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担当者インタビュー Vol.01

導入の背景と当時の白石さんの想いを聞いてみました。

担当者インタビュー Vol.02 システム上の困難と工夫 YPEC担当者インタビュー 担当者インタビュー Vol.02 システム上の困難と工夫 YPEC担当者インタビュー

白石さん

YPEC導入当初の責任者 YPEC導入当初の責任者

白石さん

サービスとして入社。国内・海外サービスを担当、サービマニュアルなどの資料関係で20年携わった後、部品番号設定・パーツカタログなどで20年。海外拠点の教育もこなす自他ともに認める部品・サービス情報のスペシャリスト。

上田:

YPECのシステム開発自体も大変だったのでしょうか?

白石:

システム開発の中で一番問題となったのは検索スピードなんです。 当時はISDNで今のように光回線とかじゃないので、今じゃ考えられないんですけども当時のルールで8秒ルールってのがあって、ボタンを押して8秒までには表示させようっていう。
今はだんだんゼロに近づいてきてるのですけど、当時はなぜ時間が掛かるかというとイラストのデータがすごく多いんですよね。部品番号とかはただの数字なのでどんどん出るんですけど、イラストを表現するのに時間がかかるっていうのが一番苦労したんですね。
そこで何をやったかっていうと、AWSと契約して、AWSのサーバーって全世界にあるものですから、イラストデータだけはそこに保存して見せるようにしたんです。そういうのを全世界で展開して、コストはかかりますけど、一応ストレスのないようなスピードで検索できるようになりました。

上田:

ユーザーさんから見た時には情報が一つまとまって送られているように見えるけれども、いろんな工夫をしながら見せているということですか。

白石:

画像の解像度にしても、圧縮して小さくしすぎると拡大したらギザギザになったりするので、そのバランスを取りながら、ちょうど耐えられるような形までメーカーさんと研究しながら今のところに落ち着いたということです。

上田:

ISDNの頃なんですよね。よくやろうと思いましたね。

白石:

やっぱり妥協しちゃいけないっていうのがあって。安く簡単に作ることもできたんだけども、「それやっちゃうと5年で陳腐化するよね」というのがあるので、何年経っても使えるものであるためにはやっぱり妥協しちゃいけないって、そういう作り方にさせてもらってました。
あるメーカーさんが、YPECを見て、IT企業に「ヤマハと同じに作ってくれ」って依頼をしたそうなんですが、「ちょっと完成度高くて無理です」って断られたって話があるぐらいですので、当時としてはよくできたシステムになったかと思います。

上田:

今は他のメーカーさんもある程度公開されているけれども、内容と方法はそれぞれですよね。何かネックになるものってあるんですかね?

白石:

うちはシステムをすべて内製にしたので、社内の業務システムとリンクするっていうのはある程度融通が利いたんですよね。必要な情報をリアルタイムに取っていけるっていうのがものすごく有利な点だったんです。そういう技術的とか機密的な大変さがネックになっているということはあるかもしれないですね。
それと、公開開始って時にパーツカタログを見たいのは、今走っている、それまでに発売したバイクに乗っていらっしゃる方なので、昔のモデルも用意しないといけなくて。世界中でカラーチェンジとかも入れると1年間に500とか800モデル出るものですから、用意すべきモデルの総数が1万モデルとか2万モデルの世界なんですよね。それを全部デジタル化しないといけないっていうとデータ作りの負荷が非常に大きいので、そこの大変さもあるんだろうなと思いますね。

上田:

どの辺まで用意したんですか。

白石:

何年ってルールはなかったのですが、「15年前まではデータ準備しよう」ってしましたね。でも、それより前のモデルはやらないかというとそうじゃなくて、多くのお客様から要望のあるモデルはデータを作るようにしてました。だから、どんどん遡った年度のモデルのデータができていったと思います。

上田:

パーツリストの構成とかで、何かルールはあるんですか?

白石:

1ページあたり5~60の部品以上描くと、もういっぱいになって見えなくなるんですよね。だから多くてそのぐらいで。ある部位について「60部品以上が出るんだったらそれを分けましょうね」とか、そういうルールはありますね。
サプライヤーさんも製品自体や部品自体を見て描くわけじゃないんですよ。全部図面。平面の図面からその寸法を取りながら立体にしていくって作業をしてるんです。なので、サプライヤーさんも特殊技能を持っているところでないとできないですね。

上田:

実寸をそのまま再現するわけじゃなくて、見やすいように加工するんですね。

白石:

そうですね。ここはデフォルメするとか、ここを強調するとかっていうのがノウハウとしてあります。本当に描くとネジの形をきちっと描かないとわからないんだけど、そこはデフォルメして「分かればいい」として描く場合もあるし、横から見てわからないんだったら、もっと角度を変えてわかるような形にして描くとかっていう工夫はしてますね。

上田:

30年前のパースリストと今と比べると、この辺はさすがに良くなってるよねって箇所はありますか?

白石:

30年前は図面を1つずつ見ながら描いてたんですね。今は設計がCADの3Dデータなんで立体図になってるんですね。立体図を分解していけば、パーツカタログの素材はサンプル化できるので効率的に正しい形が描けるようになっていますね。

上田:

着実に進化してるんですね。パーツカタログ自体も3D化してどのように組み付けてあるかとかも見れるようになると良いなとか期待が膨らみます。

この記事のまとめ

  • YPEC開発では、ISDN時代の制約の中で検索速度(8秒以内表示)を実現することが最大の課題だった
  • 特にイラスト表示の負荷が大きく、AWSなどの分散サーバーを活用して高速表示を実現した。
  • 画像は解像度とデータ容量のバランスを調整し、拡大時の視認性と表示速度を両立している。
  • 「短期的な簡易システムではなく長く使える品質」を重視し、高完成度の設計思想で開発された。
  • システムを内製化したことで、社内データとリアルタイム連携できる柔軟性を確保した。
  • 世界中の膨大なモデル(最大数万件)を対象に、過去モデルも含めたデータ整備が大きな負担となった。
  • パーツカタログは図面や3D CADデータをもとに、見やすさを重視したデフォルメ表現で進化している。
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