船体や艤装
日本全国津々浦々で行われている沿岸漁業を漁法別にご紹介します。
『舵は大きければ大きいほど、効くのでしょうか?』
大漁ニュース 第15号掲載
舵面積を大きくすると、面積に比例して操舵力は大きくなります。
面積が10%大きくなると操舵力も10%増加します。(実際には舵軸と舵床のあいだの摩擦の影響で、操舵力は10%増より少し小さいですが)しかし、限度を超えた舵面積増加は効果がありません。
一口で言うと旋回性は舵を大きくすることで向上しますが、ある程度以上の大きさになると、効果は小さくなり、認められなくなります。
図で説明すると、
グラフのカーブは1/A/LPP×dが40ちかくで最も低くなり、舵の効きが一番良いことがわかります。ただし他の条件によって、このカーブは変化します。
舵効きに対する要因をあげると、
◆舵の大きさ
◆舵の形状
◆舵の数
◆舵の取り付け位置
◆スケグの大きさ
◆スケグの形状
◆船の肥り具合
◆船の水面下の側面形状(船底が舵の上部にあるか否か)
◆船体後部の形状
図
といった具合に非常に多くの要素が、絡みあっているので数量的に分析するのは困難です。舵の設計は、過去の事例や実験データなどに基づいて決定していきます。
※「設計室だより」は大漁ニュース掲載号の原稿を掲載している為、内容がお客様の船に合致しない場合がございます。漁船、エンジン、艤装品の詳細については必ず最寄りの販売店にてご確認をお願いします。