若者の新鮮な感性と独創の発想力で今までにないバイクウエアをつくる!その2 ファッションからバイク好きを増やしたい!
- 2016年9月6日
みなさん、こんにちは。過ぎ去った夏に何かやり残した感じがしてならない、ヤマハ発動機販売・伊藤です。
先日のエントリーでアパレルブランド「ROARS ORIGINAL」代表の高橋生児さんが、母校・文化服装学院の学生さんとバイクウエアをつくる講義を行っている旨ご紹介しましたが、「ヤマハとしてお手伝いできることはなんだろ? そうだ!みなさんに実際にバイクを体感してもらおう!」とプチ試乗会を実施しました!
↑実際にバイクウエアづくりに挑戦する高度専門士科課程の4年生5名とモデルとして協力してくださったみなさん、担任の朴澤先生、藏野先生、そして高橋センセーと
↑試乗の前にバイクの種類について説明。どんなバイクにあうウエアを作るのかを念頭に耳を傾けてくださるみなさん。その真剣な表情にボクもちょっと緊張しました
↑何はともあれ、まず、またがってもらいました
↑オシャレな女の子が乗ると、バイクがよりスタイリッシュに見えるから不思議です
↑前傾姿勢ってこんなに?
↑以前、スクーターを愛用していたという2組の担任・藏野亜矢子先生。ライディング・ポジションが決まっています!
徐々に場の雰囲気が和んできたところで、「百聞は一走に如かず」。二輪免許を持っている学生さんは自分自身で、免許がない方はタンデムシートで試乗してもらいました。
↑乗る前に装具の準備。ひじ、ひざ、胸とプロテクターを装着。彼女たちが身につけるとなぜだかス・テ・キ! 着こなし上手です
↑ヘルメットもかぶり慣れないと難しいですよね
↑若い男前にはかなわないけど......
↑「こうやってあごひも持って少し開くとかぶりやすいですよぉ〜」とアドバイス。バイクのことなら、ワタクシ伊藤にお任せあれ!(ちっちゃくドヤ顔......鼻の穴平常時比約1.5倍)
↑バイクにも色々なジャンルがあることをお伝えしたく、試乗車として大型クルーザーの「XVS950CU BOLT(ボルト)」、スポーツライディングが気軽に楽しめ若者に人気の「YZF-R25」に「MT-25」、オフロードタイプの「セロー250」、新しいコミューター「トリシティ125」
↑そして普通四輪免許で試乗いただけるモデルとして電動スクーター「E-Vino」を準備しました
↑安定した乗り心地とデザイン性から、人気が高かったのは「BOLT」でした。「ものすごく久しぶりにバイクに乗せてもらって楽しかった! でも乗るなら自分で運転操作した方がもっと楽しそう! 免許取るならせっかくだから大型がいいな」
↑慣れないうちはコーナリングで車体が少し傾くのが不安だったようですが、徐々に慣れてくると、「他の乗り物にはない、直に感じるスピード感が面白い」「風が気持ちいい」「楽しい〜」などと、みなさん笑顔全開になっていました
しか〜し! 実は今回、ただただ楽しいだけの試乗会ではなかったのです。
↑さかのぼること試乗会の4日前、「ROARS ORIGINAL」さんにて
↑各自デザイン画を持ち寄って、どんな素材でどう作り込むかを話し合っていたのです
↑この段階ではまだなにも形になっていなかったのですが
↑夏休み返上で学校に集まり、3日間という短期間集中で
↑型を取ってモデルさんが試着できる仮縫い状態にまで仕上げて来たのです
↑今回のプチ試乗会は、モデルさんに仮縫いのウエアを着てもらい
↑着心地やライディングウエアとしての機能を満たしているのかなどをチェックする場でもあったのです
↑ボタンひとつ付けられないボクは、みなさんのスゴさにただただ感心するばかり
試着の状況をお伝えすると......
↑「『さらば青春の光』という映画で若者が気負うことなくスクーターに乗っているシーンが印象的だったし、
がっつりバイクに乗る格好よりも、若い人は自分の好きなファッションでオシャレに楽しみたいと思うので、気軽にスクーターに乗るスタイルをイメージしてきました」という山田さん(左)
↑しかし、試乗してみて自身も気に入ったこと、またモデルさんの背格好や雰囲気が似合うことから、「BOLT」にあわせて最終調整。「BOLTは音も良かったです!」
↑その場でずんずん修正作業を進めていきます
↑「ROARS ORIGINAL」さんでシャーリングが入ったウエアを目にし、伸縮性の機能としてはもちろんアクセントとしても面白そうと、早速取り入れてきた山下さん
↑バイクウエアに使われているシャーリング加工って、革にウレタンのようなクッション性素材とストッキングのような伸びる素材を挟み、ストッキングのような伸びる素材だけを引っ張りながらいっぺんに縫うという加工方法で、かなり難易度が高い技なんだそうです。「この短期間で取り入れてくるなんて、すごい!」と高橋センセーもしみじみ
↑山下さん(右)は「女性がバイクに乗っていたらカッコイイなぁと思い、機能性がありながら街中でもオシャレに着こなせるウエア」を目指しているそうで、シャーリングの他、膝や腰回りの一部分に伸縮素材のプリント柄を使うなど、機能とアクセントを両立するようなワンポイントを施していました
↑「足を曲げたり、前屈みになって乗ることは事前に分かっていたのですが、実際にバイクにまたがってもらったら、予想以上で」と修正を進める山下さん。ペンで修正箇所を描いちゃうんですね〜
↑お父さんがバイク乗りという長谷川クンは、「レディースのカッコいいバイクウエアってあまり見かけたことがないので、女性でも思わずバイクに乗りたくなるようなもの作りますよ!」と心強い発言
↑一番手前、右のモデルさんが着用しているのが長谷川クン作品。「立ったままの状態とバイクにまたがってもらった状態とでシルエットが変わってくるし、身体のどの部分がどう伸びるのかなど、面白いですね。おかげで、修正箇所がたくさんなのですけれど(笑)」
↑「こんなファッションがあるんだ、とウエアからバイクに興味を持ってもらえるようなものを手がけて、バイクの魅力を広く伝えていけたらいいなぁ」と話すのは二輪免許所有者のシャーさん
↑「ツーリングを楽しむことを前提に、ベーシックなバイクのカタチ、レーサーレプリカにあうウエアをイメージして作りました。バイクは所有していないけれど、彼のネイキッドバイクを借りて時々乗っていてるので、袖丈や背丈、ズボン丈など長めにしてきたのですが......
↑R25のようなレーサータイプは思った以上に前傾姿勢なんですね。背中が丸見え状態ですし、ひざの縫い代をもう少し考え直さないと。このままじゃ快適に長距離ツーリング、できないですね(笑)」
↑「スイーツ特集とか、女性目線のツーリング企画とかの情報がもう少しあると女性ライダーを増やしていけるのではないでしょうか。あと、行った先の駐輪場がどうなっているのかなどの細かい情報があると女性は嬉しいのでは?」という女性ライダー獲得のヒントまでシャーさんに教えてもらっちゃいました
↑「実車を見たり、ここのところずっとバイクについて色々調べたり考えたりしているうちに、バイクに興味を持ち始めました。今日初めてバイクに乗せてもらいましたが、風が気持ちよかったし、楽しかった! 最近車の免許を取ったばかりなのですが、バイクにも乗ってみたくなりました」と今回の企画がきっかけでバイクに目覚めそうな平尾さん(左)
↑「ライディングウエアって難しいです。お尻がこすれるとか、たくし上げたズボンのあまりが足の付け根にたまって痛いとか......。普通に服着るだけで、"痛い!"なんて言われることはありませんからね」
↑平尾さんからは「機能とデザインを加味したものを作りたい。色々な制約があるからこそ、自分が今まで作ったことのないようなものが作れそうです」と期待膨らむコメントもいただきました
既成概念にとらわれずフレッシュな感性が存分に盛り込まれたバイクウエアづくりもまもなく大詰め。今回の試乗・試着であぶり出された修正点を反映させ、最終的に完成するのは9月16日頃。完成した暁には、またみなさんの力作をご紹介させていただきますので、ご期待ください!
↑この仮縫い状態からどう完成するのか、お楽しみに!
【関連リンク】
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- 2016年9月6日