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Salty Life No.190

ソルティライフは海を愛する方々の日常生活に、潮の香りを毎月お届けするメールマガジンです。

ソルティライフ

お花見のピークは過ぎましたが、海ではいろいろな場面でまだまだ「春」を感じることができます。周期的に低気圧が通過し天気が安定しないのもこの季節の特徴ですが、そこに降る雨もまた春の美しさを感じさせてくれます。
夏までの間、人気のない砂浜で、
ただ一日、海を眺めつづけるのもいいかもしれません。海にでかけませんか?
「Salty Life」No.190をお届けします。


Monthly Column灯台に恋をする

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夕暮れになると活動をはじめる「灯台」。規模の大小問わず、その働きぶりが愛おしい

 マリン専門誌の編集者や業界で活動するライター、カメラマンたちからなるマリンジャーナリスト会議(MJC)では、様々な分野でマリンレジャーの健全な普及に貢献した人々を表彰する「MJCマリン賞」を選考している。今年もその表彰式がジャパンインターナショナルボートショーの会場で行われた。
 昨年の西日本豪雨の洪水に取り残された120名の住人を水上オートバイを使って救助し、避難所まで運んだ倉敷市の内藤翔一さんが大賞を受賞したのをはじめ、日頃から海を愛し、ユニークな形で活動している4名(組)の方が表彰されている。
 そのなかで特に私が関心を抱いたのが「灯台女子」こと不動まゆうさんであった。
 不動さんは灯台の魅力を発信するフリーペーパー「灯台どうだい?」の発行人である。2014年2月に創刊された同誌は、自費出版ながら熱烈なファンに支えられ、これまで年4回のペースで発刊されてきた。そのほか「灯台はそそる」「灯台に恋したらどうだい?」などの著作(以前Salty Lifeでも紹介)を通してマリンの代表的な「アイコン」のひとつである「灯台」について、女性らしい視点を通してその魅力を発信しつづけている。女性らしい視点といっても、その誌名からも想像できる通り、時おり「親父ギャグ」を織り交ぜながら表彰式やその後のパーティで挨拶する不動さんは、サービス精神旺盛な、とても気さくな方で、そこがまた素敵である。
 不動さんがいちばん好きな灯台は、今はなき「東京灯標」であるという。実は、そこに灯台好きの神髄を見た気がしたのである。
 東京灯標が好きだということは、あるネットニュースに掲載されていたインタビュー記事で知った。それによると「心が難破していたある夜、東京湾の海浜公園へ1人で出かけた。海水は墨汁のように黒く、吸い込まれそうで怖かった。そのとき海上から閃光(せんこう)が飛んできた。規則的に届く温かい色の光は、“大丈夫だよ”と励ましてくれているようで安心感がありました」ということである。不動さんに閃光を投げかけた主が、東京港の入り口に建っていた東京灯標の光であったのだろう。
 不動さんは灯台が放つ「光」によって励まされ、人生を導かれたのである、といったら大げさだろうか。
 筆者が外洋ヨットに明け暮れていたある時代、夜の海を走るのは特別なことではなかった。とはいえ、当時は今のようにGPSも普及しておらず、夜間に自船の位置を知るには灯台に頼らざるを得なかった。夜間の海における灯台は外観に意味はない。灯台は「光」によってのみ存在するだった。 
 漆黒の波間に見え始めるかすかな光。色を確認し、発光パターンを指折り数え、チャート(海図)に記載された灯質と照らし合わせながら、どこに建つ灯台なのかを知る。複数の灯台、もしくはラジオビーコンを使いながら三点方位法でチャートに鉛筆で線を引いて自船の位置を確かめる。こうして走る方向が間違えていないか、そのコースは安全か、あとどれぐらい走れば目指す港に到着できるのかを判断したのである。
 最近では夜間航行などすることも希になったが、今でも灯台に出会うたび、私はその「光」に思いをはせ、その存在に感謝する気持ちを忘れない。
 不動さんが海浜公園で出会った「東京灯標」の灯質はOcW8s(Occulting White 8sec)、つまり「単明暗白光8秒」であった。つまり白色の不動光が、途中わずかに遮断されながら、8秒間ともる。灯高は29メートルで光達距離は8マイル。灯標であるし、灯台の規模としては小さな部類だった。
 その光に癒やされた不動さんは、その後どのような形で東京灯標の日中の「姿」に出会ったのだろうか。そのとき、どのような気持ちを抱いたのだろうか。いまどき死語かもしれないが「文通」で芽生えたほのかな恋心を抱く相手に初めて対面するときのような気分だったのだろうか。ああ、ご本人にお会いしたときにお聞きしておけば良かった。
 昨年は、日本初の西洋式灯台「観音埼灯台」の着工から150年を迎えた(着工から150年なのであり、巷でいわれている「灯台150周年」が正確ではないことは不動さんから教えてもらった)こともあり、不動さんの活動は多くのメディアに取り上げられ、たくさんの人が灯台、および航海や海への関心を抱くこととなっただろう。
 読者の多くの皆さんは、おそらく海から灯台を眺める機会も多かろう。そんなとき、その灯台の真の役割や存在意義に思いを馳せていただけたら、嬉しいことである。
 なお、東京灯標が撤去されるまで、その周りはシーバスフィッシングの一級ポイントであり、撤去後も、何もなくなった海面のその下にシーバスが居着いているだろうとの予想が大当たりしたことは、筆者の密やかな自慢である。ある意味、私もこの灯台には首ったけであった。

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ユーラシア大陸最西端に建つポルトガルのロカ岬灯台。建設されたのは大航海時代後の1772年
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キーウエストの暗礁に建つ灯台。この姿の「味わい」を理解できるあなたはガチなソルト
田尻 鉄男(たじり てつお)
学生時代に外洋ヨットに出会い、本格的に海と付き合うことになった。これまで日本の全都道府県、世界45カ国・地域の水辺を取材。マリンレジャーや漁業など、海に関わる取材、撮影、執筆を行ってきた。1963年東京生まれ。

キャビンの棚大型連休にふさわしく「A LONG VACATION from Ladies」

 大瀧詠一の「A LONG VACATION」は、間違いなく「歴史的名盤」である。1981年にリリースされたこのアルバムは「ロンバケ」と親しまれ、ある時代を楽しく生きてきた、ある世代の人々は、今でもカラオケで「恋するカレン」や「君は天然色」を好んで歌う。「A LONG VACATION from Ladies」はそんな歴史的名盤を、大貫妙子、今井美樹、尾崎亜美、つじあやの、太田裕美ら女性アーティストたちがカバーしたトリビュート・アルバムで、こちらは2009年に発売された。
 どちらも同じ曲が収録されているのだが、それぞれに味わいがあって素敵だ。「恋するカレン」は大瀧詠一の8枚目のシングル。失恋の傷心を歌い上げた名曲だが、「A LONG VACATION」ではこの曲の直後に「FUN×4」(ファンバイフォーかファンファンファンファンか読み方は謎である)という曲が続く。こちらはというと、思わず素敵な彼女をゲットした幸福感をストレートに歌い上げる。救いがある。この曲順の妙がいい。
 オリジナルの「FUN×4」では、女性の声で「散歩しない?」というフレーズが入るのだが、実はこの声の主は太田裕美。そして「A LONG VACATION from Ladies」では「FUN×4」を太田裕美が歌い上げ、「散歩しない」の声の主が大瀧詠一本人という仕掛けが楽しく、嬉しい。実は大瀧詠一が音楽的影響を受けたという植木等(事実である)もこの曲をカバーしている(大瀧詠一自身がプロデュース)。“こりゃまた失礼”ってな感じで、かなりご機嫌に歌っているのだが、こちらの「散歩しない?」は渡辺満里奈である。
 今月末には10連休を迎える。賛否両論あるようだ。銀行が10日間も営業してないって、不安じゃないか? ま、いいか。FUN、FUN、FUN、FUN、楽しみはそれこそ4倍でも、5倍でも、多い方がいい。

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「A LONG VACATION from Ladies」
レーベル: ユニバーサル・シグマ
参考価格:¥5,379(初回限定盤DVD付/税込み)

船厨春を味わう「ホタルイカと春キャベツのスパゲティ」

 ホタルイカの群遊は富山湾の春の風物詩として知られ、特に魚津の群雄海面は特別天然記念物に指定されている。産卵期になると雌が浅海を回遊するために起こるもので、それらが波によって浜辺に打ち上げられた現象は「ホタルイカの身投げ」と称され、外套膜状に約800個の発光体を持つホタルイカが浜辺を青白く幻想的に染め上げる。
 かつてホタルイカ漁は富山湾独特の漁業であったが、もともと日本海全域、さらに太平洋側では北海道以南から熊野灘にまで分布する烏賊で、現在では日本海の各地で水揚げがあり、漁獲高も富山県を抜いて兵庫県がトップになっていると聞いた。
 近頃は都会にいてもスーパーにホタルイカが並ぶと春を感じることができる。なんといっても旨い。これではわざわざ身投げせずとも、食いしん坊に捕獲されてしまう。
 これに春キャベツを加えて作るペペロンチーノ風のスパゲティはおすすめの逸品だ。春キャベツはただ春に収穫されるだけでなく、通常のキャベツとは品種が異なることはあまり知られていない。葉が柔らかく、密度も通常のキャベツとは異なり全体がふわふわとしているのが特徴だ。
 料理法はいたって簡単。春ならではの海の恵みと大地の恵みを味わい尽くそう。

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「ホタルイカと春キャベツのスパゲティ」
■材料(2人分)
ホタルイカ100〜150g、春キャベツ1/4個、スパゲティ(太さは好みで)200g、ニンニク2片、輪切り唐辛子 少々、オリーブオイル 大さじ3、塩・粗挽き黒胡椒適宜
■作り方
1)ホタルイカは目玉を取り、水でサッと洗い、水気を切る
2)キャベツは大きめのザク切りにする(手でちぎってもOK)
3)鍋に湯を沸かす
4)フライパンを中火にかけ、オリーブオイルを入れ、薄切りにしたニンニクと輪切り唐辛子を加えて香りが立つまで熱する
5)湯が沸いたらスパゲティを茹でる
6)茹で時間の2分前に鍋にキャベツを加え、時間通りに茹であげる
7)4のフライパンにホタルイカを入れ強火でサッと炒め、6のパスタとキャベツを加えまぜ合わせ、塩と胡椒で味を整える

海の博物誌氷の厚さよりも治安の良さ「北極海航路」

 飛行機が直線的な最短距離を取り、北極海上空を飛ぶことは多くの人が常識として認識している。ところが船の場合はどうだろう。メルカトル法で作成された地図を眺めているばかりだと、しかも広い気持ちのいい海を走ることばかりを考えていると、北極海を走るという発想を置き去りにしてしまいそうになる。
 北極海は約1220万平方キロメートルの広さがあるが、冬はそのうち95%以上、夏でもおよそ50%が氷に閉ざされている。水深も深いところばかりではない。気候的にも悪条件がそろい踏みだ。実際に、20世紀になるまでは敬遠され、航路として開通したことはなかったが、それでも隙を見て、はたまた船自体の高性能化、さらに氷自体が減少傾向にあることもあって、現在は北極海の航路は徐々に拡大してきている。
 1977年にソ連(当時)の砕氷船がムルマンスクから北極海まで8日間での到達に成功すると、安全性を含めて航路の開拓が着目され始め、1979年にはカナダの石油砕氷タンカーが氷を砕き分けながらボーフォート海を抜け、さらに同じ年に、同船が北極の大浮氷群の航行にも成功すると、北極海航路はヨーロッパとアジアを結ぶ最短航路(大圏航路)として現実味を帯びてきた。
 南方の航路に比べて時間を短縮できるばかりでなく、海賊など治安の悪さに悩まされることがないため、物流や地政学の面で注目されている。

Salty Log〜今月の海通い雨の日の釣り師、改め。

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「昔は」よく釣れたポイントといわれるところでも、新しい防波堤などができて潮が変るなどしていないかぎり今も釣れます

 前日の予報では雨と風で厳しい一日になりそうだった。敬愛する開高健は著書「オーパ!」の冒頭に「雨の日の釣り師のために」という言葉を使っていた。自身が編纂した釣り文学集にも「雨の日の釣り師のために」とのタイトルが使われていた。雨の日は家で本でも読むべきなのだろうか。いや、そんなことはない。雨の海は美しい。そして楽しい。そんな雨の1日をレポートしよう。そんな思いを胸に家を出る。

 これまで着ていたヨットのオイルスキンよりいいんじゃないかと思い、ちょっと奮発して防水・撥水・通気性に優れた高級素材で作られたパーカーを購入した。明日は雨になりそうだ。「いよいよその機能性を発揮することになるのだな」などと、雨の予報に実は心を躍らせていた。寒さ対策には、熱いコーヒーを保温性の高いポットに入れて持って行くつもりだ。ところが、雨は降らず、ボートの舫いを解くころには晴れ間さえ出てきた。風も心配したほどではなく、水路を出てみると、けっこう穏やかな海が広がっていた。「雨がイヤだだと? 寒い? いやいや、雨は楽しいよ。それを教えてあげようじゃないの」などと、いつもの上から目線で勇んでいたお調子者のもくろみは、気まぐれな天気によって崩壊したのである。ストイックなボートフィッシングを楽しみたかったのに。人間などわがままなもので、そんなコンディションに少々拍子抜けしていた。
 さて、この日もけっきょく東京湾奥での、いつものシーバスフィッシングを繰り広げることとなる。いつもの、というのは、同じようなサイズのシーバスを何本も釣っては海に戻す、その繰り返し、ということだ。かれこれ25年ほど東京湾でボートでシーバスを楽しんできて、海面の潮の動きを見ればその下にいるシーバスの様子が手に取るようにわかると豪語しているが、実は80cmを超える、いわゆるランカーというものに出会ったことがない。おそろしく運に見放されているのか、それとも釣り方に問題があるのか。その両方なのだろう。ただ、手っ取り早く数をそろえるのは得意だ。

 同じポイントに長居することを嫌う。釣ってはポイントを変え、釣れなくてもすぐにポイントを変える。いわゆる「ラン&ガン」。それが良くないのかもしれない。どこそこでランカーが釣れたなんて情報を耳にするが、大抵は聞き流す。ただ、身にしみたその流儀は、ランカーを釣ったとき以上の幸福感をもたらしている。ランカーなんて釣ったことがないくせに、そう信じ込んでいる。風に当たりながら沖から眺める東京タワーが好きだ。ゲートブリッジの向こうに沈む夕日の美しさに惚れ込んでいる。季節によっては東京の海にも鳥山が形成される。渡り鳥が低く群れをなして海面すれすれを飛んでいく。誰もが抱く「海らしい海」というイメージはそこにはないけれど、そうした中で見出す美しさは格別だ。
 この日も多くの魚に出会うこととなるが、そのほとんどはセイゴと呼ばれるスズキになりきれていないシーバスばかりだった。ただ、こうして数が釣れていると、あらゆるルアーを使って、あらゆるレンジで、あらゆるアクションで釣果を試す余裕が生まれる。それもまた楽しみの一つなのだ。時間を惜しむように、帰港時間のギリギリまで海にいた。日が長くなってきてはいたが、それでも16時が近づくとあたりが橙色に染まり始める。美しかった。
 マリーナに戻る途中でポツポツと雨が降り出した。待望の雨である。駐車場で荷物を積み込もうという段になって雨が強くなりだした。濡れたウェアやタックルをそのまま車の荷室に放り込む。
 「ああ、めんどうくせえなあ」と実は思う。遊ぶときは天気がいいのに越したことはない。普通はそう思うよな。
 なお、開高健の「雨の日の釣り師のために」は、ヘミングウェイ、フォークナー、シェイクスピアを始め、自身の作品、さらに幸田露伴や井伏鱒二など日本人の作家の作品を含む35編が収められた釣りにまつわる短編集。雨の日にはこうした本でも読んでいた方が、釣り師として、海の男としても成長させてくれるかもしれない。

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この日、遊んでくれたシーバスのうちの一尾。サイズアップを狙うにはもっと研究が必要かもしれない。でもそれが望みではない
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傾いた太陽はいろいろなものを美しくしてくれる。コンクリートに囲まれた東京の海でもそれは同じ
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帰港後、後片付けをしている最中に強い雨が降る。「家で本でも読んでいた方が幸せだったかも」と苦笑

海の道具目立たぬ功労者「ロッドホルダー」

 釣竿という物、当たり前のようにボートに持ち込まれる製品ではあるが、実は相性はよろしくない。 長くて安定感にかけ、しかも繊細だ。脆そうなガイドも付属しているし、リールを付ければ安定感はさらに悪くなり、仕掛けやルアーも装備されているとくれば始末に悪いことこの上ない。そんなものが船内やデッキにゴロゴロあった日には足の踏み場もなくなってしまう。そのくせ一人1本は当たり前、3本4本持ち込まれることも稀じゃない。
 そんな始末の悪い釣竿をすっきりと収めてしまうロッドホルダーは実はスグレモノのボート必須アイテムなのだ。
 一般的には機構は単純で、金属製の筒型をしており、差込側には竿の傷つき防止のゴムやプラスチックがついていて、筒の内側下部にピンが入っている。このピンは竿尻を押さえるためにあるが、竿尻にスリットが入っていると、竿がくるくると回転するのを抑える機能も担っている。
 取り付け方によって、埋め込み式と取り付け式とに分かれるが、大抵のボートはその両方を装備している。普通の釣りでは移動時に竿を収めるために使うわけだけれど、トローリングや深場釣りなどになると大きなロッドが必要になるため、釣っている最中もロッドホルダーに入れっ放しにする場合もある。
 いや、竿ばかりではない。例えばタモ網やボートフック、デッキブラシをおっ立てているボートもけっこう見かける。綺麗好きは結構なことだが、景観的にはちょっといただけないかな。
 日本語で竿立て、と書くとなにやら頼りなさげになってしまうけれど、荒れる波浪時でもロッドをがっちり掴んで離さぬしっかり者、何でも受け入れてくれる寛大さ、何より入れたものを立てて自分は目立たない謙虚さ。おお、なにやら昔の肝っ玉母さんが浮かんできそうだ、と書けば時代錯誤と怒られるかな。

その他

編集航記

今年のボートショーは昨年を上回る55,200名が来場し、盛況のうちに閉幕しました。「平成最後の釣りガール総選挙」ではSNS、来場者投票と審査員得点の総合で晴山由梨さん&ヤマハチームが優勝を収め、同イベント開始から4連覇を達成しました。石崎理絵さんが達成した3連覇の後を引き継いだ晴山さんは相当なプレッシャーだったと告白していましたが、それだけに喜びもひとしおだったようです。応援してくださった皆様に編集部からもお礼を申し上げます。また、イベントの性質上、順位はついてくるのですが、参加した各チームが「子どもと一緒に楽しむボートフィッシング」をテーマに素晴らしいプレゼンを繰り広げ、その魅力を多くの方々に伝えていました。読者の皆様にも子どもたちに海の魅力をたっぷりと伝えて欲しいと心から願います。優しく、時に厳しく、海は子を愛する親のように皆さんを迎えてくれます。


(編集部・ま)

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