「ヤマハクリーンウォーターシステム」が2013年度グッドデザイン賞「グッドデザイン・ベスト100」に選出 社会貢献活動事例
公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2013年度グッドデザイン賞を受賞しました。
2013年10月1日
ヤマハ発動機株式会社が新興国・途上国の村落向けに開発した小型浄水装置「ヤマハクリーンウォーターシステム」が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2013年度グッドデザイン賞を受賞しました。さらに受賞対象の中でも特に評価の高い「グッドデザイン・ベスト100」にも選出されました。
ヤマハクリーンウォーターシステムは、「緩速ろ過」という自然界の水浄化機能をベースにしたシンプルな構造が特徴です。大きな電力を必要とせず、専門の技術者によるメンテナンスが不要なため、住民による自主運営が可能で、水道設備がなく、安全な水へのアクセスが難しい村落で有効とされています。
きれいにろ過された水が人々の衛生意識を向上させたばかりでなく、システムを導入した村落のいくつかでは、実際に下痢や発熱などの病気が大幅に減少したとの調査結果が得られています。暮らしの面では、女性や子どもたちが水汲み労働から解放された結果、学習や生産活動を行えるようになり、さらに水配達などの新ビジネスによる村落開発が始まるなど、人々の暮らしにも様々な変化をもたらしています。
当社は、新興国の村落へ衛生的な水の供給を目的にヤマハクリーンウォーターシステムの導入を推進することで、国際社会に貢献しています。
【グッドデザイン賞 審査委員の評価】
生活に欠かすことのできない「安全な水」を新興国において確保する取り組みであり、日本企業の国際貢献活動の模範として高く評価した。特に評価できたことは、電力を極力使わず重力を利用した原理的ろ過システムであり、現地の人によるメンテナンスを可能としている点は、新興国の事情を理解したシステムデザインとして秀逸である。また衛生面の維持に貢献しながらも、女性や子どもたちを労働から解放する点などは、技術先進国の生活的価値を提供する支援であり、日本のデザインの未来を示す取り組みである。
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- グッドデザイン賞:1957年に創設されたグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動です。これまで55年以上にわたって、デザインを通じて日本の産業や生活文化を向上させる運動として展開され、のべ受賞件数は39,000件以上(2013年当時)にのぼります。今日では国内外の多くの企業や団体などが参加する世界的なデザイン賞です。
その他 事例
- 2023年10月6日ヤマハクリーンウォーターシステム導入によるインパクト加重会計で評価
- 安全な水へのアクセスは、SDGsにも掲げられた重要な課題の一つ(目標6)です。
- 2023年7月10日 インドネシア日本国政府との協業で、インドネシア・パプア州の2つの島へ寄贈
- ヤマハ発動機株式会社は、2023年7月に日本国政府との協業により、日・ASEAN統合基金(JAIF)※を用いて、インドネシア共和国パプア州にヤマハクリーンウォーターシステムを寄贈しました。
- 2023年4月1日SDGs(持続可能な開発目標)に関連した取り組み
- SDGsに関連した取り組みの一つが、安全な水へのアクセスが難しい新興国・途上国の村落に向けた小型浄水装置「ヤマハクリーンウォーターシステム」の導入です。