鋳造技術
鋳造製品にかける私たちの思い。それは、理想を形にすること。そして、追求しつづけること。
ダイアジルシリンダ-
実績名称:DiASil(ダイアジル)シリンダ-
用途:モーターサイクルエンジン
主な特徴:
- 高性能化
- 軽量コンパクト化
- 耐摩耗性向上
- 生産効率向上
- 良好なリサイクル性
ヤマハが世界で初めて開発した、オールアルミ製ダイキャストシリンダー。ダイアジル(DiASil)とは、「Die casting Aluminum-Silicon(ダイキャスト用アルミシリコン合金)を略した造語です。弊社のCFダイキャスト技術の応用により、従来なら鋳巣が生じることで鋳造が困難だった20%シリコン含有アルミ材の使用が可能に。ライナー不要ながら高い摺動性を備えたオールアルミ製ダイキャストシリンダーの量産を実現しました。耐摩耗性向上、生産効率向上、良好なリサイクル性を達成。工程の簡易化により、生産コスト増も抑えています。
CFアルミダイキャスト技術
実績名称:CFダイキャストリアフレーム
用途:モーターサイクル車体部品
主な特徴:
- 薄肉かつ大物製品の量産
- 軽量化
- 部品点数削減
- 生産コスト低減
CFダイキャストとは、「Controlled Filling Die Casting(制御充填ダイキャスト)」のこと。薄肉かつ大物を両立したアルミダイキャスト製品を量産する技術です。金型真空度、金型温度の制御、溶湯の射出速度向上、離型剤の開発などにより、アルミ鋳物内へのガス混入量(気泡)を大幅に削減しました。CFダイキャストにより、従来比で約30%の軽量化と、約80%の部品点数削減を実現。生産コストも約30%の低減が見込めます。
マグネシウムダイキャスト技術
実績名称:マグネシウムダイキャストホイール
用途:モーターサイクル車体部品
主な特徴:
- 軽量化
- 高性能化
高い比強度を備え、軽量化に貢献するマグネシウムは、実用金属の中では最軽量と言われています。その一方で、特に粉末は燃焼しやすいことなど、取り扱いには難しさもあります。ヤマハ発動機 磐田製造部は、モーターサイクルの中でももっとも高いパフォーマンスが要求されるスーパースポーツカテゴリーにおいて、マグネシウムダイキャスト部品を積極的に採用。従来はカバー類など小型パーツへの使用に留まっていたところを、リヤフレーム、さらにはホイールにも採り入れ、いっそうの軽量化を果たしています。マグネシウムダイキャスト製品は、そのリサイクル性の高さも相まって、今後さらなる適用範囲の増加が期待されています。
アルミニウム耐食材料
実績名称:エキゾーストマニホールド一体型シリンダーヘッド
用途:マリンエンジン
主な特徴:
- 耐久性向上
塩水に浸かりながら作動するという過酷な条件下で、高性能・高信頼性が要求されるマリンエンジン。耐食性の高い素材が欠かせません。ヤマハ発動機 磐田製造部は、幅広い製品の製造を取り扱ってきたことにより、豊富な素材を取り揃えているのが特徴です。独自の厳しい社内基準を満たすアルミニウム合金も使用可能。鋳造性、生産性を考慮しながらも耐食性の高さを備えたアルミニウム合金素材も用意しており、マリンエンジンに採用しています。さまざまな要件を満たす豊富な素材のラインナップは、鋳造製品の製造にあたり常に素材にまで立ち返ってきた弊社の強みです。
重力鋳造シリンダーヘッド鋳造技術
実績名称:ディーゼルエンジン用アルミニウムシリンダーヘッド
用途:自動車エンジン
主な特徴:
- 軽量化
- エンジン性能向上
重力鋳造(グラビティ)シリンダーヘッドにはAC4C合金(Al-Si-Mg系)を使用。燃焼室側となる下型を水冷することで、結晶組織(DAS・Dendrite Arm Spacing/デンドライト2次アーム間隔)を緻密にし、伸びと強度を両立させています。重力鋳造シリンダーヘッドは、ディーゼルエンジンや高出力ガソリンエンジンの吸排気バルブ間に発生しがちなクラックを防止。特に、困難とされていたディーゼルエンジン用シリンダーヘッドのアルミ化を可能にしました。軽量化などにより、エンジン性能向上を実現しています。