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Salty Life No.195

ソルティライフは海を愛する方々の日常生活に、潮の香りを毎月お届けするメールマガジンです。

ソルティライフ

上層雲の一種で細かな氷晶からできた雲。
まるで小魚の群れのようにみえることから「鰯雲」と呼ばれ、
秋の季語にもなっています。
美しい秋空や夕焼けを演出してくれる鰯雲ですが、低気圧の前面に現れることが多いためこの雲が現れた後に雨が降ることが多いのです。
そのため古くから観天望気にも使われてきました。
残暑の中にも秋の気配が漂いはじめました。
「Salty Life」No.195をお届けします。


Monthly Columnスポーツと水と牛の国

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ティグレを流れる川の支流をのんびりとクルージング。豊かな水量、美しい緑と青空が気持ちいい

 まもなくラグビーのワールドカップが日本で開催される。そのアメリカ地区の代表として注目されるチームの一つがアルゼンチンだ。アルゼンチンのスポーツと言えば真っ先に「サッカー」を思い浮かべるのが普通だと思うが、どうしてなかなかラグビーも頑張っている。伝統国にはかなわないことが多いが、走力の高い選手が多く、しばしば番狂わせを演じる魅力的なチームだ。また、アルゼンチンはセーリングをはじめとするマリンスポーツも盛んだ。ヨットの世界大会などでは、セールにスカイブルーの国旗を貼り付けたアルゼンチン艇が上位を走るシーンをよく見かける。
 アルゼンチンの首都・ブエノスアイレスは大西洋に面した港湾部に位置しているように見えるが、目の前に広がる水域はパラナ川とウルグアイ川が合流してできた川であり、海ではない。その巨大な三角江の最河口部までの距離は300km以上あり、川幅は最大でおよそ270kmにも及んでいる。ラプラタ川と呼ばれるその大河には無数の支流があり、それらがブエノスアイレス州に住むボーターたちにとって格好の遊び場となっているのである。プレジャーボートから水上オートバイやローボート、さらには水上バスや運搬船がひっきりなしに往き来する風景を眺めていると、日本よりはるかにマリン文化の水準が高いことがうかがえる。
 そんなマリンレジャーの中心地、ティグレの街を訪れたことがある。駅の駐車場に車を入れて歩き出すと、すぐに橋が見えてきて、その周辺の桟橋にはたくさんの水上バスがせわしなく出入りしている。
 この水辺を歩けば、おそらく多くの人が独特の心地よさを感じるはずだ。その理由は町の古さと、すべてがそれに調和したデザインにあるように思える。両岸に並ぶレストランやボートクラブのクラブハウス、川を往来する水上バス、川に架かる橋、川端に整備された遊歩道を散歩する人々にいたるまでがデザインされたように美しい。
 川のところどころにスロープが造られている。周辺にはローイングボートのクラブがあって、そこからボートをおろす。そんなシーンにあちこちで遭遇する。ローイングボートを楽しむ人々は、老若男女、幅広い。お母さんと小さな男の子、老夫婦、男同士の仲間、様々な人々の楽しむ姿を見ることができる。
 ティグレのマリーナからボートを出して、デイクルージングを楽しんでみたが、メインの川筋からさらに狭い水路へとボートを進めると、それまでの喧噪が嘘のように静寂に包まれる。豊かな緑の合間には、簡単な桟橋を備えた家々が建ち並ぶ。それらは豪華な富裕層の別荘、というわけではなく、実際に住居として使われている家が多いようだ。そんなシーンからもブエノスアイレス州の人々の親水度が伺える。
 静かな水辺のレストランに舫いをとり、遅めのランチをとった。メニューにはシーフードもあるが、同行したポルテーニョ(ブエノスアイレスっ子)はしきりにステーキをすすめてくる。出てきた肉は厚く、とんでもなくデカい。
 「アルゼンチンはな、人の数より牛の数の方が多いんだよ」と彼は言う。
 冗談と受けとめて、その場では笑って聞き流したが、日本に戻った後に気になって調べてみたところ、アルゼンチンに暮らす4500万の人々よりも1000万ほど飼育牛の方が多いという事実が判明した。
 もしかしたら、アルゼンチンのスポーツの強さの秘訣は牛肉にあるのかもしれない。

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川の至る所にスロープがあり、休日には文字通りの老若男女がローイングボートを楽しんでいる
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シーフードをそろえた水上レストランでもご覧の竈で豪快に肉を焼いてくれる
田尻 鉄男(たじり てつお)
学生時代に外洋ヨットに出会い、本格的に海と付き合うことになった。これまで日本の全都道府県、世界45カ国・地域の水辺を取材。マリンレジャーや漁業など、海に関わる取材、撮影、執筆を行ってきた。1963年東京生まれ。

キャビンの棚ブラジルから世界へ、フュージョンの魅力を伝えた「涼風」

 アメリカで生まれたジャズをベースに、ロックをはじめとする様々な音楽を融合させた音楽ジャンルがフュージョン(Fusion=融合)だ。70年代に派生し、その後、音楽スタイルのひとつとして定着していくが、その過程でサンバやボサノヴァといったブラジル音楽が融合した楽曲が生まれ、世界的に人気を博すこととなった。
 そんなフュージョンの草分け的存在であるブラジルのバンドが「Azymuth(アジムス)」である。リオ・デジャネイロ出身のトリオで、バンド名は船上では方位角を示すAzimith(アジマス)に由来する。
 2枚目のアルバムである「涼風」(Águia Não Come Mosca)はアメリカのレコード会社に移籍した直後に発表されたもので、アジムスの世界進出の足掛かりとなった。収録されている「地平線上を飛ぶ」と「たそがれ」の2曲は、1978年から2002年まで放送されていたFM放送の深夜番組「クロスオーバーイレブン」のOP/EDに長く使われていたので、聞き覚えのある方もいらっしゃるだろう。なかでも「地平線上を飛ぶ」は、70年代のメロウなフュージョンの名曲のひとつに数えられている。
 数えてみれば発売から40年ほど経つ。それでも楽曲に時代感を感じることはない。バンドの中心人物であるベルトラミによるシンセサイザーは浮遊感のある響きで今も特別な輝きを放つ。時代を超えて愛されてきたブラジルの「涼風」を爽やかに感じられるはず。

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「涼風」
Azymuth(アジムス)
レーベル:Pヴァイン・レコード
参考価格:¥2,916(税込)

船厨とりあえず「カラマリ」

 世界のイカの漁獲高の半分は日本で消費されることはこれまでに何度も触れてきた。とにかく日本人はイカが好きだ。刺身はもちろんのこと、寿司と天麩羅という和食の代表格にも使われる。塩辛も好まれる。料理だけでなく裂きイカといった乾き物は子どものおやつにも供される。海外ではどうかというと、鱗のない魚介を忌避する一部の宗教国をのぞけば、おそらくほとんどの国でイカは食される。
 異国の地のレストランでメニューをひろげると前菜の項に必ずと言っていいほど載っているのが「Calamari=カラマリ」だ。もともとはスルメイカなど、槍状の形をした「イカ」を指すイタリア語だが、レストランなどではイカの揚げ物を指すことが多い。このメニューがあるとなぜかほっとして、ついつい頼んでしまう。「いかないでー。 いかあった。いかった!」とは昭和の時代にテレビで流れていた某有名食品メーカーの「イカの塩辛」のCMの台詞だが、まさにそんな気分なのだ。
 日本人同士の仲間で行けば、自分で頼まなくても、たいていは誰かがオーダーしてくれる。まずはビールを飲みながら気軽にシェアできる。いわゆる日本人にとって「とりあえず」なメニューなのだ。
 涼しかったり、暑かったり、長雨だったり、はっきりしない夏だったが、まだまだ冷えた麦芽飲料がうまい季節が続く。気軽に作ることのできるカラマリは残暑の友である。

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「カラマリ」
■材料(2〜3人分)
イカ2杯、小麦粉大さじ4、塩小さじ1/2、パプリカパウダー少々、お好みのスパイス適宜、サラダ油適宜、タルタルソース(ゆで卵1個、玉ネギ1/8個、マヨネーズ大さじ4、パセリ少々、塩・コショウ適宜)
■作り方
1)イカは軟骨とハラワタを取り、耳を切り離し、皮を剥いて2cm程の輪切りにする。ゲソ(足)は半分に切る。キッチンペーパーで水気をよく拭き取る
2)ビニール袋などに小麦粉、パプリカパウダー、塩、好みのスパイスを入れてよく混ぜ、1のイカを入れ、ビニール袋の口を閉じて振り、まぶす。
3)鍋にサラダ油を熱し、180°cくらいで2を入れ、カラッと揚げる
4)ゆで卵とタマネギをみじん切りにし、マヨネーズ、パセリ、塩コショウを混ぜて味を整えタルタルソースを作る

海の博物誌群れの科学

 古代ギリシアの哲学者・アリストテレスは「魚の群れにリーダーはいない」と言い切った。彼は生物・動物に関する研究書「動物記」にて「魚の群れ」を熱心に調査していた。それから約2300年経った現代の夏休み、横浜の水族館では約7万尾のイワシの群れによるショーが人気を博したという。魚の群れは、見た人の気持ちを惹きつける魅力を持つのかもしれない。
 一見すると群れは何かの規則に従い等間隔に並ぶように見える。しかし魚は、「泳ぎ続けること」と「他と付かず離れずの一定間隔を保つ」という2つのルールに従っているだけだ。体のサイドにある側線が水の流れを鋭敏に察知し、あの隊形を保てる驚異的な反射神経を支えている。
 群れをつくるメリットとしては水中の捕食者からの攻撃を防ぐことが知られているが、ほかにも餌や配偶者をみつけやすくなるなどのメリットがあげられる(「魚の心を探るー魚の心理と行動ー/成山堂)。エビや貝などの餌場を探すときには、広がって探す。餌場では交代で見張り役を立てながら、みんなで餌を食べたりもするらしい。
 また同書には、一度釣り上げられたりしてスレた魚が群れに戻ることで、ほかの魚が学習し、釣りのエサにかかりにくくなるということも書いてあった。魚の群れは英語で「School=スクール」というが、まさしく群れの中で魚たちは仲間と助け合いながら、時に素敵な異性と出会い、楽しい学校生活を過ごしているのかもしれない。そして横暴なリーダーのいない魚の群れは、公平・平等な集団で、きっと居心地も悪くないのだ。

Salty Log〜今月の海通い夏休み最後の日曜日、江ノ島で見た涙。

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多くの人たちが表彰台に立った敗者、土居と木村を讃えた(Photo: M. Taki)

 いわゆる「夏休み最後の日曜日」となった9月1日、神奈川県藤沢市の江ノ島ヨットハーバーでは「セーリングワールドカップ江ノ島大会」の最終日を迎えていた。セーリングワールドカップはWorld Sailing(国際セーリング連盟)が主催するオリンピックセーリング競技の種目を対象としたシリーズ戦だ。江ノ島は来年に控えたオリンピック・セーリング競技の会場であり、その代表選考レースの最後となっていただけに注目された。

2020年の代表が決定

 セーリング競技が盛んとはいえない日本だが、オリンピック艇種の一つである国際470級というクラスだけは、世界で最も競技人口が多い。そのからくりは、大学ヨット部が競うインカレや、国体の成年男子の種目に採用されているという背景にある。4年に一度行われるオリンピックの代表選考は、マイナー競技とは思えないほどの盛り上がりを見せる。自国開催となる2020年大会の代表選考はいつにもまして激しいものとなっていた。今回の大会はその選考レースの最終戦だった。
 470級の女子は今大会を迎える前の世界選手権でメダルを獲得した吉田愛/吉岡美穂のペアが選考委の規定により代表に決定。YAMAHA Sailing Team‘Revs’の宇田川真乃と工藤彩乃のペアは残念ながら選考から漏れ、リザーブ(補欠)に決定していた。
 今大会で目の覚めるような走りを見せたのは、リオ五輪・日本代表ヘルムスマンの土居一斗と、2年前に日本大学を卒業した若手クルーの木村直矢の二人だった。強風を得意とするチームではあるが、この大会での彼らの走りには鬼気迫るものがあった。世界のトップランカーたちを相手に、互角以上の戦いぶりを見せ、レースを重ねる毎に順位を上げていった。
 男子の代表が岡田奎樹/外薗潤平のペアに決定したのは大会5日目の8月31日。実は8月31日時点の両者の成績で、今大会絶好調の土居/木村がトップを取って優勝したとしても、選考ポイントで岡田/外薗を逆転できないことが確定したのだ。
 オリンピックへの道が閉ざされた土居/木村はしかし、決勝レースで得意ではない軽風をものともせず、終盤で強豪のスウェーデンチームを抜き去って堂々の3位フィニッシュ。総合成績でも3位を死守して、見事最終戦の表彰台に上がり、シャンパンファイトの栄誉にまみれた。選考の勝者である岡田/外薗の姿はそこになく、敗者である土居/木村が陽光溢れる表彰台の上でカメラの砲列を向けられた。表彰台の上で、クルーの木村は人目もはばからず男泣きに暮れた。それは、五輪への夢が叶わなかった悔し涙なのか、それともワールドカップの表彰台に上がった歓びの涙だったのか。

グッド・ルーザーたちの思いを胸に

 代表選考という視点で見ればウィナーは岡田/外薗で、土居/木村はルーザーだ。競技スポーツは結果が全てという人もいるが、そうだろうか?世界が注目する表彰台の上で、悔しいのか嬉しいのかわからないような男泣きなんて、滅多にできる経験じゃない。多くの人々が彼らに声援と拍手を送り、日の丸を振った。この日の彼らの偉業が、五輪出場より価値が低いなんて誰が言えるだろう。土居一斗/木村直矢は讃えられるべきグッド・ルーザーだ。
 それはYAMAHA Sailing Team‘Revs’の髙山大智と今村公彦にもいえることだ。彼らも代表選考からは漏れはしたが、最後の選考レースでも堂々と闘った。岡田/外薗に競り勝ち、決勝レースに進出。最後まで堂々とレースを走り抜き、8位という成績を納めた。木村直也が表彰台で涙を流していたとき、観客たちの後方から表彰台を見つめていたベテランの今村の目にもうっすらと涙が滲んでいた。今村はこの大会を最後にオリンピックへの挑戦から退くことを決めていた。最後のレースは髙山と大いに楽しもうと心に決めた。20年近くにわたり五輪出場とメダル獲得を目指してセーリングに打ち込んできた。前回のリオ大会にはついに代表として出場した。もう一度あの舞台に立ち、さらに上を目指したかったが叶わなかった。木村の涙に感動したのか、それとも悔し泣きだったのか。様々な思いが交錯したことだろう。涙の理由はあえて聞かなかった。
 「選考」のウィナーたる岡田奎樹/外薗潤平には1年後に晴れがましい舞台が待っている。そこはしかし、魔物が棲むと言われる修羅の舞台だ。プレッシャーなんて言葉が陳腐になるほどの重圧がのし掛かり、逃げ出したくなるような状況に追い込まれるかもしれない。そんなとき岡田/外薗は思い出さなければならない。1年前、同じ江の島の表彰台の上で流した木村の涙を。ライバルたちの涙を。夢半ばにして敗れ去っていった同胞たちの姿を思い浮かべたとき、岡田/外薗の胸には勇気の炎が燃え上がるに違いない。世界一の競技人口を誇る日本470級男子の代表として、胸を張って江ノ島の海で暴れ回って欲しい。

※文中・敬称略

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ヤマハの髙山と今村も好成績を残しながら涙をのんだ(Photo: K. Matsumoto)
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ヤマハの髙山大智(左)と今村公彦。今村は選手としての一線は退き、セーリングの魅力を子どもたちに伝えていきたいという(Photo: K. Matsumoto)
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決勝レースは岸に近い海面で実施。江ノ島の堤防から多くの人がレースの行方を見守り、日本人セーラーを応援していた(Photo: K. Matsumoto)

海の道具釣り人の知恵「シーアンカー」

 大辞林第3版に拠れば、シーアンカーとは、「荒天で航行が困難になった船舶が横波を避けて漂泊するため、船首から海中に投じる帆布製の凧のような船具」とある。
 なにやら薄ら寒い状況を頭に描いてしまうが、実際に今、日本近海でシーアンカーを使っている船は沢山あるはずだ。だが、どの船も決して切羽詰った状況とは程遠く、暢気に釣り糸を垂れている場合がほとんどである。
 何ゆえか。それは、シーアンカーの特性をボートフィッシングに活かしているからである。
 シーアンカーは大辞林の言うような凧というよりも、パラシュート、もしくは吹流しのような形状をしている。実際、シーアンカーを作っているメーカーの一つはパラシュートメーカーとして自衛隊に収めていたりするのである。
 シーアンカーは水の抵抗を利用して、船の向きを安定させる事ができる。そのメカニズムはこうだ。
 船は推進力がなければ、海流や風の影響を受けて流されていく。ただ、そのときに船の向きを安定させることは出来ない。けれど、例えば海流に載っている時に船首からシーアンカーを入れると、傘の部分が海流をはらんで船を引っ張る。すると自然と船首は海流の流れに従って安定するのだ。パラシュートが開くと装着した人が足先を地面に向けたまま、降りていくのと同じ原理だ。
 それにしても、本来緊急時の非難具であるシーアンカーをその特性を理解し、釣りの一助に使ってしまうとは、釣り人とはなんと貪欲な、もとい、応用力に富んだ人種なのであろうか。その貪欲さをもっと違うものに活かせないのかしら? とは、フィッシングウィドウの嘆きである。

その他

編集航記

涼しい高原にキャンプを設営し、日中は海に出てボートフィッシングを楽しむという、我が家恒例の夏休み行事は、残念ながら台風の影響で断念。それでも8月中は楽しいことがたくさんありました。ある日、相模湾で鳥山を探しながらボートを走らせていると、遙か遠くの水面から空に向かってしぶきが上がるのが見えました。もしやと思って近づいてみるとまさしく鯨でした。全身を捉えることはできなかったのですが、潜っていくときに見せた尾びれを何とかカメラに収め、数日後、鯨に詳しい人に写真を見せたら「おそらくマッコウクジラ」であるとのこと。これまでにも鯨との出会いはありましたが、こんな写真がとれるとは。鯨やイルカの群れに出会い、ウミガメの泳ぐ姿を見たり、マグロのジャンプや鰯の群れと海鳥のバトルを観戦したり。ブループラネットのような世界はごく近くの海でも遭遇するのだと実感しています。そうそう。前回ご紹介した船上かき氷ですが、最高でした。残暑が続きそうです。よろしかったらお試しを。


(編集部・ま)

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