横浜ベイサイドマリーナC,D区画(中型艇バース)リニューアル(神奈川県横浜市)
稼働中マリーナにおける桟橋リニューアル
稼働中マリーナにおける桟橋リニューアル
開業から19年経過した全隻海上係留保管の横浜ベイサイドマリーナでは、係留桟橋の老朽化が問題となり、特に木製浮桟橋の老朽化は利用者の安全性の確保と、景観、利便性の維持・向上のための対策が急がれていました。そこで木製浮桟橋リニューアル5年計画が策定され、平成22年から段階的に実施し平成27年に完了いたしました。当初計画では、既設杭を流用し既設レイアウトのままのリニューアル計画でしたが、リニューアルが進むにつれ、1シップ1バース(シングルバース)の要望と60フィート以上の大型艇やカタマラン艇の係留バースの要望が高くなり、最終年度で実施されたC5,C6,D2バースは、その要望に応えるため新規係留杭による新規レイアウトの係留桟橋が整備されました。5年間のリニューアル工事では、綿密な工事計画と利用者への丁寧な説明によりマリーナの営業および利用者の安全性と利便性に支障をきたすことなく、スムーズに実施されました。
所在地 | 神奈川県横浜市金沢区(Google map) | 用途 | プレジャーボート用海上係留施設 |
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保管隻数 | C1~C6、D1D2区画(10~12.5m艇バース、344隻) | 浮桟橋係留 | 鋼管杭による係留 |
係船方法 | 補助桟橋(ダブルバース+シングルバース) | リニュアル完成 | 平成22年~平成27年3月 |
事業者 | 横浜ベイサイドマリーナ株式会社 |
人工木材デッキ+アルミフレーム
木製浮桟橋に変わり、腐らず変色しにくい木粉の少ない人工木材と海水による腐蝕に強いアルミフレームの浮桟橋が採用されました。
1シップ1バース
事前の利用者アンケートで想定を上回るシングルバースの要望を受けてリニューアルされました。補助桟橋は係留艇に配慮した長さで利用者の安心感を高めています。
内杭式パイルガイド・ローラーガイド
指などの挟み込みを防ぐために、ローラーは桟橋内部に収納しています。桟橋の内側に杭を配置することにより、桟橋側面を最大限に活用できます。ゴム製ローラーの接地面積を大きくした鼓(つづみ)型とし、杭の防食材を傷めることを軽減。また大型桟橋ではダブルローラーガイドを採用しています。
静電気除去ライナー
人工木材は、濡れた時の摩擦係数が大きく、すべりにくい反面、静電気が樹脂素材により発生しやすいため、静電気を除去する機能も設けています。
伸縮ジョイント連結
桟橋フレームのアルミ材が熱膨張することを考慮し、採用された連結構造です。独自の形状をしたジョイントがフレキシブルに桟橋フレームの伸縮に追随します。
大型艇バース
各バース先端部(Tヘッド)とC6バース根元部に60ft~70ft用バースを設けてます。
杭天端高の変更
自然災害の激甚化により災害想定基準が高まったため、新設係留杭は従来よりも天端高さを1m高く設計されました。
カタマラン艇バース
艇の全幅が大きなカタマランボートの係留需要に対応する3m幅の浮桟橋を大型艇用D型防舷材仕様で設けました。
ボート回頭スペース
C5バースには3箇所の回頭(船の向きを変える)スペースを設け、当初航路幅でも向かい合うC4バースの船と干渉を避けシングルバースへの出入りを容易にする配慮がされています。
大型クロスビット
大型艇バースには、ステンレスクロスビットをC5,C6に配置しています。
収納式救命ラダー
落水事故はマリーナのリスクのひとつです。一般的に水面から高さ約50cmの浮桟橋へ上がることは困難であり、夜間の落水事故は大きな事故になる可能性があるためリニューアルされた桟橋には、全ての補助桟橋の先端部に収納式救命ラダーが設置されています。夜間でも視認性の良い夜光ステッカーが取り付けられています。
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