特長紹介:YZ450FX
01極低速域で粘り強さを、中高速で力強さを発揮するエンジン
水冷449cm3DOHC単気筒4バルブエンジンは、スロート部マルチアングルオーバル形状の吸気ポート、φ39mmの大型チタン製吸気バルブ、天面形状と裏面リブを最適化したアルミ鍛造ピストン、プレーンベアリングを採用したコンロッド軸受、慣性モーメントを最適化した肉抜きウェブ、細部まで高性能を追求した設計とした。専用ECUの採用と相まって、クロスカントリー走行に求められる極低速域での粘り強さと、中高速域での力強さを両立。軽量かつコントローラブルなエンジンは、軽快なハンドリングの実現にも寄与する。
02いっそうのパワフルさと扱いやすさを求めた吸気系
シリンダー前方ダウンドラフト吸気は継承されつつ、エアクリーナーボックスへの新気採り入れ通路は後方ダクトレイアウトを採用。優れた過渡特性とリニアなレスポンスを実現し、ハイレベルなドライバビリティを目指した。吸気系統のレイアウトは、経路への水やホコリ、泥などの侵入を軽減させながら、ラウンド状立体エレメント採用などにより性能を向上。さらには軽量コンパクト化も果たしている。
03低フリクションのカムチェーンを採用。駆動系も徹底した軽量化へ
高精度でフリクションロスの少ないボルクワーナー社製カムチェーンを採用。テンショナーに圧側スプリングを備えることで、カムチェーンの挙動安定化と負荷低減を実現し、エンジンの高回転化と信頼性向上を両立している。5速ワイドレシオのトランスミッションは、メイン軸とドライブ軸の間隔を拡大し、各ギアを大径化することで強度を高めながら軽量化も達成。プライマリーギアとハウジングを一体構造としたクラッチは、皿バネ形状のクラッチスプリングを採用し、ダイレクトなフィーリングと軽い操作感をもたらしている。さらに8枚のフリクションプレートを最適化することで、よりマイルドなクラッチのつながり感を実現。悪路での発進時などでも扱いやすい。
04バイラテラル・ビームフレームに専用エンジン懸架
バンプの衝撃で横方向にわずかな挙動を示すフレームフレックス特性に着目し、タンクレールの環形状や保持形状、補強材などのバランスを綿密に設計。バンキングの軽快感、ニュートラルな舵角感、ラインの自由度など旋回性を高めつつ、優れたスタビリティを発揮するバイラテラル・ビームフレームを採用。エンジン懸架の締結ボルトが貫通構造となり、バンプ吸収感のフィーリング向上にも寄与する。
05ショートストロークで低重心を実現した前後サスペンション
モトクロッサーYZ450F用として高い戦闘力を発揮するKYB製ユニットをベースに、低重心化を図るため前後ともストロークを短縮した。これによりシート高はYZ450F比で10mmダウン。フロントはピストンロッドおよびプッシュロッドの変更によりショートストローク化を果たした。これによりYZ450F比、ホイールトラベルを10mmショート化。フロントの接地感や旋回時の安定感が高まり、マシンとの一体感向上にも寄与。ウッズでのタイトコーナリング時などで高いパフォーマンスを発揮する
06高い実用性と耐久性を持つフロントサスペンション
フロントサスペンションには、手回しで圧減衰調整できるアジャスターを装備。また、インナーチューブへの傷付き防止を狙い、ワイドサイズのフォークガードを装着。さらにインナーチューブの表面劣化を低減するために強化ダストシールを採用し、リップ長の拡大によりダスト侵入を抑え、オイルにじみのリスクを低減している。
07軽量コンパクトかつ十分な容量を確保した燃料タンク
専用設計の樹脂製燃料タンクは、YZ450Fに対して前方と下側エリアを拡大。低いレイアウトの燃料ポンプにより、軽量コンパクトながら十分な容量の確保を両立している。
08車体デザインとのマッチングに配慮したエンジンガード
エンジンガードはエッジを抑えたフラットでプレーンなフォルム。車体デザインとのマッチングに配慮しながらも、プロテクション機能が必要な箇所をしっかり保護するよう設計した。
09直線的な造形でスピード感と力強さを表現
YZシリーズの特徴でもある、水平に突き進む矢のようなスピード感を造形化したホリゾンタル・ムーブメントを、さらに強調。リアフェンダー、フューエルタンクからシュラウドのライン、そしてフロントフェンダーに直線的なデザインを施し、突き刺すような力強さを表現している。
10軽快感と操作性を増したシュラウド
ライダーがより体を動かしやすいよう、スムーズでスリムなシュラウドを採用。走行時にライダーが地面を見やすく、また、足を動かしやすいデザインとしている。見た目の軽快感に加え操縦性の向上にも寄与しながら、フロントフェンダーの導風効果とも相まった、高い冷却性能の発揮にも貢献している。
11ライダーが体を動かしやすいフラットなシート
エアクリーナーカバー天面を低く設計し、シートからエアクリーナーカバーへとつながるエリアのフラットさと一体感を高めることで、ライダーが前後に体を動かしやすい形状を実現。シートは左右エッジ部に丸みを持たせ、ヒップポジションの自由度を確保している。シート後方にはわずかなストッパー形状を持たせることで、加速時のフィット性にも配慮。さらにシート表皮とクッションでボトム部を巻き込む構造とし、リーンアウト時のヒップや腰への衝撃軽減を図った。
12ゼッケンと一体化したフロントフェンダー
フロントフェンダーのデザインはゼッケンと一体化したレーシーなシルエットに。ブレーキホースをゼッケンの裏面に回すと同時に、ゼッケンバンドの廃止、スロットルワイヤーの短縮などを行い、シームレスでクリーンな印象に。軽量かつ最適化された剛性により、走行中のフロントフェンダーのブレ軽減、泥詰まり抑止など、機能性も高めている。
13コンパクトなライディングポジション
2023年モデル比でフットレストを5mmダウン、ヒップ~フット間を10mm拡大することで、下半身に余裕を持たせている。ハンドル位置は2023年モデル比でパイプ1本分手前に。より自然なポジショニングを可能にしている。
14コンポーネントパーツをアップデート
バーパッドはコンパクトで耐水性に優れるPVC材を採用。クラッチカバーには、ブーツが擦れることによる傷付き跡が目立ちにくく、オリジナリティをアピールするデザインとした。また、前側の樹脂製スプロケットガードは、コンパクトでありながら泥詰まりしにくい形状としている。フットレストブラケットはストッパー部の構造にも機能性を持たせ、泥詰まり抑止と路面ヒット時の噛み込み抑止を図った。
15多機能かつ使いやすい。先鋭のパワーチューナーApp
エンジン特性や電子制御システムをスマホで簡単にセットアップできるパワーチューナーApp.を搭載。多機能なアプリを直感的に使いこなすことで、あらゆる走行シチュエーションに最適なセッティングを実現する。
(1)シンプルチューニング
操作は「スムーズ⇔アグレッシブ」表示の1軸バーをタップするだけ。イージーにエンジン特性をセレクトできる。決定した特性を4×4の画面で確認し、好みや状況に応じて「FI」「IG」を微調整可能だ。
(2)トラクションコントロールシステム
走行時、リアタイヤのスリップ傾向を検知すると、点火制御によりエンジン出力を抑え、トラクションを維持。パワーチューナーApp.を用いて、トラクションコントロールシステムの介入度合いを3段階(OFF含む)に調整できる。
(3)ローンチコントロールシステム
スタート時、リアタイヤのホイールスピンを検知すると、エンジン出力を抑え、より効率のよい発進を可能にする。新たにレブクリップ機能を搭載。ローンチコントロールシステム作動時の上限回転数を6,000〜10,000rpmの間で500rom刻みで設定できる。ライダーはスロットルの加減を調整することなく、スタートのタイミングに集中できる。車両の発進を認識するとレブクリップ機能はキャンセル。3速に入るとローンチコントロールシステムがキャンセルされる。
(4)ラップタイム計測機能
ラップ・バイ・ラップ(1周ごとのタイム)が取れるラップタイム計測機能を搭載。セッティング効果や実戦でのラップタイム変位を数値で確認できる。計測は、左ハンドルスイッチにあるモード切り替えスイッチ「マルチファンクションボタン」を押すだけ。走行後、車両ECUが記録しているデータをアプリで確認する。
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- 画像はイメージです。
MAP1、MAP2は車両本体に内蔵。専用アプリ「パワーチューナー」の利用で、デフォルト登録されているヤマハ発動機推奨のマップ(3種)を選択できる。
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- 上記の図は各マップのイメージです。
ニューカラー&グラフィック
16スポーティさを大胆に表現するカラーリング
ハイパフォーマンスの血統“ブルーファミリー”を濃密に感じさせるヤマハブルーをベースに、ホワイトのビッグロゴとグラフィックをあしらったカラーリングを採用。差し色にライトブルーを使用することで、爽快かつアグレッシブなスポーツイメージを高めている。