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JWキッズユーザーインタビュー:壮獅さんとJW(Vol.2)

ヤマハジョイユニットX PLUS+を装着した電動車椅子を利用されている工藤 壮獅さん。お母さまの明香さんにお話を伺いました。

電動車椅子を使うことで
将来の可能性がぐーんと広がるはず!
JWを使ってこれから壮獅と一緒に
いろんな経験をしていきたい

工藤 壮獅さん(15歳)

工藤 壮獅さん(15歳)

車椅子を自動車に積載できるか心配があったものの
展示会でヤマハスタッフに相談し「いける」と思った

壮獅さんの車椅子にはこだわりが
ぎゅっと詰まっている

スロープを使って乗り降りするタイプの自動車に乗っているので、電動車椅子をつくる時には、車椅子の幅や高さが自動車に収まるかが気がかりでした。さらに、フットレストの周囲にガードをつけているので奥行も心配でした。毎日、車に乗せて送り迎えをしなければなりませんからね。
このことを福祉用具の展示会でヤマハスタッフに相談したところ、スタッフの方が、「今すぐ自動車に測りに行こう!」と言ってその場で測ってくれたんです。「これなら行ける!大丈夫」って確信した記憶が強烈に残っています。

電動車椅子をつくるにあたって一番不安だったことは、好奇心旺盛な壮獅が好きなところに勝手に行ってしまうのではないか、ということでした。これまでは自分で操作をしないバギータイプの車椅子に乗って生活していましたから。でもこの点は、年齢とともに理解できるようになるだろうと前向きに考えました。不安だからと言って行動しなければ電動車椅子なんて導入できませんからね。

電動車椅子に乗り始めてからボッチャやビーンバック投げなどのスポーツにもチャレンジ
これから一緒にいろんな経験をしていきたい

明るくてはじける笑顔が印象的

電動車椅子を使い始めて、壮獅が自分の意思で操作・移動できるようになったことがよかったです。親が行きたい所に行くのではなく、自分の行きたいところに自分のタイミングで動いていけるっていうのは、やっぱり大事だと思うんです。
親が、「ここを見ていたいからちょっと一緒にいて」とか、「あっちに行きたいから、壮獅ごめん、一緒に移動しよう」ではなくて、「ここにいたいのなら良いよ、気が済んだら戻っておいでよ」と言えるのが良いですよね。

学校での様子を聞くとお友達の後について行くなど、自由に動けることをとても楽しんでいるようです。まだ練習中なので、スピードはそんなに出せませんけど。これから電動車椅子に慣れて安全な走行を理解してくれた上でなら、(一緒に買い物などに出かけて)目を離したすきに違うところに行ってしまっている、というような状況も楽しみだなと思っています。「壮獅、ダメだよ!」みたいなね(笑)。JWを使ってこれから壮獅と一緒にいろんな経験をしていきたいです。

インタビューの様子が気になって室内から顔を出す壮獅さん

電動車椅子に乗ってから、ボッチャやビーンバック投げとか、障害者スポーツにもチャレンジするようになりました。体育の授業でもボッチャを楽しんでいるようです。交流会で高校生とボッチャをすることもあるみたいです。ランプ(投球用具)の場所と壮獅の位置が合わない時も、JWならもうちょっと左、右、前、後ろと自分で細かく操作できます。これからもっと楽しめるようになるかなと期待しているところです。 保護者のスポーツ大会で私自身もボッチャをやってみて、「すごく楽しい、これ!」ってなりました。やりたいことはいっぱいあります。

「いやぁ、うちの子にはムリでしょう」って諦めている方、
たくさんいらっしゃると思うんです

電動車椅子で結構なスピードを出している方を初めて見た時には、「あーうちの子には、ムリムリ!」と思っていました。壮獅は手が自由に動かせなくてタブレットの細かい操作も難しい状態でしたから。自分で電動車椅子を操作できるようになるなんて、全く想像できませんでした。

走行してほしいとお願いしたところ、
得意な様子で披露してくれた

でもJWなら身体の特徴にあわせた設定ができるし、練習次第でどうにかなる。本人も自分で操作することに興味を持ち、どんどん「やりたい!やりたい!」って練習をすごく頑張ったので、ここまでこぎつけることができました。この子にとっても、私にとっても、電動車椅子に乗ることができて本当に良かったです。
電動車椅子を検討されている方の中には、「いやぁ、うちの子にはムリでしょう」って諦めている方、たくさんいらっしゃると思うんですよ。「いやいや、まだちっちゃいし」とか。でも小学1年生で電動車椅子に乗っている方もいらっしゃるので、電動車椅子に乗るのは早いに越したことはないと思うんです。練習を始める時期もそうです。
まずはセラピストの先生や福祉用具に詳しい人からいろんな話を聞いて進めていただけると、将来可能性がぐーんと広がると思います。電動車椅子、ぜひおすすめしたいですね。

プロフィール
工藤 壮獅(くどう そうし)さん
中学3年生(15歳) ※2021年取材当時
小学校2年の時に低酸素脳症を発症。学校ではJWを使用して自由に動いてみたり、お友達の後についていったりして楽しんでいるようです。「テレビに出たいとか、人前に出たいとか、壮獅、出たがりなんですよ」とお母さん。取材中も終始笑顔で、カメラを向けるとポーズを決めながら颯爽と走行姿を披露してくれていました。

Professional eye's
「チーム壮獅」
作業療法士:日高先生 言語聴覚士:甲斐先生 理学療法士:河野先生

工藤 壮獅さんの電動車椅子走行訓練をサポートしていた宮崎県立こども療育センター・作業療法士の日高先生に伺いました。

学齢期に自分で動ける経験を積み、社会に出てからの行動範囲拡大へ繋げたい

個人的な意見ですが、電動車椅子使用の開始は、早い時期の方がいいと思っています。というのも、自分の意思で動けることで、いろんな経験を積むことができ、行動範囲が広がりますからね。

クッションを障害物に見立てて電動車椅子の走行練習を行う

そうした学習経験が積めることに加えて、小学生から高校生までの場合、学校は比較的バリアフリーの環境が整っています。そういう恵まれた環境の中で自ら移動する経験が積めると、社会に出てからも行動範囲の拡大に結びつくのではないかと考えています。

学校卒業後は福祉事業所に通われる方が多いのですが、福祉事業所は学校よりも行動範囲が限定されてしまいがちです。在学中に電動車椅子を練習し、実用的に使用できるようになってから社会に送り出したい気持ちです。

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