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機械釣り

日本全国津々浦々で行われている沿岸漁業を漁法別にご紹介します。

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イカ釣り漁

北海道恵山町

フル装備の状態で20ノットのスピードを誇る「喜代丸」。バルバスバウが走りを一層力強くしている

「喜代丸」は、山背泊の港口にもっとも近い岸壁に横付けされていました。ホタテ漁やイカ漁など、北海道の漁業をサポートする最新鋭艇<DX-79-0A>の一号船です。 漁船法120馬力、最高出力750psというハイパワーエンジンを搭載し、そのスピード性能と作業性の良さがセールスポイントです。当て字

 <DX-79-0A>は、主に噴火湾のホタテ養殖や道南を中心に盛んなイカ釣り漁船として開発されました。これまで北海道のDXシリーズには、<DX-51>、<DX-73>、<DX-85>、<DX-97>がありましたが、79の登場により、いっそう充実したラインナップが完成しました。
 「喜代丸」の船主・二本柳勝喜さん(58歳)は、ご長男の学さん(27歳)とお二人で<DX-48E>を駆ってイカ漁を営んできました。
 「これまではコンブ漁も一緒にやってきたんだけど、イカ一本でやっていこうと思って船を買い替えることにしたんだ。前の船は沖で吹かれると結構きつかったからね。73だと少し小さいし、85だと大きいかなと思っていたら、79が出るっていう話を聞いて、それに決めた」(勝喜さん・以下同)
 しかし、開発が予定より遅れてしまい、二本柳さんは相当待たされたそうです。
 「いやあ、でも待った甲斐はあったよ。非の打ち所がないほどのいい船だ。なんと言ってもスピードが同クラスの船の中ではずば抜けて速い。フル装備、空荷の状態で20ノット出るからね。漁場が遠いからスピードは絶対条件だね」
 イカの漁期は6月1日の解禁に始まり12月中旬までの半年間。午後の3時に出漁し、帰港は翌朝の6時。その間イカの群れを追い、漁場まで3~4時間、1回の出漁で100マイル以上走ることもしばしばというハードな漁です。そのようなハードな漁を支えるわけですから、スピード以外にも二本柳さんの漁船に対する要求が厳しくなるのも頷けます。
 「スピード以外には積載量、安定性、だね。風が多少吹いても安心感を与えてくれる船でないとだめ」
 船が大きくなった分、イカ釣り用の機械も48E時代の9台から11台に増やすことができました。スピードアップして実作業の時間も増えたので漁獲量のアップも確実に望めます。
 「イカのシーズンは休みもほとんどなくて大変だけど、(量が)上がればでかいからね。そこがこの仕事の魅力」(学さん)
 後継者の学さんも、船が新しくなり、やる気満々。頼もしいパートナーとともに新世紀の漁業に取り組もうというところです。


(*注:船速は船体の装備、海象等によって差が生じます)
「喜代丸」イメージ

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「喜代丸」の二本柳さん親子。積極的な設備投資で漁獲量の向上を目指す

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僚船が揚げてきたイカ

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レーダー、魚探、GPS、ソナー、オートパイロットと充実したブリッジ内の航海計器

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イカ釣りの機械は計11台。漁獲量もアップした

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省エネ点灯用120キロ、2kWの電球を60個つけている。発電機は160KVA、30KVA低周波のほか3kW充電用を搭載

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