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SR-Xキャプテン釣行レポート Vol.3

SR-Xオーナーの釣行レポートをお届けします。

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静岡生まれで、幼少の頃から駿河湾で釣りに親しんできた深澤利英さんは、結婚を機に移り住んだ仙台でも、気心の知れた仲間と釣り三昧の日々を過ごしていた。

生まれ育った駿河湾の海で釣りの楽しさをおぼえて以来、およそありとあらゆる釣りにチャレンジしてきた深澤さん。こと海釣りにおいては、ボートフィッシングの優位性を感じてはいたものの、これまでマイボートを所有することはなかった。 「欲しいと思わせるフィッシングボートがなかったんです。もちろん、フィッシングに適した機能的に素晴らしいボートがあることは知っていましたが、何というか、所有欲をかき立てられるようなボートがなかったんです」 どうせマイボートを持つのなら惚れ込めるボートでないと、という思いから、これまでは友人のボートや、乗り合いの遊漁船でのボートフィッシングを楽しんでいた。ところが……。 「ヤマハのホームページでSR-Xを知って、もう衝撃が走ったと言っても言い過ぎではないくらい、本当に一目惚れでした。こんなデザインのフィッシングボート、これまでにありませんでしたよね?」。まさに「スタイル・レボリューション」というSR-Xのコンセプトに、真正面から共鳴した深澤さんは、迷うことなくSR-Xを注文した。「もちろんガンメタリック。このカラーリングこそ、自分のイメージにピッタリ」。 フィッシングボートの艤装には定評のある宮城県塩竃市の「くろしお北浜マリンベース」の担当者とともに、デッキレイアウトをじっくり練り上げた。まず見て欲しいというのが、デッキのライティング。 「もともと間接照明が好きだったので、このボートのデザインが活きるライティングということで、くろしおさんと相談しながら決めました」という自慢のライティングは、なるほどフィッシングボートらしからぬ上質な雰囲気を醸し出している。 「でも、実際に作業をするアフトデッキは強力なLEDライトで直接照らせるように配慮したんですよ」と、実用性を犠牲にすることなく、思い通りのライティングが実現したことに、深澤さんはご満悦の様子。 操縦席右側のピラーに取り付けられたボトルホルダーはロードレーサー(自転車)専用のものを流用しているらしい。 「シルバーの質感がこのボートにピッタリだと思いません? これはSR-Xに合うぞと感じたものは、とりあえず何でも買ってます。釣り具屋さんでも、白黒のモノトーンのグッズを見つけたら買い占めちゃう(笑)。SR-Xの基本的なデザインが好きなので、このデザインを壊さないような形で、自分なりのSR-Xに仕上げていきたいと思っています」。

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間接照明の考え方を取り入れたデッキのライティング。SR-Xの近未来的なスタイリングがさらに強調されるライティングだ
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前方はフットランプ的に柔らかい光で足下だけを照らし出す
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キャノピーの後端には大型のLEDライトを設置。細かい作業をするアフトデッキは、直接照明で明るく照らす
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スタイル重視なボートだけに収納スペースには期待していなかったという深澤さんだが、想像以上に豊富なスペースに驚いたという

フィッティングに忙しくて、愛艇でフィッシングに出たのはまだ3回だという深澤さん。フィッシングボートとしてのSR-Xの魅力については、まだまだこれからだとは言うものの、「静止安定性は抜群ですね。もちろん、走行中の安定性も悪くないんですが、実際にキャスティングするときの安定感は想像以上でした。あと、風に流されにくいことや、サイドでキャスティングするポジショニングなんかも、よく考えられているなあと感心しています。ありがたいのは収納力の高さ。デザイン優先のボートなのであまり期待していなかったんですが、収納場所も多いし、スペースも十分すぎるくらいある」と、ベーシックな部分での性能には大満足。 まだ3回とはいえ、初めてのマイボートフィッシングについて、深澤さんはどんな印象を持っているのだろうか? 「妥協することなく、自分の好きなポイントに、自分のペースで向かうことができるというのは、思っていた以上にエキサイティングですね。ただ、これは想像もしていなかったことなんですけど、実際にフィッシングする時間は減ってしまうんですね。当たり前ですけど、自分がボートを操縦している時間は何もできない(笑)。これまでは誰かが操縦していてくれたので、その間に色々と準備することができていました。マイボートを所有して、改めてそのことに気づかされました」。新しくマイボートを持ったオーナーの感想としては珍しい意見だが、寸暇を惜しんでキャスティングしたい深澤さんのフィッシング・マッドぶりが伺えるエピソードでもある。

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バッカン類もブラック&ホワイトのモノトーンに統一。釣具店でモノトーンのグッズがあれば買ってしまうらしい
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バウの金具もシルバーメッキが美しいものに変更した
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釣り具屋で見つけたストレージホルダーをクーラーに仮づけ。「具合がよければボート本体に取り付けようと思って」
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キャノピー上のロッドホルダーも、シルバーの質感が気に入っての導入。「4つにすればよかったと思ってるところです(笑)」
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もともとアマチュア無線の資格を持っていた深澤さんは、国際VHFの他にアマ無線も装備している
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操縦席右側のピラーに取り付けられたボトルホルダーは自転車のロードレーサー専用のものを流用している

「実は、マイボート購入に踏み切った理由は、もう一つあるんです」と深澤さんは最後に付け加えるように語ってくれた。 「昨年の3月11日以降ですね。津波で被害を受けた海岸線の復興作業をしている、すぐその横で、釣り竿をたれるというのは、やっぱり気が引けるところがあって……」。いつまでも震災を引きずることなく、これまでのように釣りやボートなどの遊びに笑って興じられるようになってこその復興だということは、深澤さんもよくわかっている。しかし、気の遠くなるような復興作業に携わっている人の目の前で、大笑いして釣りを楽しむことに、どうしても引け目を感じてしまい、自然と陸釣りの回数が減ってしまったと深澤さんは言う。「もちろん、直接文句を言われたわけでもないし、そういう態度を取られたわけでもない。でも、マイボートさえあれば、誰に気兼ねすることなく、心の底から釣りを楽しむことができると考えたからなんです」。同じ被災者として、その苦労を共有している深澤さんの優しさが、マイボート購入という選択に結びついた。


SR-Xの斬新なデザイン、そして未曾有の震災……様々な要素が複合して、深澤さんは生まれて初めてのマイボートを手にすることになった。 「まずは、このライティングがいきるシチュエーション、ずばりシーバスのナイトフィッシングに挑みたいですね」。自分の愛艇が映えるシチュエーションを選ぶという、深澤さんにとって全く新しい釣りのスタイルが、いま始まる。

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SR-Xをブラック&ホワイト+シルバーのカラーリングでまとめたいという深澤さん。腕時計もボートに合わせてチョイス
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