マリンジェット・ウェーブランナーの歴史
ヤマハの水上オートバイ(水上バイク)の歴史をご覧いただけます。
1986
世界初、着座姿勢でライディングできる2人乗りのPWC(パーソナルウォータークラフト)、MJ-500Tを発表。今日のPWC市場を築いた記念すべきモデルです。俊敏でありながら、走行安定性から誰もが安心して楽しむことができるマリンジェットは、PWCの世界に衝撃的なデビューを飾りました。
1987
今日、主流になっている可倒式ステアリングではなく、固定式ステアリングと小さなハルの組合せにより、俊敏でクイックなハンドリングを実現したシッティングタイプの1人乗りマリンジェット。MJ-500SのDNAは、後のMJ-700TZなどに受け継がれています。
1990
PWC業界初の3人乗りモデルが登場。MJ-650TLは、ロングボディの高性能ハルと高出力エンジンの優れたマッチングにより、心の底から楽しむことができるライディングフィーリングと優れた安定性を実現。3人乗りというスタイルはファミリーモデルの先駆けとなり、今日のマリンジェットのスタンダートとなっています。
可倒式ステアリングを採用したスタンドアップモデル「MJ-SuperJet」を発表。ライディング時の優れたバランス性能により「MJ-SuperJet」の評判は世界中に広まり、スタンドアップモデルを親しみやすいものにしました。
1993
2ストローク700ccのハイパフォーマンスエンジンを搭載したMJ-700TZは、レースシーンで数々の勝利を獲得。ヤマハ初の、ウォータークラフト オブ ザ イヤー受賞モデルです。オートバイを走らせるようなライディングフィーリングが、スポーツ指向の強いライダーの心を捉え、高い人気を誇りました。そして今もなお、多くのファンが存在します。
1995
多少、波の激しい海でも高い走行安定性を実現したMJ-700VNは、その特長を生かし、初心者でも安心してライディングできるため、世界のレンタル市場で数多く導入されました。このMJ-700VN登場以降、マリンジェットはますます大型化、高速化し、1100ccエンジン搭載モデルの登場へと繋がっていきます。
1997
当時、PWC業界最大馬力の最強エンジンと、高い敏捷性を実現する高性能ハルのマッチングをコンセプトに設計されたコンパクトモデル、MJ-GP 1200。高い滑走性能と切れ味鋭いハンドリング性能は、スピードライディングを愛するライダーを夢中にさせました。
1998
ヤマハの3人乗りラインナップのフラッグシップとして、MJ-XL 1200がデビュー。MJ-GP 1200で定評ある強力なエンジン、優れた航走性能と安定性、そして斬新なスタイリングとのコンビネーションで高い人気を博しました。ツーリングからトーイングスポーツ、さらにファミリーライディングまで幅広く楽しめるMJ-XL 1200は、マリンジェットの世界を大きく広げました。
1999
世界初の4人乗りマリンジェット、MJ-SUV 1200がデビュー。これまでの常識を覆す航走安定性や、艇体のサイズに影響されない滑らかなハンドリングでPWC業界にセンセーショナルな話題を提供。4人乗りというスタイルはMJ-SUV 1200をマリンジェット史上、伝説となっています。さらに、長距離ツーリングという、新しいライディングの世界を広げました。
2002
世界初の4ストロークエンジン搭載のマリンジェット、MJ-FX140の登場はPWC史上でも、エポックメイキングな出来事です。 そのスムーズなエンジンレスポンス、クリーンな排気ガス、そして優れた燃費性能はPWC業界としても新たな転機となりました。さらに波の高い水面でも、抜群の安定性を実現する新設計の専用ハルのフォルムも高い評価を受けました。
2003
新たに発表されたMJ-GP 1300Rは、高い評価を得ている1200ccエンジンをボアアップ、さらに燃料噴射装置や高性能な触媒を追加するなど細部まで見直すことで、高い航走性能と環境性能を両立を実現。革新的な2ストローク・ランナバウトモデルとなりました。
2005
4ストロークエンジンの走行フィーリングを満喫できるMJ-VX SportとMJ-VX Deluxeを発表。MJ-FX140に搭載された、世界初の4ストロークエンジンをベースに改良されたエンジンと新開発のニューデザインハルをマッチさせた新ジャンル、VXシリーズのスタートです。リーズナブルな価格でありながら、上位機種並みの高いクオリティを実現しました。
2006
ヤマハ独自のクルーザーコンセプトにより航走時の快適性を追求した、MJ-FX Cruiser High Output。クルーザーシート、レイズドハンドルバー、フットレストの3点支持が、ライダーの快適な乗り心地を実現しました。また傷の目立ちにくいブラックカラードハルや、スポーティーなアナログメーターなどを採用、まさにフラッグシップモデルと呼ぶにふさわしい数多くの機能が、クルージングの世界に新たな喜びを再発見させました。
2008
スーパーチャージャーを装着した新開発1.8Lエンジンと、従来のSMCハルより約25%も軽量化に成功した超軽量素材「ナノエクセル」の艇体との組み合わせにより、爽快なクルージングを楽しむことができるMJ-FX Cruiser SHO。一定速度をキープしながら走行できるクルーズアシストは快適なロングクルージングの強い味方。クルーザーモデルの付加価値を高めました。
2009
1.8Lのスーパーチャージャーエンジンと超軽量素材「ナノエクセル」を採用した新開発のハルの組合わせにより、小気味いいターン性能とナチュラルなハンドリングを実現。MJ-FZRはスポーツライディングを追求するライダーのために誕生しました。さらに革新的なテレスコピックステアリングは、水面の状況やライディングスタイルに対応しました。
2011
操ることの楽しさを満喫できるハイパフォーマンスマシンMJ-VXRが登場。走行性能、環境性能と経済性に優れた1.8L NAエンジンと超軽量素材「ナノエクセル」のマッチングにより鋭い加速性能とスピード性能を実現。また、軽量化によりマシンの運動性能も向上、クイックなレスポンスがスポーツライディングの楽しみを広げました。メタリックペイント、立体感あるシートデザインが見るものを魅了する斬新なスポーツモデルです。
2012
超軽量素材「ナノエクセル」を採用し、ハルを従来より約20cm延長することでより優れた操舵性と安定した乗り心地を実現。新たなFXシリーズがスタート、MJ-FX Cruiser SHOの登場です。また、新たにメカニカルなレバー操作でニュートラルポジションが選択可能になり、スムーズな離着岸を可能にしました。3人がゆったりと乗船できるシアタースタイルのクルーザーシートを新採用、最高のリラクゼーションとラグジュアリーを提供します。
2014
1.8L、4ストローク、4気筒SHOエンジンをベースに過給圧向上とインタークーラーの大型化により出力向上を実現したSuper Vortex High Output(SVHO)エンジンを搭載。さらにジェットポンプもリニューアルすることでSVHOエンジンの高出力を余すことなく推進力に変換することに成功。
2015
ヤマハPWCの革新的新技術、それが「RiDE」です。
従来のリバース機能付きモデルでは、いったんスロットルレバーから手を放し、水流を進行方向の逆に働かせるシフト操作をしてから、スロットルレバー操作で推進力をつけ、後進していました。
新開発のRiDEでは、このリバース動作を左手のRiDEレバーの操作だけで行うことが可能になりました。「前進」と「減速・後進」の機能をそれぞれ左右のレバーに独立させることで、高い即応性と直感的な操縦性を実現。
これまで初心者には難しかった着岸等で効果を発揮します。また、RiDEによる減速ではリバースゲートがジェットノズルを覆い、噴流が横方向に出ることで推進力を左右方向にバランス良く分散するため、減速によるノーズダイブが起こりにくく、安定した姿勢で減速することができます。さらに、減速中でもステアリング操作によって旋回することも可能です。
ヤマハPWC艇体用、超軽量素材「NanoXcel2」。ヤマハ独自の材料技術により誕生したPWC艇体用素材NanoXcelを、さらに改良を重ねることで、従来のNanoXcel比で18%の軽量化を達成。もちろん強度・剛性は従来と同等を確保し、補修も同様に可能です。
NanoXcel2では、従来のナノ粘土※粒子を構成する六角形の層の隙間に、極めて小さな泡状のガラス粒子を挟み込むことによって、素材のさらなる軽量化を実現しています。
2016
VXシリーズが新たなデザインコンセプトにより、力強さと速さ、軽快さと美しさを兼ね備えた印象的なデザインに生まれ変わった2015年。そして2016年、心臓部にニューエンジン「TR-1」を搭載したMJ-VX Deluxeが誕生。軽量・小型・高出力を実現した3気筒マリンエンジンと超軽量素材「ナノエクセル」ハルにより加速性、旋回性を一段と向上。RiDEとの組み合わせで、操作性が飛躍的に向上しました。
2017
ビギナーにも扱いやすいボディサイズに4ストローク3気筒の小型・軽量・高出力エンジン「TR-1」を搭載したMJ-EX Deluxe。
スポーツ走行からクルージングまで多彩なライディングに応えるとともに、3人乗りシートの採用や様々なマリンプレイに対応する機能を搭載、さらに電動リバース&減速システム「RiDE」も標準装備しながら、優れたコストパフォーマンスを実現。
マリンジェットというマリンスポーツの面白さを味わえる一艇です。
多くのPWCライダーにとっての絶対的な魅力である“速さ”。
そこに特化することで伝説的存在となった「GP」が、約10年振りに3人乗りモデルの最速マシンとなって復活します。
超軽量素材「NanoXcel 2」の採用で大幅な軽量化を実現したGPハルに1.8リットルSVHOエンジンを搭載。
ヤマハが誇る最強エンジンと高性能&超軽量ハルとの組み合わせにより、スポーツ走行の醍醐味を味わえるのはもちろん、トップスピードの高さがクルージングやツーリングにゆとりを提供するなど、純粋に走りを楽しむために生まれたMJ-GP1800。
最速の系譜はここに蘇ります。
2018
ヤマハマリンジェットのフラッグシップモデル、“キング・オブ・クルーザー”MJ-FX Cruiser SVHO。
1.8リットルの大排気量のポテンシャルを極限まで引き上げたSVHOエンジンと、超軽量素材「NanoXcel 2」を採用した軽量&高性能ハルが圧倒的な走行性能を発揮します。
ロングクルージングでの快適性はもちろん、電動トリムシステムと電動リバース&減速システム「RiDE」の搭載により、状況に応じたライディングをサポート。
その堂々たるシルエットには、まさに王者の風格が漂います。
2019
ヤマハマリンジェットの代名詞的存在、“キングオブクルーザー”MJ-FX Cruiser SVHO。
1.8リットルの大排気量エンジンのポテンシャルをフルに引き出すSVHOエンジンと、超軽量素材「NanoXcel 2」を採用。
軽量・高性能ハルとのマッチングにより圧倒的な走行性能を発揮します。
さらにエアロダイナミズムとスタイリングを向上するニューガンネルやパッセンジャーの足元に溜まった水を排出するドレインの追加など、最上級モデルにふさわしい機能を充実装備しています。
ニューエンジンとナノエクセルハルの採用により、高い走行性能を実現。
ビギナーにも扱いやすいボディサイズのスポーツモデル、MJ-EXR。
使い勝手のいい3人乗りシート、電動リバース&減速システム「RiDE」も標準装備しました。
幅広いマリンプレイに対応する優れた機能性を持ちながらRの称号にふさわしい、レーシーかつアグレッシブなパフォーマンスを発揮します。
2021
SuperJetは当社スタンドアップモデルとして初の4ストロークエンジンを採用したほか、ハンドルの位置を3段階に調整できるハンドルポール、ユーザーの技量などによってエンジン出力を抑制できる「Lモード」などを装備し、走行性能や環境性能の向上とともに、走る楽しさを追求しています。
2022
2022年モデルより「マリンジェット」の呼称は、世界で使用され定着している「WaveRunner(ウェーブランナー)」に統一されました。