設置要件
物理的な条件や施設の自治能力
きれいな飲み水に困っている方に提供できるように、適切な自主運営ができる方に提供できるように、装置を永く問題なく使ってもらえるように、サイトに要求される条件の概要を述べておきます。設置サイトの検討段階では、事前サイト調査リスト(PDF:750KB)に従って、当社もしくは、当社が委託する現地の特約店、NGO、コンサルタント、工事業者などが調査を行います。
設置要件
調査項目 | 条件 |
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ニーズ |
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原水 |
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治安 |
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サービス体制 |
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パートナー |
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自主運営 |
必要なメンテナンス
難しいメンテナンスは必要ではありませんが、メンテナンスフリーではありません。オペレーターを選任いただき日々のメンテナンスをしていただくことが永く使っていただくために大切です。下表に必要なメンテナンスの概要を示します。設置後、選任いただいたオペレーターに対して、2日間のメンテナンストレーニングを実施します。
メンテナンス名 | 内容 | 頻度 |
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日常メンテナンス | 点検(取水部、送電または発電設備、本体、流量)、清掃(バイオ槽、緩速ろ過槽)、水質点検(透視度、臭い、味)、ドレイン(原水槽、前処理槽) | 毎日 |
定期メンテナンス-1 | 水質点検 (pH、残留塩素濃度)、次亜塩素酸溶液補充 | 1週間に1回 |
定期メンテナンス-2 | 砂搔き(緩速ろ過槽) | 3~4ヶ月に1回程度 |
定期メンテナンス-3 | 砂搔き(前処理槽4)、清掃(原水槽1&2、浄水槽1&2、バイオ槽) | 6ヶ月に1回程度 |
水質検査 | 現地の規則に従い公的機関にて水質検査 | 6ヶ月に1回程度 |
※ 作業はそれぞれ約1時間
水委員会の設立
使用者である村落や病院、学校は、YCWの購入資金を自ら出さないため、引き渡し後に自分たちが維持管理していくという意識が低いことが課題となります。しかし、使用者自身が自主的に管理してメンテナンスをしないと装置は持続して使えないものとなってしまいます。適切にメンテナンスを行っていても自然災害などでポンプや他の電気回路が故障する場合があります。また、バッテリーには寿命があり、使用状況や環境によって数年から20年以内くらいに交換が必要となります。水委員会設立は、使用者が本装置を持続して使えるようにするために、また、そのために不可欠な資金を貯蓄してもらうことを目的に、水委員会設置マニュアル(英語版PDF:265KB)を使って説明します。水委員会の選出と役割、メンバー役割の概要を下図に示します。