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55mph - オートバイへようこそ。

身軽になるんだ。物理的にも、精神的にも―――これからオートバイ乗りになる君へのメッセ―ジ。

モデル/紗喜花(SPANCHOOS)  写真/三浦 孝明

初めてオートバイに乗る君に言っておきたい。
いま君は新しい世界への扉の前に立ったのだ。
またがっているのが原付スクーターでも、スーパースポーツでも変わりはない。
ヒト以上の力を発揮するエンジンと軽やかに大地を捕らえるふたつの車輪、
それが君を未知の世界へといざなうカギなのだ。

真にオートバイらしく走るならやはりひとりがいい。
ひとりで、目的地を決めず、荷物は極力少なく。
持ち物は財布とサングラス、それにアーネスト・ヘミングウェイの文庫本。
スマートフォン? うーんせめて見る頻度を普段の半分にしておこうじゃないか。
とにかく身軽になるんだ。物理的にも、精神的にも。
だから愛車の取り回しでまごつくようじゃいけない。
他人の手を借りないと満足に羽ばたけないようでは半人前である。
こっそり練習しておくんだ。オートバイで自由になるには少しばかりの努力もいる。

走り出したらリラックスしつつ集中する。
酸いも甘いも、身の回りのあらゆる事象を鮮烈に感じられることこそ
オートバイの醍醐味であり、唯一無二の価値だ。
そして君は知るだろう。オートバイにはシーズンオフがないということを。
オートバイ乗りは灼熱の陽射しや、骨身に凍みる寒風の中にも快感を見出すことができるのだ。

走っているときはなるべく笑顔がいい。
春も、夏も、秋も、冬も、雨の日も。
君は利便性ではなく、楽しいからオートバイを選んだのだ。
そうしていれば旅先で思いがけない出会いも生まれる。
誰だって幸福のエネルギーには触れてみたいと思うものだ。
エアコンの効いたクルマを運転するドライバーの心に
不条理な羨ましさを感じさせることができたのなら、君はもう一人前だ。

オートバイを堪能するならナルシストであることをためらってはいけない。
脳内で自らの姿を客観的にイメージしながら走ってみるのだ。
そう例えば上空を舞うトビの目線で……。
人気のない、どこまでも伸びる雄大なカントリーロード。
未来への探求心を全身から発散させ、緑の風の中を行く主人公。

「僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る」

ある詩人の言葉がぴったりと重なる。
これがオートバイ、これぞオートバイだ。

SCR950 ABS

SCR950 ABS

空冷V型2気筒エンジンを採用するクルーザー「ボルト」をベースにしたスクランブラーモデル。シートやリアサスペンションなどを装着するリアフレームが一新されているほか、リアサスペンションは減衰特性を専用セッティング。さらにリアタイヤのサイズが16インチから17インチへと変更されている。クロスバー付きのワイドなハンドルバーやステップ位置の変更などによって、オフロードバイクのような背筋の伸びたライディングポジションを実現している。
SCR950 製品ページ

紗喜花

Profile:紗喜花

モデル・タレント。幼少期にモトクロスライダーだった父の手ほどきでヤマハ PW50に乗ったことでオートバイの楽しさに開眼。19歳で普通自動二輪免許を取得し、その2年後に大型自動二輪免許を一発試験で取得する(100点満点で合格!)。両親の影響で絶版車に興味があり、現在の所有車は自分と同じ年に生まれた400㏄ネイキッド。1994年生まれ、神奈川県出身。虫が大好きで研究家の一面も持つ。
所属:SPANCHOOS

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