクの材料を育てることで、林業の新たな収入源となり、森林の継続的な管理にも貢献できるはずです。さらにこのドリンクによってアウトドアスポーツの体験がより豊かになれば、自然との関わりを求める人が増え、人と自然の絆はより深まっていくでしょう。
そこで私たちは、静岡県森町に自生するクロモジという落葉低木を使用したビールの開発・製造に着手し、同時に人工林でも採取できる植物を活用したノンアルコールドリンクの開発も進めることにしました。
目指す成果
- ・森林資源を活かしたものづくりを通じて、森町の自然と地域経済に好循環を生みだす
困りごと
原料をいかにして安定的に調達するのか
ドリンクの原料となる森林資源は、当然ながらドリンクを製造していくと数は減っていってしまいます 。新たに植えるのか、またその場合の適切な頻度や管理方法など、原料を安定的に調達するための方法を模索しています。
ヤマハ発動機の事業として成立させるにはどうしたら良いのか
ヤマハ発動機として飲料を扱う前例がなく、事業化に向けてのノウハウがありません。知見を持った共創パートナーを見つけ出し、ともに事業化への 道筋を模索していきたいと考えています。
今後検討していきたいこと
- ✔知見を持っている共創パートナーとの連携
- ✔原料を安定確保する手段の検討
- ✔ノンアルコールドリンクの開発企画
昨今、クラフトコーラなどのノンアルコール飲料が注目を集めており、私たちもこの分野での製品開発を検討しています。今後は、知見を持つ共創パートナーと連携し、原料栽培から蒸留方法、事業化のアイデアや販路開拓まで、幅広く検討を進めていきます。またその他にも、アウトドアスポーツの体験中にも適した製品開発や、クロモジ以外の魅力的な植物の活用なども視野に入れています。
当プロジェクトでは、
共創パートナーを幅広く募集しています。
このプロジェクトを
共に創りたい方