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海の交通ルール

海の安全を守る上でもっとも大切な「海上衝突予防法」をご紹介しています。

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陸上の交通ルールとして道路交通法があるように、海には海上衝突予防法があります。海や湖で航行するあらゆる船の衝突を避け、船舶や人命の安全を確保するための法律です。道路のように交差点ごとに交通標識を立てることのできない海では、船に乗るすべての人が海上衝突予防法を理解し守ることが海の安全を守る上でもっとも大切なことです。
海上衝突予防法は原則的には世界共通です。同法の中ではヨットは帆船と呼ばれています。みなさんの乗るディンギーもサイズは小さいのですが帆船ということになります。
さて、ヨットに限らずあらゆる船は、航行中は互いに他の船を見張っていなければなりません。常に周囲の様子をチェックしつづけるように習慣づけてください。たとえレース中であっても同様です。そして、他のヨットと衝突のおそれがあるときは、あなたのヨットは以下の方法にしたがって衝突を避けるように行動しなければならないと、海上衝突予防法では定めています。
これは基本的にはヨットレースのルールと同じです。

ヨット同士が出会ったとき

風を受ける舷が異なる場合
ポートタック(左舷に風を受ける)のヨットが、スターボードタック(右舷に風を受ける)のヨットを避ける。これは、エンジンのついた船の場合、自分から見て相手が右に見えるときは、自分が相手を避けなければならないという意味になります。基本的に、船のすれちがいは右側通行となり、相手を左手に見ながら交わしていくことになります。
風を受ける舷が同じ場合
風上のヨットが風下のヨットを避ける。
他船を追い越す場合
追い越そうとするヨットは、追い越される船の進路を避ける。これも、ヨット以外の船にあてはまります。

以上の動作をできるだけ早めに、そしてできるだけ大きな動作で行うようにすれば、相手の船もこちらの意図を早めに理解できるので、より安全に衝突を回避できるのです。エンジンのついた動力船では、ホーンを鳴らして車のウインカーのように相手に自分の進路などを伝えます。右へ向かうときは約1秒間の短いホーン。左の場合は、それを2回連続鳴らします。また、3回連続の場合は後進を意味し、5回以上連続して鳴らすときは、危険を伝えるメッセージになります。私たちヨットに乗る者は、この5回連続の危険信号だけでも覚えておくべきでしょう。大きな船が、私たちに危険の合図を送っている場合があるからです。また、大きな船は遠くから見ると、動いているかどうかよく分からない場合があります。船は前へ進むものだという先入観がありますので、3回連続の後進の合図も知っておくとよいでしょう。海上衝突予防法にはこの他にも、表示すべき灯火・形象物、信号の方法などさまざまな規則が定められていますが、一度じっくりと目を通し、理解しておいてください。

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