ルアーのポジショニングと投入方法(2)
実際のカジキに役立つワンポイントアドバイスです。
ルアーの投入が終わったら、次に「ティーザー」をセットしましょう。
ティーザーは集魚能力を飛躍的に高めるのでぜひとも使いたいタックルです。基本的な形や動きについては後ほど解説しますが、ルアーとセットで集魚能力を高めるということを覚えておきましょう。
アウトリガーの開き角度について
ルアーをより広く展開するための道具がアウトリガーなので、なるべく低く(水平近く)セットしようと試みていますが、あまりにも低い場合は波をすくってしまい、折れる可能性があります。また船の性質や当日の天候も考慮して25もしくは30度から45度の範囲内が無難です。
以上は1本のティーザーを使う方法ですが、お奨めしたいのは表層タイプのティーザー2本を両舷に分けて曳く方法です。ティーザーのラインをアウトリガー中ほどのガイドに通して、ティーザー本体は両舷の2個のルアーの中間に置きます。フライングブリッジにティーザー専用リールを装備する手間は掛かりますが、効果は倍増が期待できますし投入や引き上げが簡単にできます。ファイトの時はティーザーをアウトリガーに、ぶら下げておくと邪魔になりません。
強風対策はフラットラインクリップやラバーバンドで
風が強いとラインが持ち上げられてルアーがヘッドアップし、正しく泳がなくなってしまう。そんなときは、ラインをなるべく水平になるように下げ、暴れるルアーをおとなしくさせましょう。
方法としてアウトリガーはクリップの位置を調整して下げます。フラットラインは「フラットラインクリップを使ってラインを下げます。フラットラインクリップはハーネスラグに付けてもいいですし、簡単な方法としては、ラバーバンドをラインに巻きつけてリールのハンドルなどに引っかけるだけでも同様の効果が期待できます。
『ティーザー』の投入、回収作業は腕の見せどころ
ティーザーは多くの数を投入した方が、高い効果を期待できますが、その反面ライントラブルを起こす確率も高くなります。よく聞くのがカジキがヒットしてからランディングまでの間にライントラブルが起きることです。これはクルー全員が興奮状態となってしまいティーザーの回収を忘れてしまう他、水中を泳ぐタイプの「ウイッチドクター」などはかなりの重さがあるために、回収時に他のラインに絡んでしまうこともあります。ティーザーを投入、回収する場合は、キャプテンを含めクルー全員でルールを決めて作業に当たることがもっとも重要です。また、いざヒットと言う時でもクルー全員が落ち着いて出来るように練習することも必要でしょう。
ティーザーの種類
ティーザーには写真のようにさまざまなタイプがあります。どういった状況でどのタイプを選択するか?は個々の経験と判断に委ねられるもの。ただヒットした時の情報を入手する場合には、ルアー以外にどのティーザーを流していたのかも聞いておくと後々役に立ちます。