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JWキッズユーザーインタビュー:壮獅さんとJW(Vol.1)

ヤマハジョイユニットX PLUS+を装着した電動車椅子を利用されている工藤 壮獅さん。お母さまの明香さんにお話を伺いました。

子どもの特性に合わせて
最適にカスタマイズできるのが
いいなぁと感じました

工藤 壮獅さん(15歳)

工藤 壮獅さん(15歳)

いつもニコニコと笑顔で周りを明るくするムードメーカー

カメラを向けるとノリノリで撮影に応じてくれた

壮獅はタブレットを操作して動画サイトでゲーム実況を観るのが好きですね。ずっと観てますよ。小学校2年生の時に低酸素脳症で肢体不自由になりました。発語が難しいので、意思の疎通はコミュニケーションアプリに言葉を入力し「おはようございます」とか「ちょっときて」とか、やり取りしています。
指の動きの練習も兼ねて動画サイトの視聴を勧めたら、タブレット端末の操作がとても上手になりました。たくさん検索して、毎日観てますね。先生と1対1、あるいは1対2で授業を受けているんですけど、そのやりとりもタブレットです。

学校の先生には「とても優しい子ですね」と言われています。小さい頃から気配りができて、人の気持ちがわかる子だなと思っていました。私が仕事から疲れて帰ってきても、「いいよ、座ってて。僕がご飯を炊くから」と幼稚園の頃から言っていたくらい。そのまま育っています。障がいを負ってからも全然変わらず、いつもニコニコと笑顔で周りを明るくするムードメーカーですね。サービス精神も旺盛です。

学校では音楽の先生が大好き。朝、音楽の先生に会えたらその日はずっとニコニコ。癒しの存在みたいです。歌が好きで色々な音楽を聴いているのですが、一生懸命覚えて口ずさみながら学校に通っています。すごい声を出すので、気分が悪くなったのかと思ったら、歌ってたということも(笑)。

子どもの特性に合わせて最適にカスタマイズできるのがいい
そこで電動車椅子を本格的に検討し始めた

最初は、車輪がついた台の上にバギーを乗せて固定し、操作バーを動かすことから電動車椅子の練習を始めました。小学校5年生の時だったかな?初めのうちは理学療法の時間に練習していたんですけど、それだけでは足りない、もっと練習したい、ということで徐々に回数を増やしていきました。作業療法として2週間に一度電動車椅子の練習時間を設け、どんどん上達していった感じです。はじめはスラロームなど何回もぶつかりながら走行していました。

旋回操作も今ではお手のもの

壮獅は左手しか使えず、細かい操作も難しいです。どうしても身体の右側に力が入りやすいので、まっすぐ進んでいるつもりでも微妙に右に曲がってしまい、危ない!と緊急停止する場面が何度かあったんです。当時練習していた電動車椅子は、走行スピードしか設定変更できませんでした。

そんなときに、展示会でヤマハのJWを知りました。走行スピードや操作感度を変更できるという話を聞いて、子どもの特性に合わせて最適にカスタマイズできるのがいいなぁと思いました。そこで電動車椅子を使うことを本格的に検討し始めたんです。

主治医の先生が練習しているところを見守ってくれていましたし、作業療法の先生からは「今日はこんな感じでした」、「今、こんな風に練習しています」、「まっすぐな道もちょっとスピードを落とせば、うまく乗れるようになってきました」といった報告を逐一入れてもらっていました。
先生方から「電動車椅子購入の申請をしてもいいんじゃないか」とお話をいただき、車椅子操作の上達にともなって「つくってもいいかな」、「これなら申請いけますよね?」と自然な流れで準備を進めていきました。私だけが電動車椅子をつくりたいという感じではなく、セラピストの方やドクターが積極的に関わってくれました。補装具費申請の手続きが大変だったという印象はあまりありません。

プロフィール
工藤 壮獅(くどう そうし)さん
中学3年生(15歳) ※2021年取材当時
小学校2年の時に低酸素脳症を発症。学校ではJWを使用して自由に動いてみたり、お友達の後についていったりして楽しんでいるようです。「テレビに出たいとか、人前に出たいとか、壮獅、出たがりなんですよ」とお母さん。取材中も終始笑顔で、カメラを向けるとポーズを決めながら颯爽と走行姿を披露してくれていました。

Professional eye's
「チーム壮獅」
作業療法士:日高先生 言語聴覚士:甲斐先生 理学療法士:河野先生

工藤 壮獅さんの電動車椅子走行訓練をサポートしていた宮崎県立こども療育センター・作業療法士の日高先生に伺いました。

自分で移動することで社会経験が積める
可能性があるならば早い段階で導入検討をしてみては

壮獅さんは電動車椅子にチャレンジしたいという気持ちが強く、そこを引き出しつつリハビリを進めました。中学生が電動車椅子を学校で使うとなったら周りに配慮しなければならない部分も出てくるので、学校で使うことを念頭に入れながら練習を重ねました。

インタビュー中の様子

電動車椅子を使える可能性があるのなら、ぜひトライして欲しいですね。子どもの場合は、その子の操作する能力だったり、認知面だったり、その子に適した道具(車椅子)をつくることができるかなど、クリアしなければならないハードルがいくつもあります。それでもいろんな人を巻き込んでいけば、案外クリアできるかもしれません。

電動車椅子を使える時間が長ければ、長いほうがいいと思います。特に子どもの場合、自分で移動できる機会を早期に用意してあげたほうが、社会経験が積めると思います。可能性がある限り、早い段階で導入を検討されるといいかなと思います。

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