MSB部 社員インタビュー 遠坂璃音さん
ダイナミックなアフリカの発展 その事業を牽引していく人材になりたい。
活気にあふれたアフリカの姿
「ここで働きたい」という思い
私は少し背伸びをした子どもだったのかもしれません。
幼い頃から、自分が住んでいる小さな町、その小さな社会の「外の世界を知りたい」という気持ちを強く持って育ちました。小学生の時、父の仕事の関係で2年ほどタイで暮らして、空気の匂いさえ違う世界があることを知ったのがきっかけだったかもしれません。
中学生になって、やはり背伸びをして、アフリカに駐在していた新聞記者のルポルタージュを手に取りました。そこにはカラシニコフ銃や紛争、ジンバブエの経済崩壊などが描かれていて、“外の世界”で起こっていることの一端を垣間見た気がしました。それが私にとって初めてのアフリカとの接点でした。
入口は、どちらかと言えばネガティブなものでした。でも、初めて訪れたアフリカでは、想像していた世界とはまったく違う魅力的な光景に目を奪われました。大学時代に所属していたアフリカ研究のサークルで、2週間ほどガーナを訪問した時のことです。アクラの街は想像よりはるかに発展しており、そこを歩く人びとが皆、笑顔で胸を張って歩いていました。色とりどりのファッションも素敵で、そのビビッドな世界、活気にあふれた街の姿に魅了されました。
大学生活の最後には、タンザニアにある日系スタートアップ企業で3か月間のインターンシップも経験しました。その企業は生活インフラをレンタルするEnergy as a Service(EaaS)を展開していて、現地の実情に即したソリューションを提供しているという点に感銘を受けました。
日本や自分の中の常識にとらわれず、フィールドに出て、人びとの姿をよく観察する――。インターンシップで学んだ現場を重んじる姿勢は、日本からCourieMate※のビジネスの管理・サポート業務を行っている現在も、私の軸となっています。そして、「アフリカで働きたい」という気持ちが私の中に膨らんでいったのも、この経験が大きな契機となりました。
CourieMate※= ウガンダとタンザニアに拠点のあるMSB海外子会社


確かなブランド力を基盤とした
異なるアプローチに魅力を感じて
卒業後はテレビ局に就職して、報道の現場やコーポレート部門で働きました。ただ、仕事にも慣れて自分を顧みる余裕ができたとき、心の中にタンザニアでの充実した日々の記憶が蘇ってくるのを感じました。すでに結婚もしていたので、その思いを夫に伝え、タンザニアとルワンダを二人で旅しました。その時に彼が言った「危険な地域だと思っていたけど、とても素敵なところじゃないか」という言葉が後押しとなって、キャリアチェンジを決意しました。


ヤマハ発動機のMSB部を転職先として選んだのは、製造業である大きな会社がチャレンジするアフリカでのサービスビジネスに、純粋なおもしろさを直感したからです。それまでドメスティックな環境で働いていた自分でも「挑戦できる仕事」とも感じました。
タンザニアでインターンシップをしていた当時、ヤマハ発動機の船外機に対するアフリカの人びとの信頼について耳にしたことがあります。「漁業従事者たちは、ヤマハを使っていることを誇りに思い、とても大切にしている。漁を終えてボートが浜に着くと、彼らは船外機を担いで家に持って帰るんだ」と。その姿を目にしたことはありませんが、アフリカにおけるヤマハ発動機のブランド力を実感できる話でした。確かなブランド力を背景として、まったく異なるアプローチでチャレンジしていく会社。その取り組みに興味や期待感を抱きました。

「アフリカで働きたい」――。それは今も持ち続けている希望です。しかし、まだ学ぶべきことが多いということも認識しています。現地に駐在しているリーダーとともに仕事をする中で、彼の背中を見て実感する部分でもあります。 MSB部のスタッフがアフリカに赴任するということは、現地のリーダーとして活躍することを意味します。現地の皆さんをまとめ、牽引していくマネジメントを担うということです。市場環境や働く皆さんを深く理解し、経験と自信をもってリーダーシップを発揮しなくてはなりません。そのためにも、日本での仕事の中できちんとスキルを身につけ、いつかアフリカに渡ってビジネスを動かしていける存在になれるよう、研鑽を積み上げていきたいと思います。
経験を積み上げ、やがて
アフリカ事業を率いる存在へ
私が担当する子会社CourieMateは、東アフリカでラストマイルデリバリーを展開していますが、まだ成長途上にある会社です。日本側からのサポートとして、現地のリーダーとともに事業計画を検討して社内各所に説明を行うほか、財務数値やオペレーション上のKPI達成度のモニタリングも行っています。また、それらの達成支援のために改善提案を行うことも重要な業務の一つです。
転職したばかりの頃はまだ現場感覚が薄く、現地で起きている事象についてうまく頭の中に思い浮かべることができませんでした。そうした苦労はありましたが、ウガンダやタンザニアに出張し、現場を見たうえで議論を重ねることで、少しずつビジネスの改善や進展に貢献できる自信もついてきました。これからもしっかりと勉強をした上で、実直にアフリカと向き合っていきたいと思います。
MSB部は、私にとってとても働きやすい職場です。まずもって、とても明るく楽しいメンバーたちに囲まれています。「おはよう、元気?」から始まって、「今日のランチはどうしよう?」というカジュアルな会話もあれば、互いの業務について、担当や領域を超えて相談し合える間柄です。外国籍の仲間もたくさんいて、背景の異なる多様な人たちとの仕事は非常に刺激的ですし、毎日楽しさを感じながら働いています。



私の目標は「アフリカ事業を率いる人材」になることです。
アフリカは今後、欧米やアジアといったヤマハ発動機のこれまでの主要市場とは異なった成長を見せていくだろうと考えています。現在MSBが取り組んでいるラストマイルデリバリーやモビリティアセットマネジメントビジネスがヤマハブランドとの接点になり、アフリカでのYAMAHAの存在感がますます大きくなっていくことを期待しています。既存のビジネスでは存在しなかった発展のプロセスや、その成果。そこにアフリカビジネスのダイナミックなおもしろさがあるはずです。
そうしたことを一つひとつ実現していくために、まずは自分自身の成長を目指します。多様な人びとについてきてもらえる人材になれるよう、これからも業務を通じてビジネススキルを磨いていきたいと思います。

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