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採貝藻

日本全国津々浦々で行われている沿岸漁業を漁法別にご紹介します。

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ワカメ漁

宮城県牡鹿半島

荒天の中でも操業を行うため、200馬力クラスの船外機が必要だという

日本の3大捕鯨基地のひとつであった牡鹿半島は1987年の全面禁漁の後、多くの漁家が牡蛎養殖やワカメ養殖といった養殖漁業への転換を図り、現在では国内でも有数の産地として知られています。今回は給分浜で牡蛎やワカメの養殖を行っている菅さんに同行しました。

 牡鹿町の小渕漁港で三代に渡って漁業を営んできた菅一夫さんは、18歳で海に出た頃は沿岸の捕獲漁業主体だったのを15年前、4代目となる長男の貴志さんが後継者となることを見越して、安定した収入の見込める資源管理型漁業であるワカメと牡蠣の養殖主体へと切り替えました。
 「養殖は量よりも質。ワカメの間隔を広く取って水の通りをよくしてやると良質のものができる。そのためにはまず種の段階での見極め。さらにはゆで方や切り方なんかの後処理だね。人と同じことをやっていたんじゃだめなのさ、漁師も」
と語る菅さんの揚げるワカメは、そのほとんどが一等(漁連検査による格付け、一等から三等)です。
 「一等と三等では、1箱(15kg)で2千円は違う。1週間に一度の出荷が300箱程度だから、それだけで60万円の差が出きるわけ」
 現在、ワカメの相場は1箱10,000~14,000円程度。6,000円以下の場合は収穫しても市場には出しません。というのも、ワカメは出荷までに手間隙がかかるため、6,000円以下だと人件費で赤字が出てしまうのです。しかし、今年に入って国産ワカメの需要が急激に伸びてきて、市場価格も安定しているとのこと。
 「最近はワカメの耳(雌株)がいい値で出るんだよ。5年ほど前は捨ててたのが、ここ3年くらい前から人気が出始めて、耳の水揚げだけで人件費分が賄えるようになったね」
 菅さんのワカメ漁を支える相棒はW32AF+船外機CV200のコンビ。菅さんは先代の時代から続く大のヤマハ党です。
 「この辺はほとんどヤマハだね。数が出てるってことは、それだけ製品に安定感があるってことじゃないかな。アフターサービスの信頼性も一番だしね。船外機は4ストロークの燃費も魅力だけど、今のところコストパフォーマンスの良さでCVを選んでいる。大体1回で3~4tのワカメを積載するから、200馬力は必要になるんだよね」
 1日3回、ワカメを満載して漁場と浜を往復するワカメ漁。そんな厳しい現場をヤマハの製品がしっかりとサポートしていました。

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日の出と共に行われる刈り取り作業では。1日に3.4往復するというハードな漁

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帰港後には加工の仕事が待っている

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作業も男女分担で行われていた

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左から菅一夫さん、真記子さん、長男・菅貴志さん、嫁・菅小百合さん、次男・克也さん

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