本文へ進みます

FRPメーカーとしてのヤマハ発動機

60年以上の歴史をもつ、当社のFRP技術の歩みをご紹介します。

時間をかけて蓄積された、
FRPメーカーとしての
ヤマハの高い技術

長年にわたりFPRプールを造り続けているヤマハ。25mプールを中心とした大物FRPを多数製造しながら、技術力を高めてきました。軽量・高強度なFRPの特性を存分に生かせる大物の製造は、ヤマハFRP事業部にお任せください。適切な分割による輸送にも対応いたします。

アーチェリーの弓から始まった
ヤマハのFRP技術

アーチェリーの弓から始まったヤマハのFRP技術 FPR製ボート

ヤマハがFRP製造に取り組み始めたのは、1958年のことです。当時は日本楽器(現・ヤマハ株式会社)と弊社ヤマハ発動機の社長を兼務していた川上源一が、アメリカ市場を視察した際に、FRP製のアーチェリーの弓を入手したことがきっかけでした。
 学生時代から弓道に親しんでいた川上は、その弓の精度の高さに驚き、「ウチでもアーチェリーを造るぞ」とハッパをかけます。すぐに川上からFRP研究の指示が出されましたが、当時はまだ非公式。日本楽器天竜工場の片隅に、ベニヤ板で囲んだ簡素な小部屋が設けられ、密やかに成形技術の開発がスタートしました。
 FRPの素材研究のために原材料メーカーの協力を仰ぎ、化学専攻の若い技術者を採用しました。経験豊かな船舶技術者をスカウトし、担当者が渡米してボート製造会社からFRP技術を学ぶなどして、技術陣を強化。そして1959年、日本初のFRP製アーチェリーが誕生しました。

FPR製ボート

川上は同年夏、社外に設計依頼していたFPR製ボート「ランナバウト」を完成させます。しかし軽量化に苦戦し、満足な滑走状態は実現できませんでした。
 これが負けず嫌いの川上に火を点けます。FRP研究を正式な社内プロジェクトに昇格させ、モーターボート専用工場の新設を決めるなどして、FPR製ボートの製造体制を急速に整えました。
 1960年5月、最初の市販FRP製ボート「RUN-13」(全長3.95m)と「CAT-21」(全長6.9m)を発売しました。バイクメーカーとしては後発だったにも関わらず、国内外のレースで優勝や表彰台獲得を果たし、その名を世界に轟かせたヤマハ発動機。FRP製ボートの完成により、ヤマハのDNAともいえるレースの血が騒ぎ始めます。
 1961年7月、「東京-大阪太平洋1000kmモーターボートマラソン」(略称「1000kmマラソン」)にCAT-21で参戦。全日程トップの完全優勝を果たし、ヤマハFRP製ボートの優秀さを証明しました。
 アーチェリーの弓から始まったヤマハのFRP技術は、ボート開発で大きく飛躍。さらに競争の場でFRPメーカーとしての磨きをかけたのです。

真摯な開発姿勢が評価され
全国に普及したFRP製漁船

FRP製漁船 FRP製漁船

 レジャー用のモーターボートで、FRPメーカーとして成功を収めたヤマハ。1965年には最初の漁船としてマグロ延縄船の搭載艇を建造しました。木製や鋼船が主流だった当時、堅牢なFRP製搭載艇は高く評価されました。
 この成功をバネに、ヤマハはFRP製の業務用舟艇造りを開始します。着目したのは、木造船が主流だった和船でした。ノリやウニ、アワビなどの漁のため、日本の浅海では約2万3000隻の和船が操業していました。しかし木造和船業界は小さな家内工業が主流で技術の継承が難しく、船大工が減少。木材の入手も困難な状況だったのです。
 ヤマハは全国を対象にしたFRP製汎用和船の開発をスタート。各地の漁港を巡り、古老の漁師たちの話に耳を傾けるなどして、汎用和船に求められる要件を丹念に調査しました。
 調査結果に基づき、試作艇を製作。浜名湖で航走テストと修正を繰り返して完成度を高めると、北海道から九州まで全国の漁場に持ち込み、漁師たちにも試乗してもらうことで現場の声をすくい上げました。

FRP製漁船

 1968年4月、ヤマハFRP製汎用和船「W-16」「W-18」が完成しました。しかし、岬をひとつ越えるだけで漁法や船型が異なり、木造和船にこだわる漁師も多かった日本の浅海漁業では、なかなか受け入れられませんでした。
 そこで引き下がらないのがヤマハです。開発スタッフは各地の漁港にFRPのカットサンプルを持ち込み、その上でジャンプしてもらうなどしてFRPの優れた強度をアピール。ユーザーの声にそれまで以上に耳を傾け、地域密着の開発に取り組んだのです。
 こうして完成した改良型「W-18A」は、作業時の安定性や重荷時の粘り強い走りなどを実現し、瞬く間に各地に普及しました。各地の漁師の声や伝統的な和船技術から真摯に学び、FRP漁船の評価を徐々に高めていったヤマハは、沿岸漁業で使われる漁船のFRP化にも着手。沿岸漁業の近代化と省力化を加速させました。
 漁船のFRP化を推進するだけではなく、航行性能や作業性、信頼性などトータルバランスに配慮して開発に取り組んできたヤマハ。その姿勢が漁業従事者から支持を受け、今日では技術協力により海外でもFRP和船や漁船の建造が行われています。

工法・納期・精度・ローコスト化
すべてを追求し続けるFRPプール

FRPプール FRPプール

 1974年3月、ヤマハはボート事業部の新規事業として、4タイプのユニット式オールFRP製プール「ファミリープール」を発売しました。耐候性や耐震性に優れたFRPは、プールに最適な素材だったのです。
 ヤマハはFRPの素材特性を活かすことでプールを「工業製品」に昇華。バイクやボートで培った製品開発力で、次々に新しいプールを提案していきました。
 幼稚園、保育園、学校、公共施設、ホテル、病院、スイミングスクールなど多方面にターゲットを広げると、ヤマハのFRPプール事業は順調に拡大を続け、取り扱いモデルも年々増加。さらに1980年代半ばからは各地のウォーターパークの企画・建設にも着手しました。緊急給水システムの開発や施設管理・運営事業も手がけ、ウォーターレジャーにまつわる業務全般を守備範囲としていったのです。
 その一方で、FRP製プールの性能向上にも注力。 (財)日本水泳連盟の公認取得に向けて、研究と改善を重ねます。ミリ単位での厳しい公差や、費用・工期の大幅節減など数々の難題をクリアし、1985年には(財)日本水泳連盟公認タイプの「スクール50DⅡ」を発売しました。

FRPプール

公認競技用プールの集大成とも言えるのが、2001年7月に開催された第9回世界水泳選手権大会福岡2001において、メインプールやウォームアッププール、水球競技用プールにヤマハFRP製プールが採用されたことです。
 メインプールの「水夢21」は、特にシビアな4つの条件が課せられました。ひとつめは、「2週間で設置し、1週間で撤去」。ふたつめは、「国際公認精度の実現」。50mプールでは80ポイントの測定箇所が定められ、測定値はいずれもマイナス0mm、プラス10mm以内という厳しさでした。みっつめは、「水質の維持管理」。テレビ映像がクリアに選手を捉えられるよう、高い透明度が要求されたのです。そしてよっつめは、「コンベンション施設の床を傷めてはならない」ということでした。
 ヤマハは、技術力と現場対応力の高さでこれらすべてをクリア。世界初のFRP製国際公認プールを舞台に開催された福岡大会は、競泳で8つの世界新記録と20の日本新記録が誕生。選手からは泳ぎやすく清潔と好評を得たほか、大会関係者からも「特設であることを感じさせない出来栄え」と高く評価されました。水泳施設の新しい形として、FRP製プールの可能性を示したのです。

ヤマハFRP事業の沿革

  • 1958年

    日本楽器天竜工場でFRP生産技術の研究を開始

  • 1959年

    日本初のFRP製アーチェリーが完成

  • 1959年9月

    ヤマハ技術研究所でFRP生産技術の研究を開始

  • 1960年3月

    ヤマハ技術研究所でFRP製ボートの開発・設計開始

  • 1960年5月

    ヤマハ初の市販FPR製ボート「RUN-13」「CAT-21」発売

  • 1961年3月

    当社業務部ボート課を設置。営業を開始。

  • 1961年4月

    日本楽器新居工場完成。生産課・設計課を設置。

  • 1961年7月

    CAT-21で東京-大阪太平洋1000kmモーターボートマラソンに参戦し優勝

  • 1962年

    STR-18で東京-大阪太平洋1000kmモーターボートマラソンに参戦し連覇

  • 1964年

    ボート製造業務を日本楽器からヤマハ発動機に移管

  • 1965年5月

    FRP製業務用舟艇(搭載艇)を新居工場で建造

  • 1966年2月

    新居工場を日本楽器からヤマハ発動機に移管

  • 1970年8月

    FRP製動力漁船「DW-40」発売。ヒット商品に。

  • 1974年

    FRP製プール「ファミリープール」発売

  • 1976年

    家庭用「スイミングプール」発売

  • 1978年

    「スクールプール25」発売

  • 1984年

    公認50mプール発売

  • 1985年

    流水プール、直線スライダー発売

  • 1986年

    ファミリープール用シャワーセット発売

  •  

    アスレチックスライダー発売

  • 1987年

    ウォーターパーク発売

  • 1992年

    アクアスイム SpaEX発売

  • 1993年

    シャワーユニット発売

  • 1995年

    プールサイドシェルター発売

  • 2001年

    国際公認FRP製特設プール「水夢21」グッドデザイン賞金賞受賞

  •  

    国立スポーツ科学センターに競泳・シンクロプールを納入

  •  

    世界水泳選手権大会福岡2001でヤマハのFRP製プール採用

  • 2003年

    ヤマハワイワイプール発売

  • 2007年

    ナショナルトレーニングセンターに25mプール納入

  •  

    FRP製プール「スクールシリーズ」が5000基の出荷達成

  • 2011年

    フラットプール「グランシーナ」新発売

  • 2015年

    FRP製プール「スクールシリーズ」がグッドデザイン賞/ロングライフデザイン賞を受賞

  • 2016年

    FRP製プール「スクールシリーズ」が6000基の出荷達成

お問合せをお待ちしております

大きな物も、小さな物も。表立って活躍する物も、縁の下の力持ちも。FRPにまつわることなら、あらゆるご相談をお受けいたします。高品質な製品造りで幅広い業種のお客さまのニーズにお応えすることをモットーに、企画、設計、型製作、施工、品質保証、メンテナンスと、FRP製造の上流から下流に至るすべての段階に対応可能な一貫体制を確立しています。少量・多品種生産、試作品生産、短納期のご依頼など、どんなことでもお問い合わせください。長年にわたりFRP製造のノウハウを蓄積してきた私たちが、お客さまと一丸となって課題解決に取り組みます。

ヤマハ発動機株式会社
FRP事業推進部 事業開発グループ

tel053-594-1517

受付時間9:00~12:00、13:00~17:00 月~金曜日
(祝日、弊社所定の休日等を除く)
FRP素材について、お気軽にお問合せください。

ページ
先頭へ