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オフセットシリンダー

2014年11月18日

エンジン運転時、ピストンとシリンダーの摩擦ロスを低減し、燃焼で生み出されるパワーを効率よく引き出す仕組み。クランク中心軸とシリンダー中心軸に差を設け、シリンダー内の圧力が最大のときピストンとコンロッドの傾きが少なくなるようにしてある。
運転時、ピストンは必ずしも常にシリンダーと平行に往復運動をしている訳ではなく、極僅かに振られている。コンロッドの力が常に一直線ではなく、斜め方向からかかるからだ。とくに燃焼時の圧力で押し下げられるときは、シリンダーの側壁方向にも押し付けられる力が働く。このシリンダー側壁方向への力はフリクションロス(摩擦によるロス)を生じさせる。これはとくに低・中速度での運転性能に影響する要素で、これを解消する仕組みがこのオフセットシリンダーで、「オフセットクランク」とも呼ばれる。オフセット量はエンジンの特性から最適な分量が設けられている。250ccスクーター「MAJESTY」や2010年モデルのモトクロッサーYZ450F、アセアン向けのコミューター「T135」などで採用される。

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2014年11月18日

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