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馬力

2014年11月16日

バイクの能力、いわゆる出力を表す言葉。バイクの世界では最高出力○○ps(または△△kW)という形式で見ることが多い。トルクが力自体を表すのに対して、馬力は仕事率(時間あたりでどのくらい仕事ができるか)を表す。具体的には75kgのものを1m移動(仕事量75kg-m)するときに、1秒で行なえば1ps、2秒かかったら0.5psという基準がある。
 わかりやすくするためにひとつたとえ話をしよう。とあるお店で大量に倉庫から商品を出したのだが、箱を開けてみてびっくり。なんと色違いのものを出してしまったのだ。そこで呼ばれたバイトのA君とB君。これらの商品を倉庫に戻しつつ、正しい商品を持ってくることを言い渡されたのであった。A君は力持ちなので1つ5kgの段ボールを一度に4箱持てるのだが、小柄なB君はがんばっても2箱が限界。それでもとりあえず仕事がスタートした。1時間後、A君が20往復、B君はなんと40往復することができた。二人の仕事量は、A君が5kg×4箱×20往復=400、B君が5kg×2箱×40往復=400。ここでいう400という数字が馬力にあたる。つまり、A君とB君は力の差があっても馬力は一緒ということ。ちなみにこの場合トルクにあたるのはそれぞれが持てる段ボールの重さ、20kgと10kgになる。馬力が仕事量を意味するということを漠然とでもご理解いただけただろうか?
 わかったところでさらにもう一つ。馬力を表す「ps」という単位だが、諸外国では「hp」という単位が使われていることがある。しかも「hp」=「ps」ではないので把握しにくい。そこで、世界共通の単位「kW」に統一することになった。そのためカタログでは「kW」と「ps」が併記されており、1ps=0.7355kWで計算できる。しかし日本国内におけるユーザーの認識では依然としてpsの方が把握しやすいようである。

2014年11月16日

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