本文へ進みます


55mph - モーターサイクルをカッコよく撮りたい!

モーターサイクルをカッコよく撮る方法をプロカメラマンが指南。ちょっとしたポイントで見違えるような愛車写真を撮れるようになります!

#5 カッコいい「ディテール」写真を撮ってみよう!

スマートフォンやSNSの発展により、愛車の写真を撮る機会が大幅に増えた昨今。どうせ撮るならクォリティの高い写真を残しておきたいもの。ここでは、そんなモーターサイクルをカッコ良く撮る方法をプロのカメラマンが指南。ちょっとしたコツを覚えるだけで見違えるような愛車写真が撮れるようになります!

クルマに比べてエンジンやサスペンション、ブレーキといったメカ部分が外側に露出したバイクは、細部にフォーカスしても絵になりやすい乗り物といえる。ここではそんなディテールカットをカッコ良く撮るためのノウハウを解説。光と構図、ボケをうまく利用し「見せる」だけの写真から美しい「魅せる」写真へと変えるのだ。背景を大きく写さないのでロケーションにさほど気を使う必要がなく、近所のちょっとした場所でも気軽に愛車撮影を行うことができる。ぜひマスターして愛車のチャームポイントを上手に切り取ってみよう。

講師:高柳 健さん

10代の頃よりカメラマンの父に師事し、高校卒業後フリーフォトグラファーとして独立。現在は二輪、四輪の各専門誌、広告などで活躍している。自身も10台近くのマシンを所有するなど大のバイクフリーク。1977年東京生まれ。

使用カメラ:一眼レフ&三脚

ディテールカットを美しく演出するならばやはり絞り値やシャッター速度、露出補正などの設定が自在にできる1眼レフやミラーレス1眼レフがおすすめだ。少し上級のコンデジならばマニュアルモードが選べるが、センサーサイズが小さいためぼけを作るのは苦手だ。また、近年の一眼レフカメラはエントリーモデルであってもかなり高画素にできているので、わずかなブレも目立ちやすい。きっちり撮影するためには日中でも三脚を使用したい。ライブビュー機能で正確にピントを合わせ、レリーズまたはセルフタイマーでシャッターを切ろう。

使用機材:単焦点レンズ

流動的に撮影を行わなければならないツーリングなどではさまざまな焦点距離を選択できるズームレンズが便利だが、ディテールカットのようにじっくりと構図を決めて撮影するなら単焦点レンズがいい。一般的にズームレンズよりも明るいためぼけをつくりやすく、日の出や夕暮れどきのような暗い条件下でもシャッタースピードが稼げるからだ。また、ひとつの焦点距離に特化して設計されているため描写力が高く、デジタル一眼レフカメラの性能をフルに発揮させることができる。

使用マシン:BOLT Cスペック

941ccの空冷60度Vツインエンジンを搭載するBOLTをベースにセパレートハンドルや専用デザインのシート、バックステップ気味のフットレストなどを組み合わせたカフェ仕様。スポーティなライディングポジションによって軽快な走りが楽しめる。

モーターサイクルをカッコよく撮るためのコツ

01朝日と夕日がディテールを彩る

ディテール撮影もやはり朝日と夕日の時間帯に行うのがベター。いかにもバイクらしいメカニカルな部分をカッコよく見せるためには陰影をつけて立体感を出すことが重要だからだ。日光が被写体に対して斜めに当たる早朝や夕方は陰影をつけやすい絶好のシャッターチャンス。写したい部分に光を反射させる(ハイライトを入れる)ことで大きな明暗差を作りだし、露出補正を調節しながらドラマチックな絵を作りだそう。

NIKON D810/マニュアルモード/焦点距離 135㎜/シャッター速度 1/350秒/絞り値 F2/ISO 64

02愛車のカッコいい部分を見極める

「良い写真」とは被写体のもつ魅力を最大限に引き出した写真のこと。もちろんディテールカットだって例外ではない。実際に撮影する前に一度、愛車のどこを切り取ればその個性を表現できるか考えてみよう。このBOLTなら、まず空冷エンジン。オリジナリティもさることながら、冷却用のフィンなどの造形も美しい。また、LEDを使用したテールランプもひと目でBOLTと分かるポイントだ。そしてメカニカルなリアサスペンション部分。陰影を付ければ立体的な造形がくっきりと浮きだす。

NIKON D810/マニュアルモード/焦点距離 135㎜/シャッター速度 1/40秒/絞り値 F2/ISO 64
NIKON D810/マニュアルモード/焦点距離 135㎜/シャッター速度 1/320秒/絞り値 F2/ISO 64

「見せる」を「魅せる」に変える小ワザ

余計な要素をぼかして主題を明確にする

余計な要素をぼかすことで主題はいっそう明確になる。一般的にレンズの絞り値(F値)が低いほど背景がぼけやすいほか、同じ絞り値であっても被写体に近付いて撮影することで背景はよりぼける。また、望遠レンズの望遠側で撮影しても背景を効果的にぼかすことができるので覚えておこう。

NIKON D810/マニュアルモード/焦点距離 135㎜/シャッター速度 1/800秒/絞り値 F2/ISO 64

周辺減光を演出として活用する

背景をぼかすためにレンズの絞りを開けて撮っていると画面の四隅が暗くなることがある。周辺光量落ち、周辺減光と呼ばれる一般的にはあまり好ましくない現象だが、主題を引き立たせる演出として活かすこともできる。下記の写真のように画像加工で強調すれば、さらに印象的な写真に仕上げることも可能だ。

NIKON D810/マニュアルモード/焦点距離 135㎜/シャッター速度 1/2000秒/絞り値 F2/ISO 64

作例

これまで説明した内容をふまえて撮ったのがこちらの写真。BOLTのアイデンティティともいえる空冷Ⅴツインエンジンを朝夕の光を活用しながらドラマチックに演出してみた。レンズは絞り気味で撮影しているが、フロント部が逆光になっているためエンジンとの間に大きな明暗差が生まれ、主題をぐっと引き立たたせることができた。撮影後にコントラストを高めるなどの加工を行っている。

NIKON D810/マニュアルモード/焦点距離 135㎜/シャッター速度 1/125秒/絞り値 F8/ISO 64

おまけ

かっこいいポストカードにしてみよう

もしカッコいいディテールカットが撮れたら絵葉書や年賀状などにしてみても面白い。ディテールだけならわざわざ遠方のロケーションまで出かけなくてもインパクトのある写真が撮れるうえ、1台のマシンでも多彩なバリエーションを作ることができるのだ。写真は普通のインクジェットはがきだが、光沢仕上げのはがきに印刷すれば金属の質感をもっと表現できる。

バックナンバー

ページ
先頭へ